地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2005-07-24 20:49:27 | イタリア語
Strada (ストラーダ ・道 )


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 イタリアで道と言えばまず「全ての道はローマに通ず」とうたわれた「ローマ街道」。そしてイタリアの著書といえば塩野七生さん。久しぶりに『イタリアからの手紙』を読み、以下のことが改めてわかった。
 まずアッピア街道、フラミニア街道、カッシア街道などローマに集まる16余りの道がローマ街道で、私財をなげうって着工したアッピア氏のように道をつくった執政官の名前を取って「執政官街道(ストラーダ・コンソラーレ)」と呼ばれていること。
 次に全長30キロにもなるこれらの道は基礎工事がしっかりしている上、どんな狭いところでも追い越しを考えて三車線になっているので、上にアスファルトを敷いただけで2千年後の現在も使われているということ。
 驚くべき知恵と歴史の道なのである。
 氏はローマ人の技術の確かさの例として下水道工事を2千年もの間しなくても機能していたことも記している。
(塩野七生 『イタリアからの手紙』 新潮文庫)

 ところで、7月20日の新聞の一面に美しい写真と共に「2000年前 ローマの銀食器」という記事が掲載された。ご存じの方も多いであろう。
 大小の皿を含む20点の銀食器セットは、今から5年前にイタリア南部のポンペイ遺跡から約1キロ離れたモレジネで高速道路工事の最中に見つかったもの。文化省が5年の歳月をかけて泥の洗浄や研磨を行い、18日にローマ市内で報道陣に公開された。これらは裕福な家族が特別な儀式などで使ったと推定される。
 紀元79年に起きたベスビオ山の火山噴火の日から土の中に埋もれていた銀食器は保存状態も良く、当時の輝きを取り戻した。写真からも優雅な浮き彫りが見て取れる。来年、ローマの国立博物館で他の出土品と共に一般公開されるそうだ。
( 2005年7月20日 読売新聞)
  
 こんな発掘の記事を読んでポンペイの辺りを歩けば、自分の歩いている道の下にまだ歴史の遺物が眠っているかもしれないと思い、ドキドキしそう。私はそんな場所を歩くのが大好きである。ギリシャの街もしかり。オリンピック開催前、工事の遅れをさんざん指摘されていた時、「工事を進める度に遺跡が出てきて・・」と言い訳をしていたことを思い出した。(さ)

       

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