黒い小さなプードルの もこちゃん。
もこちゃんはとても小さかったので、いつも他のわんこたちを見上げていました。
だから何か言いたい時も上を向いて一生懸命。
小さくて可愛らしい もこちゃん。
もこちゃんは小さかったので、お母さんやパパの顔から遠かったのです。
だから顔を見るために、いつも上を向いてきちんとお座り。
でも、どうしてもみんなにきちんと言いたいし、
お母さんやパパの顔を近くで見たい。
そこで もこちゃんは、ひらめきました。
「小さくて届かないのなら、届くところまで登ればいいぎょ!」
その日から もこちゃんは、椅子はもちろん、箱、クッション、階段、衣服…
何にでも、よじよじと登りはじめました。
そしててっぺんまで来ると、得意げな顔をしてこういうのです。
「どうだぎょ?もこも大きくなれたぎょ♪」
こうして高いところに登ることを覚えた もこちゃんは、
より高く、より高くと、どんどん上っていってしまいました。
そして気がつくと、ある日雲の上に出て、
なんとまあ虹の橋のたもとまで!
「よし、ずいぶん高く登ったぎょ♪でも、まだこの橋をわたると上に行けそうだぎょ…」
もこちゃんはそう思いましたが、少し下の様子が気になったのでちょっと覗いてみました。
でも、ずいぶん高く登ってしまったので、目を凝らさないとよく見えません。
だから一生懸命見ていると、やっと小さな小さなお母さんやパパやほかのわんこたちが見えてきました。
するとまあなんと!みんなは、もこちゃんの写真を手にして泣いているではありませんか。
実は もこちゃん、小さくて可愛らしいのですが本当はおばあちゃんだったのです。
だから、一生懸命登っているうちに、
気がつけばつい天国にまで昇って行ってしまっていたのです。
「これは困ったぎょ…、みんな泣いているし、これ以上登るともっと見えにくくなるし…」
そこで もこちゃんはしばらく考えてからこう思いました。
「よし!みんなが泣き止むまでここで待つことにするぎょ。
そして、今度はみんなを泣かせないように、
一人で行かずに、この橋はみんなで昇っていくことにするぎょ♪」
しかし、そう決心したものの、もこちゃんは少し不安になりました。
「一人だと寂しくて退屈だぎょ。何よりお腹が減ってきてしまうぎょ…」
するとそのとき、
「大丈夫ですよ。一人じゃないし、お腹も空かないですよ。」
と優しい声。
「ん?あなたは誰だぎょ?」
「私は らん。」
「らんちゃん?うちの名前は もこだぎょ。」
「知っていますよ。」
「え?なんでだぎょ?」
「ここからずっと見てましたから。」
「もこビックリだぎょ!」
「実は、私たちもここでしばらく待っているんですよ?」
「私たち??」
「そう、私たち。」
そう言いながら振り向いた らんちゃんの視線の先には、
もこちゃんの知らないたくさんのわんこやハムスター、小鳥などがいました。
でも、もこちゃんにはその時にはもう分かっていたのです。
「この子達は、初めて会うけれど、みんな もこのことを知っているし、
もこも実はこの子達を知っているぎょ。
下にいるとき、いつもいつもおうちのどこかにいてた子たちだぎょ。」
そして、こうも思いました。
「だから、もこもおんなじで、今でも、おうちのどこかにいて、
いつもいつもみんなの周りにいるんだぎょ♪」
そういうわけで、小さい もこちゃんは今もおうちのどこかにいます。
いつものように、クッションの上や、椅子の上。
もしかしたら布団の中か、オシッコシートの上。
なんせ、小さい もこちゃんですから、ありとあらゆる場所に入り込めるのですから!
だから…
小さい もこちゃんのお話は「おしまい」にはならないのです。
絶対に!
~ひとこと~
先週、うちの大切な家族であったもこが天国に旅立ちました。
ですので先週は沈んでおりましたが、今週は随分気持ちの整理が済み、
弱冠穏やかに思い出せるようになりました。
そういうわけで、今回のお話は私の気持ちのひとつの区切りなのでありました。
(*^人^*)
もこちゃんはとても小さかったので、いつも他のわんこたちを見上げていました。
だから何か言いたい時も上を向いて一生懸命。
小さくて可愛らしい もこちゃん。
もこちゃんは小さかったので、お母さんやパパの顔から遠かったのです。
だから顔を見るために、いつも上を向いてきちんとお座り。
でも、どうしてもみんなにきちんと言いたいし、
お母さんやパパの顔を近くで見たい。
そこで もこちゃんは、ひらめきました。
「小さくて届かないのなら、届くところまで登ればいいぎょ!」
その日から もこちゃんは、椅子はもちろん、箱、クッション、階段、衣服…
何にでも、よじよじと登りはじめました。
そしててっぺんまで来ると、得意げな顔をしてこういうのです。
「どうだぎょ?もこも大きくなれたぎょ♪」
こうして高いところに登ることを覚えた もこちゃんは、
より高く、より高くと、どんどん上っていってしまいました。
そして気がつくと、ある日雲の上に出て、
なんとまあ虹の橋のたもとまで!
「よし、ずいぶん高く登ったぎょ♪でも、まだこの橋をわたると上に行けそうだぎょ…」
もこちゃんはそう思いましたが、少し下の様子が気になったのでちょっと覗いてみました。
でも、ずいぶん高く登ってしまったので、目を凝らさないとよく見えません。
だから一生懸命見ていると、やっと小さな小さなお母さんやパパやほかのわんこたちが見えてきました。
するとまあなんと!みんなは、もこちゃんの写真を手にして泣いているではありませんか。
実は もこちゃん、小さくて可愛らしいのですが本当はおばあちゃんだったのです。
だから、一生懸命登っているうちに、
気がつけばつい天国にまで昇って行ってしまっていたのです。
「これは困ったぎょ…、みんな泣いているし、これ以上登るともっと見えにくくなるし…」
そこで もこちゃんはしばらく考えてからこう思いました。
「よし!みんなが泣き止むまでここで待つことにするぎょ。
そして、今度はみんなを泣かせないように、
一人で行かずに、この橋はみんなで昇っていくことにするぎょ♪」
しかし、そう決心したものの、もこちゃんは少し不安になりました。
「一人だと寂しくて退屈だぎょ。何よりお腹が減ってきてしまうぎょ…」
するとそのとき、
「大丈夫ですよ。一人じゃないし、お腹も空かないですよ。」
と優しい声。
「ん?あなたは誰だぎょ?」
「私は らん。」
「らんちゃん?うちの名前は もこだぎょ。」
「知っていますよ。」
「え?なんでだぎょ?」
「ここからずっと見てましたから。」
「もこビックリだぎょ!」
「実は、私たちもここでしばらく待っているんですよ?」
「私たち??」
「そう、私たち。」
そう言いながら振り向いた らんちゃんの視線の先には、
もこちゃんの知らないたくさんのわんこやハムスター、小鳥などがいました。
でも、もこちゃんにはその時にはもう分かっていたのです。
「この子達は、初めて会うけれど、みんな もこのことを知っているし、
もこも実はこの子達を知っているぎょ。
下にいるとき、いつもいつもおうちのどこかにいてた子たちだぎょ。」
そして、こうも思いました。
「だから、もこもおんなじで、今でも、おうちのどこかにいて、
いつもいつもみんなの周りにいるんだぎょ♪」
そういうわけで、小さい もこちゃんは今もおうちのどこかにいます。
いつものように、クッションの上や、椅子の上。
もしかしたら布団の中か、オシッコシートの上。
なんせ、小さい もこちゃんですから、ありとあらゆる場所に入り込めるのですから!
だから…
小さい もこちゃんのお話は「おしまい」にはならないのです。
絶対に!
~ひとこと~
先週、うちの大切な家族であったもこが天国に旅立ちました。
ですので先週は沈んでおりましたが、今週は随分気持ちの整理が済み、
弱冠穏やかに思い出せるようになりました。
そういうわけで、今回のお話は私の気持ちのひとつの区切りなのでありました。
(*^人^*)