ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

松本 蔦の街

2010年10月15日 | Weblog


松本には蔦の絡まる建物が多い(ような気がする)。住宅というより、大きなビルに絡まっているのがその特徴か。あれは、意図的なものなのだろうか。例えば今日の写真のビル。結構な迫力である。それぞれが各自勢力を伸ばすの図であるが、これだけで一つの森を形成しているように見える。人類が消滅した後、まず出現するのはこんな光景なのだろう。
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松本ぷらぷら

2010年10月14日 | Weblog


地物の松茸をもらい、今年初の松茸ご飯。と言っても、正直、松茸は特別食べたいものでもなく、あれば食べるといった対象だ。本当は、松茸より普通の椎茸の炊き込みの方が好きである。まあ、香りで秋を感じるという風情を楽しむものか。

ちょっとした用があり、松本に行く。ゲロゲロ少年Yが、土曜の夜に松本のクリヨードヴァンに寄ったら、随分静かだったというのを聞き久しぶりにお昼に寄る。移転当初の賑わいはなく確かに静かである。大きくなったぶん、維持するのは大変そうだ。以前の店のほうが良かったとは言え、無くなってしまったら矢張り残念だ。ちょくちょく利用しなくては。しかし、ランチのチキンはいやに塩っぱかったし、以前と比べるとチキンが小さくなってきた。大丈夫か?

その後、例によって路地をぷらぷらする。すると、前方から地元の知り合いがやってくる。何でこんな所で、と聞くと、松本市内の湧き水(松本はいろんなところに湧き水がある水の町でもある)を調べているという。当然のこと、こちらは何をと聞かれたが、街を観察していると答えた。そんな時に発見した「原爆タイプ」(写真)。普通の物件だが(屋根ととほぼ平行が売りといえば売り)、左に見える二人のおじさんは、その湧き水を汲んでいるのだ。題して、「湧き水と原爆タイプ」。市内のアチラコチラにミネラルウォーター。水グルメにはたまらない街だ。


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街の洋館

2010年10月12日 | Weblog


昔からの家が残されている街は歩くだけで楽しい。しかし、これが全くの人のいないゴーストタウンだとどうなるか。単なる廃墟となるが、まずそれは楽しくは感じられないだろう(興味深いとは言えるが)。楽しく感じるためには、人の暮らしが感じられることが条件のようである。

と、何だか真面目な滑り出しであるが、昔の家並が落ち着いた風情を醸し人を惹きつけるというのは事実である。そんな中でちょっとしたアクセントとなるのが洋館。昭和初期頃作られたものは、今では再現不可能な味を持っている。最近流行りのプロヴァンス風の見かけだけの建物とは歴史の重みが違う。当たり前だが、今のそれらが何十年先、現存している洋館のような味が出るかというとそれは甚だ疑問である。

前置きが長くなったが今日の写真の洋館。いつ建てられたのか分からないが、ここらではかなり珍しい木組みの洋館。アルザスか!と言いたくなるような建物だが、何故こんな様式の建物を造ったのだろうか、と興味は尽きないが、実際は、結構老朽化していていつまで残るかという状態だ。修復して残してもらいたいところだが、あっという間に取り壊されて、「何があったっけ」、という会話がかわされる現実が待っているというのが一番考えられるところである。
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サイタマノラッパー 感想

2010年10月11日 | 映画


ゲロゲロ少年Yに借りたDVD、「サイタマノラッパー」を見る。制作費100万(本当かどうかは知らない)とYが言っていたので、一体どんな自主映画か、つまり映画学校の卒業制作のような映画ではないだろうな、という一抹の不安を抱いての鑑賞だった。結果は、不安は一掃、実にちゃんとした映画であった。

内容は、成功を夢見る埼玉のラッパー達(見るからにしょぼそうな)の青春物語ということになるが、物語の中心であるラッパーが憎めないキャラで、知らず知らずの内に応援したくなる。本場のラッパーを真似ている姿は滑稽なのだが、それぞれの人物描写は地に足が付いてるというか、しっかり描かれている。映画で物語るときは、如何に省略するかが重要なポイントなのだが、その変のところも上手く抑制が効いていて、とても低予算映画とは思えない(というより低予算故かもしれない)。最初の、ラップしながら郊外を車で流す場面は、映画そのものであったし、低予算であろうが映画というのは成立するという証左のような作品であった。少なくとも、例えば、ルーキーズなどという映画の(あれを果たして映画と呼んでいいものかどうか)数倍は面白いことは間違いない。

Yが最近では一番の映画でした、と言ったのも強ち間違いではなかった。確かに最近の日本映画で、これは、というのは見つからない(一般公開されている映画では)。まあ、見てもないから断言はできないが、そこは経験則による推測ということで。
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赤とんぼ2

2010年10月10日 | 生き物 自然


昨日赤とんぼが減っていることに関して書いたのだが、今朝ののNHKでも同じ話題が取り上げられていた。相当減っているのは間違いなく、密かに気にしている人も全国には多くはないかも知れないがいたこともどうやら事実のようだ。ただその原因はまだ特定はされてないようで、昨日書いた乾田化が主な原因というのも確定ではないようだ。テレビでは、最近使われだした農薬を疑っていた。確かにこの十年で急激に減ったことを考えると、乾田化はもっと前からだしちょっと説明できないかもしれない。乾田化によって激減したのは、アキアカネではなく、マイコアカネ、ヒメアカネなどと考えると納得がいく。というのもそれらは湿地を好むから。同じ赤とんぼでも、それぞれ生態は違うのである。

一応アキアカネの生態を説明すると、この時期稲の刈り取られた田圃のちょっとした水たまりに産卵して、その卵は土にまぎれて冬を越し(寒さには強い)、翌年水を張られると孵化し6月頃から羽化し始め成虫となる。一旦は暑さを避けて山方面に移動し、涼しくなる9月頃に田圃に戻り(この頃オスは赤くなる)産卵するというサイクルを繰り返すのである。赤とんぼイコール秋というイメージはこのためだ。実際は、真夏には山に一杯いるのだが、まだ赤くなってないのでイメージとしては赤とんぼではないのだ。長年かけて形成された生態系も、消滅するのはあっという間である。
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ザックジャパン 赤とんぼ

2010年10月09日 | Weblog


ザックジャパン、アルゼンチンに勝利とはあまりに順調な滑り出し。ちょっと出来過ぎという感じがするが、親善試合といえども、嘗てのようにやられそうな雰囲気はなかったので、チームとして進歩しているとは言えそうだ。WCの自信がいい風に作用している。さて、次の韓国戦がどうなるかだ。

更科の主人とも話しているが、昔に比べると赤とんぼの数が随分少なくなったのではないかという事実、どうやら全国的な傾向のようで、場所によっては殆んどみられなくなったところもあるという。主にアキアカネに関してだが、その理由ははっきりしている。農薬問題は常にあるが、それよりは田圃の環境が変化したことが大きいようだ。コンバインが作業しやすいように、今は乾田化というのが主流。つまり田圃が乾いた状態で、アキアカネが産卵し易い土のドロドロ状態が今の田圃にはなくなってしまったのだ。これが主な原因らしい。このままいくと、あっという間に田園地帯から赤とんぼの姿消えるかも知れない。

嘗ては、童謡の世界と同じ光景が普通に見られたのだが、今はそれが、徐々に童謡の中だけの話になりつつある。単なる郷愁の世界ということではなく、生物多様性、里山整備という観点からも赤とんぼの舞う世界は必要だと思うのだが。

写真:赤とんぼが力尽きたところ(アップではないですよ)
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腕時計2

2010年10月08日 | Weblog


で、とうとう腕時計を、昔ながらの時計屋さんに持っていった。こういう昔ながらの時計屋さんは、以前と比べると随分少なくなった。需要が減っているのでしょうがないといえばしょうがないのだが、それなりの技術が必要なものをお願いするときのためには、あって欲しい店だ。と、そんなことを言いながら普段はホームセンターで済ましているのだから、我ながら実に勝手なものである。

確か前回(七八年前)もここで替えてもらった。店の人はそのブツを見ると、すかさず良いものですねえと言った。やはり良いものなのか。早速詰め替え作業に入る。その間椅子に座り用意されているスポーツ新聞を見る。フムフム、ザック監督はそんなことを言ったか、とサッカー関連の記事を中心にじっくり読む。結構時間がたったがまだ終わらない。仕方ないのでもう一度、今度は細部まで入念に目を通す。結局15分ほどかかった。料金は2500円なり。こんなにするのか、と思ったが、要するにこういう腕時計を持つ人は、2500円でどうのこうの言ってはいけない人であるべきなのだ。一言、分不相応であった。こうなったら、この分不相応な腕時計を使い倒そうと思っている。店の人は大事にしてくださいねと言ったが、使わなかったら意味が無い。防水20気圧ですからとも言われたが、ダイビングするわけでもなし。兎に角、TPO関係なく、これからは普段使いにしようと固く誓った。
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腕時計

2010年10月07日 | Weblog


腕時計の電池がなくなったので、入れ替えてもらおうとホームセンターの時計コーナーに行ったら、防水機能のあるものはここでは無理ですと言われる。防水機能なんて殆の時計がそうであると思うが、持っていった時計が特別仕様なのか、兎に角無理だということであった。こういう場合は昔ながらの時計屋に行かなくてはならない。ところがそういう店は郊外型の店舗にはないので、昔ながらの商店街の中にあるそういう店を目指さないといけない。となると、車で移動中にすっと行くことはなかなか難しい(駐車場など無いのが普通だから)。ということで、何年も停止している腕時計は未だ停止中。

他の今まで使っていたものは、一つはバンドが切れてそのまま、一つはなくし、もうひとつはレトロな手巻きの防水なし(気に入ってるのはこれだがアウトドアには適さない)。今回持っていったのは、滅多に使わないもので(何でこんなものがあるのかという話だが)、購入してから十何年の間で使ったのは十回も無いのではと思われる。十何年の間で停止してたのが十年くらいという代物を、何故買ったのか自分でも分からない。別に腕時計なんて動けば良いと思ってる口なのだから。

で、使えるものが無くなった今眠っていたこれを普通に使おうとなったわけだ。セイコーのちょっと高級タイプで(そういうのは一番似合わないのだが)、そうだ、確かかなり安く買えるということで関係者に頼まれて買ったものだった。その時はその割安さにつられて何となくかってしまったのだ。殆んど使うこともないだろうに、とその後後悔しきりだったのは言うまでもない。今となっては、折角あるのだからせめて使わないと、ということである。
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壁の小品

2010年10月05日 | トマソン




壁の染みというのはなかなか変化に富んでいて、思わず目を止めてしまうような、これは新手のコンテンポラリーアートか、などというのもあっていろいろ楽しませてくれる。今回紹介するのは、お祭りの途中で見つけた一階と二階の間に隠れていた小品。こんなものでも私は見逃さないのだ。

建物自体が古い木造の洋館風の味のあるものだが、随所にその味の素を散りばめていた。このほぼ三角形の赤い棘のあるベロのようなものがその小品なのだが、黒い山並みから何かがエヘッとベロを出しているようにも見える。そして特筆すべきは、この黒い部分も見事にできた染みの一つであるということ。まるで花札の絵のようではないか。その色調が憎い。とここで疑問に思うのは、果たしてこの赤いベロは本当に染みなのだろうかということ。トタン屋根の色と同じなので、塗り替えの時何かの拍子にここにかけてしまっただけではないか。多分、そちらの方が事実に近いかと思うが、ここは全体のバランスを考えて(どんなバランスだ)染みとしておきたい。いずれにしろ小品としての価値が下がるわけではない。
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シェーブルの保存

2010年10月04日 | 食べ物


一ヶ月前に貰ったシェーブル(ピコドン)、未だ熟成せず。それで今までこんなに時間かかったかと過去の記憶を辿ってみるが、大体三週間くらいで食べごろになっていた。ということは、本当の出来立てを持ってきてくれたということなのだろうか。兎に角ローヌのチーズ農場から直であることは間違いないのだから。

普通にラップして冷蔵庫で保存しているのだが、そこのところが気になり保存方法というのを調べてみると、シェーブルは数あるチーズの中で一番難しいと書いてあった。ラップ厳禁で、しかも密封状態というのがよくないとある。ということは、完全なる逆で、良くない状態で保存していたということであったのだ。基本的なところを間違っていたようである。しかし、臭いが冷蔵庫に充満するのでラップをしたくなるのは人情で、如何に完全なる密封状態にするかいろいろ考え、最終的にはスライド式の摘みのあるビニール袋を100円ショップで見つけ、これは良いものがあったと喜んでたくらいなのだ。確かに普通のジップロックのより使いやすく、しかも臭いのきついチーズでも安心という代物で、それはそれで優れたビニール袋であったのだ。

が、この保存方法が良くないと分かった今、臭いを犠牲にして冷蔵庫に保存するしか手立てはなくなった。それで上手くいく保証もないが、取り敢えずそうやるしかなさそうだ。熟成一つでなかなか難しい世界である。
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蜻蛉池

2010年10月03日 | 生き物 自然


トンボシリーズも今日で終わり。
この池は魚がいないのでトンボにとって最良の環境となっている。しかし普通、こういう所ではまず間違いなくブラックバスなどを放流する輩がいて、何故ここにはいないのかと疑問に思ってたのだが、その理由が分かった。ここの水は元々酸性が強くて、魚にとっては住めない環境であったのだ。これで納得である。こんなことでもない限りトンボ天国が保たれないというのも情け無い話だが、兎に角結果的には酸性のお陰でこの水環境は維持されていた。

アキアカネ、ナツアカネ、ムツアカネ、ヒメアカネ、ネキトンボ、オオルリボシヤンマ、アオイトトンボが今回確認したトンボだが、季節によっていろんなトンボが楽しめそうだ。雰囲気も溜池にしてはかなり神秘性を感じさせるところで、実際、行った時も県外から写真を撮りに来ている観光客が数組いた。そういうスポットとしてもある程度知れ渡っているようである。

というわけで池の写真を。写ってるところが一番自然度の高い原生林の部分であるが、これが溜池であるとは、ここだけ見る限りではとても信じられない。
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オオルリボシヤンマ

2010年10月02日 | 生き物 自然


トンボシリーズ第三弾。
アカネ類に混じって、時たま一際大きなトンボが飛んでいる。見た瞬間ヤンマ系であることが判る。そのトンボは、飛んだと思ったら直ぐに水辺に降りる。典型的な産卵行動である。水辺の水草に掴まって、水中の葉に直接産み付けるわけだ。ヤンマ系は大体こんな感じである。でその種類だが、これも予め予想していたのが当たりだった。

3週間ほど前にここで相当数のヤンマが産卵していたという情報は得ていたので、多分まだ見られるとは思っていた。数は、五六頭と、その時よりはだいぶ減っているとは思うが、まだまだ元気に活動していた。予想したのは「オオルリボシヤンマ」。果たして「オオルリボシヤンマ」であったのだが、よく似たものに「ルリボシヤンマ」というのがいて、これはこれで多く発生している小さな池を今年発見したばかりである。はっきり言って、未だにどちらかは直ぐに判別はできない。環境的に、ルリボシヤンマの方が暗いところを好むようなのだが。

この「オオルリボシヤンマ」、羽を震わせながら産卵するのだが、一箇所でじっくり構えるわけではなく、五秒くらいで直ぐに次のところに移動してしまう。そこを追って撮るわけなのだが、水辺なので接近の限界がある。拠ってズームを使って狙うしかない。となるとなかなかピントが決まらない。そんな中で、珍しくまあまあ綺麗に撮れたのが今日の写真。産卵写真で見られるレベルのは後にも先にもこの一枚だけだ。
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ネキトンボ

2010年10月01日 | 生き物 自然


周辺の田園地帯のアカネ類は、目に見えて少なくなっている。主な原因は田圃環境の変化だと思うが、このままいくと、ごく普通の赤とんぼ(アキアカネ、ナツアカネなど)を目にする事自体稀になるかも知れない。

ということで昨日の続きの池だが、初見のトンボとも出会った。「ネキトンボ」という、名前の通り羽の根元が黄色いトンボだ。全国的には、それ程珍しいものではないらしいが、この辺では見たことがなかったのだ(記憶してないだけかも知れないが)。このトンボも、実は、ひょっとしたらここにいるかも知れないと予想したものである。知らず知らずの内にトンボ能力が増していると思うのは、こんな時だ。今だったら、トンボ能力検定3級(あるのか知らないが)くらいに合格するかも知れない。

で、この「ネキトンボ」、パッと見その黄色の部分がよく目立ち、直ぐ認識出来る。オス(赤い方)を追っていたら、その後メスが現れ早速連結。そして写真のような状態となって、撮るには最高の被写体となってくれた。
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