私は、一緒に暮らしていた子たちが亡くなると、
日記に綴るようにしております。
私の場合は、それで自身の気持ちの中のものをすべて洗い出し、
気持ちに区切りが付き、すっきりできるような気がするからなのです。
(ただ唯一、それができていない
「だいちゃん」については、いまだ心に残るものが多すぎるのですよ。)
そういうわけで、今日からしばらくはジョイとの思い出を書いていきたいと思います。
なんせ、たくさんの思い出がありすぎる子なので、短くまとめることができそうにありません。
そういうわけで、読んでやろうと思ってくださる方々は、
結構な長文になることをご覚悟ください。
あの子と知り合ったのは、先代のビーグル、
ミミと
ポニーを続けて失ったあとのこと。
近所で時折おじいさんと散歩していた大柄なビーグルが気になり、
その子とだんだん仲良くなっていくと、
しばらくして、その子のお腹がどんどん大きくなってきたではないですか!
そう、その子のお腹の中に赤ちゃんがいたんですよね。
じつは、その子が
ジョイの母犬ラッキーだったんです。
だからその後は、生まれてくる子犬たちが気になって気になって、
日に日にお腹が大きくなっていくラッキーの姿を楽しみにしておりました。
そしてその後無事子犬が産まれたことを知ったのですが、
見れば絶対欲しくなるので、見に行かず話だけを聞かしてもらっていました。
子犬は全部で6頭生まれ、男の子が3、女の子も3、
うち、男女1頭ずつは、母犬と一緒に暮らし、
ほかの子たちについてはすべて引き取り手が決まったとのことでした。
それを聞き、良かったと思う反面、少し残念にも思いました。
ですがその後、もらわれていったうち一頭の男の子が戻ってきたとの話を聞き、
ついたまらず見に行ってしまいました。
奥さんも誘って一緒に…
(ということは、もうこの時引き取る気満々だったってことですね。)
その時の話では、元の飼い主のおじいさんが、もらわれた先が気になり見に行くと、
子犬が炎天下のベランダで鳴き続けていたそうです。
(生まれたのが4月で、もらわれたのが初夏のころ。日差しは結構強かったです。)
そこで、おじいさんは相手方に、事情を尋ねると、
「部屋の中で鳴いてやかましいから、留守中は近所迷惑なので表に出している。」
とのこと!
生まれて間もない子犬が、母親から離されて寂しがって鳴くのは当たり前のこと!
なのに、それをケアしてやらず、ベランダに飲み水も置かずに放置していくとは!
こういうところでは、絶対この子は不幸になる。
そう思ったおじいさんは、即その男の子を連れ戻しに行ったそうです。
で、その話をお伺いしながら、ワキャワキャと遊ぶ子犬たちを見ていると、
小柄でひょろっと弱そうな男の子(
レモン)と、
小柄ながらしっかりした体つきの、可愛らしい女の子(
ショコラ)と、
そしてひときわ大柄で、手足が異常に大きく、そして何ともきかんきな顔をした男の子が。
実は、その大柄な子が話題の出戻りの男の子で、
首に白いマフラーをしているような模様のあることから
マフラー君と呼ばれておりました。
じつは、このマフラー君こそが、のちの
ジョイであったのです。
さて、すでに引き取る気120%の私に対して、奥さんも同調してくれていたようでしたが、
この前年にうちにはトイプードルの
プーさんが来ていたので、
あの子の遊び相手なら、大人しい女の子が良いだろうと、できればショコラか、
もしくは少し弱そうなレモンを希望していたのです。
ですが、小柄なその子たちは表に出すのが心配ということで、
最もがっしりして頑丈そうなマフラー君がうちに来ることとなりました。
こういうわけでうちに来たマフラー君は、
「これからは楽しいことがいっぱいあるように」
と、奥さんが
ジョイ(JOY)と名付け、私たちの家族の一員になりました。
しかしまあこの子は見た目通りのやんちゃ坊主できかん坊で、
家に来るなり好き放題やりたい放題!
具体的には、テーブルの脚や籐の椅子などはかじってボロボロにするわ、
床のフローリングははがすわ、
店の床材もはがすわ、
壁も柱もはがしにかかるわ!
しかもタフで、休むことなく動き続けるので、
「こいつ一頭で家を破壊できるんではないか?」
と、真剣にそう思えるほど。
で、またいくら叱りつけても、その都度反省した様子は見せるものの、
時間がたつと、またもと通り。
「これはどえらいやつが来た…」
と、正直この時は思いました。
ある時は散歩途中に、自分の体よりも大きなガムを見つけ、
それをどうしても持ち帰るといってきかず、
一生懸命くわえて戻っただけでなく、
しばらくの間は、散歩のたびにそれをくわえては持ち運び、
あちこちで人に見せては自慢していたりもしました。
例えばこんな風に。
生家のMさん宅へ自慢しに行ったときのわんショット♪
こんな感じで、本当にもうパワフルで、言い出したら聞かない子でした。
ですが意外にも、最初にこの子を制したのがプードルの
プーさん。
ジョイより一年早く家に来たお姉さん分のぷーさんは、
ある日、いつもの様に好き放題するジョイに我慢ならなかったのか、
ジョイの大きな耳に飛びつき、そこにかじりついたまま体を回転!
これにはジョイもたまらず、
「キャィイイィ~ン!」
それ以降、ジョイはどんなに大きくなって立派な体格になっても、
プーさんにだけは頭が上がらず、逆らうことなく、
ひいてはそれがプーの子犬たちについても同様となり、
後々、我が家のトイプー軍団から軽く見られることとなる遠い要因にもなったのです。
(まあ、ジョイの優しく気のいい性格が一番大きな要因ではあるとは思いますが。)
そしてその後、キャバリアの
ななちゃんも我が家に来ることとなり、
私たち家族と3頭のわんこでにぎやかに暮らすこととなったのです。
ちなみに、私の中ではこの時の3頭を、
「黄金の3匹」と勝手に呼んでおります。
~青年時代へ続く~
*追記*
実はつい先日、娘の夢の中に、ジョイがすごく元気な姿で登場したとかで、
その夢の中には、私や奥さんも登場し、皆一様にそのジョイの姿を見て、
「ジョイやな…」
「ジョイや…」
と、そのあまりにはっきりした姿から、
幽霊とは思えず本当にジョイが戻ってきたと感じていたようだったとか。
思えばその日はちょうどジョイの初七日。
きっと、あっちでも元気でやっているよと報告しにきてくれたんでしょうね。