『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

1999年9月創刊。≪阪神道路問題ネット≫交流誌のブログ版。『目次』のカテゴリーからの検索が便利。お知らせなども掲載。

『みちしるべ』**横断車道(87)**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月09日 | 横断車道

横断車道 -87-

常識とは、人生の中で信じていること。その社会で、一般化されているもの。しかし、真実とは別物。歴史上、常識が、事実の出現で否定されるとは、星の数ほどある。天動説、大東亜共栄圏、最近では原発安全神話など▼常識は如何にして創造されるのか?権力者、支配層にとっては、まことに都合の良いもの。多数が信じて疑わないこと。宗教上では教義、政党では綱領、国家自治体の法制なども、信じられてこそ威力がある。常識定着の上で、指導者は胡坐をかいている▼昔の為政者は苦労したであろう。自らが犯すべからざる存在と信じ込ませる。身分階層をピラミッド式に構築し、武力で常識を徹底させた。印刷技術が発達すると、新聞や本などのプロパガンダに成功する。拡声器で演説もした。ラジオ・テレビの威力は相当なもの。昨今、急速に発達したインターネットは、非常に厄介なことに、都合よく常識を定着させる▼「暴走安倍政権」といわれる割には、内閣支持率が下がらない。新聞社のヤラセ調査が問題、TVの悪影響もあるかも。若い世代に支持率が高いという処が注目点だ▼歩きスマホや運転中スマホが問題視される。電車内で感じるのだが、大半の人がスマホに見入っている。ゲームもあれば、ラインもあろう。が、殆どの人が、一日の内に多くの時間、その画面に拘束されている▼CIAの元職員であったエドワード・スノーデンは、今ロシアに亡命中だ。彼はGoogleとFacebookには近づくなと警告している。CIAと米国支配層ネオコン達は、ネットを通して常識を蔓延させているからである▼SNS(social networking service)が、非常に便利になっている。FacebookやTwitterで、誰でも多くの人と交流できる。が、支配者は世間が気付かないうちに、その参加者にプロパガンダを埋め込むことができる。真実でない常識が蔓延するのである▼安倍政権はTwitterのアカウントを、プロの業者に5000程取得させていると言われている。そして、その総てのアカウントはロボットが、一秒間に数百のツイートをすることが可能である。「安倍チャンカッコイイ!」とかいうツイートが、あるシュチュエーションの際に、一分間に1億ものツイートとなって浸透する。それらのアカウントは、エロ系や芸能系が多いと考えられるので、若者への影響が大きい。まっ、まじめなお父さん方が、政治を真摯に受け止めて、一生懸命ツイートしても、遙かに及ばないと言える▼さて、これを安倍政権が直接やっているとは、信じない方がいい。三世・四世の自民党族の中に、それほど優秀な人材がいるとも思えない。所詮、安倍政権は傀儡政権でしかない。だったら、操っている奴らが疑わしい。どんな奴らが何の目的でやっているのか? その辺に心しなければ、いかがわしい常識の洪水に押し流されるのではある。
(コラムX)

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『みちしるべ』**横断車道(86)**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月09日 | 横断車道

横断車道 -86-

「戦争法」「秘密保護法」「集団的自衛権」「共謀罪」等々、安倍政権の異常な急進は、与党内にも不安があるようだ。野党は暴走というが、そうだろうか? そもそも安倍政権は傀儡では? 米国からの自立政権などとは、70年代には信じる知識層はなかった▼傀儡を操る米国だが、どうもゴタゴタしている。マスコミがヒラリー優勢を振りまいたが、トランプが大統領になった。そして、異様にトランプ・バッシングが続く。これまでは、下馬評通りの大統領になったし、対立候補は敗北を認め、選ばれた候補を讃えたものだ▼米国が一枚岩ではないのはこれまでもそうだ。でも、方向性は一致したもの。それが、一致しなくなったというのが、混乱の原因ではあろう。そして、人口の1%といわれる支配層が、99%の国民に反抗されだしている…。トランプが国民の味方とは思わないが、ノックさんや橋下徹君が大阪府知事になったようなもの? 選挙民が現状に変化を求めたのだろう▼さて、トランプは失脚か、または暗殺されるのか? いや、トランプが支配層の機嫌を取り、大統領の椅子を守るのか? 支配層の機嫌を損ねたのは、ロシアとの友好を口にしたからである。米国ネオコンにとって、ロシアは天敵。プーチンが良い人とは言わないが、虚偽の悪口を流布するネオコンには、辟易する▼米国は年間70兆円もの軍事物資を生産する。消費しなければ、最大産業の倒産。どこかで戦争がないと、経済が持たない。中東を中心に紛争をでっち上げてきたが、朝鮮半島に飛び火してきた。核とミサイル開発というが、年間4~5000億円の軍事費の北朝鮮。韓国は4兆円。日本は5兆円。米国は67兆円にもなる▼北朝鮮は脅威でも何でもない。追い詰めれば、「窮鼠猫を食む」。二丁拳銃のガンマンも、小学生の二階からのレンガで死ぬこともある。戦争はそんなもの。北朝鮮兵力は117万人。内、13万人が特殊部隊。北朝鮮軍脅威の真髄は、この特殊工作員。軍事施設を一夜にして壊滅させても、既に日本に上陸している工作員や、朝鮮有事に日本に押し寄せるボートピープルは70万人。そこに特殊工作員はいる。自動小銃と爆薬を携帯する神風特攻隊。日本原発54基は、無事ではない。ミサイルは現実的武器ではない▼米国原潜の複数が、既に朝鮮半島近海に潜航?そのSLBMを日本に発射し、北朝鮮の攻撃と称し、一夜のうちに数千本のミサイルで、北朝鮮軍事施設を叩く。それが考えられるシナリオ▼米国にとって、北朝鮮は目標でない。中国に混乱をもたらすことが目的。中国近海の東・南シナ海で活動する米第七艦隊を見れば、当然のこと▼安倍政権は朝鮮半島上陸に、自衛隊を派兵させられる? 米兵の血は流さない。韓国は親戚の居る軍隊と衝突しにくい。南スーダン引き上げは、撤退ではなく出撃準備? 米国にとって中東・極東は、遠い世界だ… (コラムX)

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『みちしるべ』**三月の東京大空襲を季語にする(斑猫独語72)**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月08日 | 斑猫独語

三月の東京大空襲を季語にする(斑猫独語72)

澤山輝彦

 NHKも時々良い番組を流すことがある。常日頃は重大な問題を内包する政策にも批判なく、ただ流すとい所が多いからこういう言わざるをえないのだ。その良い番組とは、去る3月9日、NHKBSプレミアムで放送されたドキュメンタリー番組『昭和の選択 東京大空襲が生んだ悲劇の傑作 書家・井上有一 噫(ああ)横川国民学校』だった。

 東京市本所区横川国民学校教員であった井上有一が、学童疎開先から東京の学校へ卒業式のためつれ帰ってきて、自分も生徒も3月の東京大空襲に会い、自分は何とか生きたが、連れ帰った生徒の何人かが死ぬ。井上有一は後、高名な書家になるが、東京大空襲であった悲惨な体験を、なぐり書くように記したものが「噫横川国民学校」という作品になる。放送は二人か三人だったか、コメンテーターが、この作品と当時の映像記録などを見ながら、疎開というものが当時どんなものであったかを語るものであった。児童生徒は疎開してよし、大人の疎開はまかりならぬ、町に残って防火にはげむ、これは法制化されたものであった。

 このあたりの語りを聞いていて、私は亡き母の言葉を思い出した。それはもう戦後の笑い話になっていたのだが、「防火(防空だったかもしれない)演習の時に、警防団長の○○さんに、そんなへっぴり腰で火が消せるか、と言って腰蹴られたわ。」と。当時の母にとっては、とても笑ってはいられない事だったのだろう。この警防団長の○○さんが、「空襲警報解除、空襲警報解除」とメガホンで触れ歩いていた記憶を私はかすかに持っている。

 そういえば、NHKの放送で「刑事フオィル」というイギリスのミステリーを放送したのも、良い番組を流したうちに入れよう。もう終わったのかどうか知らないが、私はこれを有線放送で始めて観てから、機会があるかぎり観続けた。「刑事フオィル」の元のタイトルは「フオィルの戦争」だ。第二次世界大戦下(戦後もある)に起こる犯罪を、フオィル(平刑事ではない警部ではないか)が解決する警察ドラマなのだが、犯罪原因に戦場の不条理、戦争が生む人間性の破壊が潜んでいることを指摘する、こんなところは一種の反戦ドラマでもある、と私は理解するのだ。こういうドラマを作るイギリスはなかなかのものだ。だからこれを放映するNHKも、ここだけはまあまあだと思うが、甘いかな。

最近、さる場でこんな二句を発表した。

右向け右 パン屋むっつり 里桜
さくらんぼ 「はてな」の果ての 右傾かな

 今日(2017/4/9)の朝刊に、銃剣道あえて明記、中学新学習指導要領。こんな見出しがあった。ええかげんにせえよ、いったいどうなってんだ。又熱がぶりかえしそうだ。きなくさい、というどころの話ではない。いつまでも思いのままに右へ右へところがり、気がつけばそこは黄泉比良坂(※注)、黄泉の国の入口、なんて真っ平ごめんである。

※注 黄泉比良坂(よもつひらさか)は、人の居る現世と死者の住む黄泉(よみ)の境にある坂とされている。『古事記』などに記述があり、神話ではあるが、島根県松江市東出雲町に石碑などが建立されている。≪編集子≫

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『みちしるべ』**赤い夕陽⑱**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月07日 | 赤い夕陽

赤い夕陽⑱

三橋雅子

<寺子屋>

 中共軍と共産軍の市街戦が終わり、どっちの政権になったかも、訳が分からないまま。我が家の民間ソ連夫婦が慌ただしく引き揚げて行ったことから、ソ連が完全に撤退した事だけが確からしかった。次は何が起こるのか?

 不要な心配をしても仕方ない、と父は思ったのか、寺子屋の算段をし始めた。近所に空き家になっていた教会があり、黒板、椅子、机が一応揃っているから、と父が元先生をどこからか探してきて、そこで、寺子屋もどきが始まった。低学年と高学年、中学生くらいの大雑把なグループで、2部制の授業が始まった。学校嫌いの私も、こういう破格の学校は面白くて休まなかった。しかし先生が無事にたどり着くことの方が難しかった。途中で「使役」に掴まって、何時間か鋸引きをやらされたり………。というような事情で、息を切らせて、すまんすまん、と駆け込んでくるのだった。それはまだましで、とうとう先生が辿り着かないこともあった。

 教科書もノートもないから、算数などは先生が問題を黒板に書いて、皆で所狭しと計算した。また、先生は「嘘をつくことは悪いことか?」というような問題を出す。みんながウーンと考えていると、例えば今日、先生は使役に掴まって、おなかが痛くて病院に行くところだから、と嘘をつき、ヘタコラヘタコラ満足に鋸を引けない振りをして「この役立たず!」と解放され、やっとここへやってきたんだが………、という風に。また、遅れに遅れた挙句、頭に包帯を巻いて血が少し滲んでいることもあった。「脱走に失敗してね」、と先生はきまり悪そうに言って笑ったが、痛ましかった。

 ある時「人はパンのみにて生きるに非ず、というが、他に何が要るのか?」という問いに「はーい、肉が要ります」と誰かが答え、先生は少し困ってしまった。家に帰って話すと、大人たちは「うまい答えだ」なんて大笑いするだけで、何のことやら分からず仕舞いだった。

 そのことを突然閃いたように思い出したのは、引き揚げて来て、東京目黒の家で泥のように眠りこけた後、目が覚めたら、復員していた兄が買ってきてくれたのか、『ああ、無情!』(ヴィクトル・ユーゴー作『レ・ミゼラブル』の少年版)が枕元にあった。「ああ、本いうものがあったのか!」という思いで、開いて読みだしたら止まらない。中味への興奮なのか、読んでいる事への感動なのか、訳が分からず涙がポタポタ落ちて、当時の本は辛うじて紙の体裁を保っている代物だったから、涙で破れてしまうのでは? とひどく心配になったのを覚えている。その時、何とか食べ物らしいものにありついて、何日ぶりかの畳に足を伸ばして寝て、………その挙句にガツガツとまるで食べ物らしい食べ物に飢えていたのと全く同じように、歯の音を立てるかのように、活字にかぶりついたのである。あの寺子屋でも本は一冊もなかった。そして、幸せを感じた。この嬉しさ!おなかがいっぱいになりさえすれば幸せになるのではない、と納得したのだった。

 義務教育中一番楽しかったこの学校も、間もなく我が家の事情で行けなくなったので、何時まで続いたのかは分からない。

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『みちしるべ』**「とりあえず外に出よう」**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月07日 | 川西自然教室

「とりあえず外に出よう」

 田中 廉

 川西市では今まで「高齢者お出かけ促進事業」で、70歳以上を対象に年に2000円の交通費補助を行っていたが、H29年度よりこれを廃止し、「健幸マイレ-ジ制度」や「公園の健康遊具設置」を充実させるという。

 川西市のHPで調べると「健幸マイレ-ジ制度」に参加するといろいろな特典がある。有料の運動プログラム入会で、会費の金額により1000ptまたは3000pt(入会時のみ)。基準歩数に比べて一定量の歩数が増え、かつ推奨される歩数を達成したら800pt/月。市や地域、民間の運動イベントやスポ-ツ教室に参加すれば1回20pt(月200ptまで)。BMIまたは筋肉量が改善すれば1000pt/3ヶ月毎。健診受診で1000pt/年度。がん検診受診で500pt/年度が付き、H28年度で最大14,000ptの特典(1pt=1円)となる。H28年度の参加募集人員は700名で、希望者が多いと抽選とか。

 また、「公園の健康遊具設置」は、散歩などの途中でストレッチや体のツボの刺激、筋肉を鍛えるなど気軽に健康づくりを行う遊具を設置するという。たとえば、背伸ばしベンチ、腹筋ベンチ、上体ひねりサ-クル等々。ネットで調べるとかなりの都市が、色々な遊具を公園などに設置している。

 両制度ともに共に結構なことだと思う。個人的には、背伸ばしベンチ、腹筋ベンチ等あれば使ってみたいと思う。ただ、問題はその費用を「高齢者お出かけ促進事業」を廃止することにより、捻出しようとしていることである。問題点は2つある。

 第一の点は、「健幸マイレ-ジ制度」や「公園の健康遊具設置」と、「お出かけ促進制度」は、利用者がオーバ-ラップする部分はあるが、かなりの部分で異なる点である。前者は主として健康で外向きの人が健康を維持し、更に元気になるための制度である。しかし、後者は健康な人はもちろんのこと、補助があるから「使わなければもったいないから出かけよう」という内向きの人を含め、足腰が衰えた人を除く多くの人に公平に、外出を後押しする制度である。「お出かけ促進制度」が廃止されると、後者利用の人々が切り捨てられることになる。

 第2の点は、「健幸マイレ-ジ制度」や「公園の健康遊具設置」は、健康増進の効果がほとんどであるが、「お出かけ促進制度」は、それに加えて経済効果を伴うことである。大阪では「でんとく」という言葉があるようだが(私は和歌山県出身で、大阪の商家の女性と結婚して初めて聞いた)、その意味は「外出するとお金を使うから、出かけない【でん】のが一番経済的で【とく】」である。この言葉を聞いた時は「なるほど、真実をついてる、さすが大阪人。」と感心した。これは外出すれば金を使う、すなわち経済効果があるということである。外出となれば少しはおしゃれもするだろうし、外食、買い物、映画鑑賞など、出費を伴い経済効果は「健幸マイレ-ジ制度」よりずっと大きい。これは、存続の危機に直面している【私の住む大和団地循環バス】も少しは潤う。

 それ以上に外の空気を吸い、色々なものを観たり冷やかしたりして、脳が刺激され、精神的にも良く、ボケの防止にもなる。駅の階段の上り下りなど体を使い、かなりの運動量となる。外出は「健幸マイレ-ジ制度」と同じように、心身ともに健康となり医療費軽減に役立つことが期待できる。

 悪用されているという人もいるが、どんな制度でも抜け穴があり、ずるいことをする人はいる。問題はどれだけ悪用されているかである。悪用率は高いのであろうか? よく話題になる生活保護費不正受給と同じで、TVなどが話題に取り上げやすいので針小棒大に報じるだけで、実際は少ないのではないだろうか。ちなみに厚労省調査でも、生活保護費不正受給は金額で0.5%ほどである。

 ばらまきだという人もいるようだ。そういう面はあるなとは思うが、数値にはできない経済効果と医療費軽減、何より生活が外向きになるという、かけた費用以上のメリットが期待できる。

 以上の理由で、私は「高齢者お出かけ促進事業」の継続を強く求める。

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2017年6月例会のご案内

2017年06月06日 | 月例会案内

阪神間道路問題ネットワーク
6月例会のご案内


2017年6月17日(土)13:30~15:30
西宮市立勤労会館 第4会議室(3F)

7月例会のご案内  2017年7月22日(土)13:30~15:30
              西宮市立勤労会館 第4会議室(3F)

梅雨まじかですが、このところ爽やかな日が続きます。一方、世界情勢も国内も、混沌としてきました。泥沼転落という事は避けたいですが、はたして如何したものか?▼5月例会は、川西自然教室のメンバーにお世話になり、初谷川と笹部山裾を歩いてきました。様々な植物の説明があり、鶯が鳴き蝶やトンボの生息を観察しました。歴史的ほこら等では、地元に伝わる歴史のご紹介もありました。最後は、川西市郷土館に入り、チョットずるでしたが、全員高齢者半額でした。旧銅山採掘の展示、数寄屋風の造りの旧平安邸(国登録文化財)、英国田園住宅を忠実に模した旧平賀邸、青木大乗(日本画)・平通武男(洋画)のミュージアムなどを見学しました。これで150円は儲けもの▼参加者は、T会長を含め川西自然教室の8名、S画伯・芦屋のFさん・きのこクラブのFさん、それに私の12名でした。お天気も良く暑くもなく、快適でしたが…。最後の〆は、男組一部で山下駅近くのお好み焼き屋さんにて、喉を潤しました▼個人的には、《甲子園口バル&マルシェ》の日で、知合いのお店二軒、ライブ(JAZZ)のハシゴをしました。日焼けした顔は、どうも夜のお店には異質だったようです。二軒目のお店の店主に誘われ、打ち上げに付き合ったので、帰りは終電となりました▼6/4は尼崎市議会議員選挙の投開票。『みちしるべ』の印刷でお世話になっている酒井・都築さんが当選していたので安心しましたが、結果は如何に?例会で聞きましょう▼『みちしるべ』97号は近々、印刷の予定です。  (F)

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『みちしるべ』**街を往く(其の十九)**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月06日 | 街を往く

街を往く(其の十九)

藤井新造

海に浮かぶ礼文・利尻島から奄美へ

 昨年(2016年)の1月、離島として本土からあまり遠くない奄美大島・加計呂麻島へ行った。と言っても何時もパック旅行に便乗してである。20年前位から、そうしている。それまで自分でプランを組み、レンタカーから汽車を組合わせて国内旅行をしてきたが、時間的余裕ができたのに安い旅行プランに切りかえ行くようになった。

 自分で言うのは少し気が引けるが、離島と北海道へは比較的よく行っている。北海道へは一度行くと海外旅行と同じくやみつきになり、7~8回におよんでいる。あの広い大地を車(レンタカー)で走りたいが、先ずパック旅行にはじまり、今まで全部パック旅行で終わっている。それでも、あの広々とした大地を観光バスで走るだけでも、日常からの解放感に浸り、再度行きたくなる。

 そこで、さて離島であるが、私は奄美大島へは一回も行ったことがないのに気づいた。この島から南にある徳之島、宮古島、石垣島、西表島、(後に波照間島)へは、友人と一緒にツアー旅行(と言ってもホテルの予約)を楽しんだことがある。その前に少しだけ北の国に触れておきたい。

 稚内市の沖、約40km先に浮かぶ礼文、利尻島である。稚内を訪れる人は、多分この両島に行っていることが多いと思う。特に利尻富士は、どの季節に行っても、その威容さに感嘆せずにはいられない。最近の新聞では連日、ツアーの広告で賑わっている。私の場合は、他の人も同じであろうが、珍しい花が咲く初夏に行った。

 大型フェリーに乗船して稚内港を出航し、まもなく大きく揺れだした。添乗員の女性が、「この季節、これほど揺れるのは珍しいですよ。」と言い、座っていると気分が悪くなるので、身体を横にしていた。私は海の近くに育っているので、少しは慣れていたが、やはり横になり寝ていた。所要時間は2時間くらいであった。

 礼文島は別名「花の浮き島」と呼ばれるだけのことはあり、レブンウスユキソウ、レブンサクラソウ、レブンアツモリソウなどなど。そして礼文林道では、この他、礼文特有の花々が多く見られた筈であるが、私は残念ながら花の知識に乏しいので、ここに描写することができず残念である。

 私は花より、むしろ北端スコトン岬の岩場に生息するトドの一群が珍しく、眺めていた。行った季節は初夏だったので、花を愛でる多くの観光客がいて、歩道が狭く気分的に忙しかった。花の名前がわからずとも、もっとゆっくり鑑賞しながら歩きたかったが、それが叶わず少し残念であった。

 この礼文島より南を向くと利尻富士が目に入る。利尻富士は稚内の平野から見ると、誰しもその地に足を踏み込みたくなるほど端正で、「小富士」と感じさせる島である。標高1,721mであるが、まさに浮島の言葉にピッタリである。稚内を宗谷岬から左廻りの時は右に、留萌から右廻りの時は左に、何回か見たものである。また、観光バスが右に左に迂回する時、尚一層美しく見える。

 稚内の港は、北防波堤ドームがあることで有名である。樺太航路が出入りするための港、昭和6年から5年かけて建造されたもので、長さ427m、70本の柱で支える世界唯一のアーチ型の防波堤である。私が行った時(2010年)は、ロシアの貨物船が停泊し、日本の中古自動車を購入しに来ていたロシア人を多く見かけた。稚内の公園に登ると、ここは石垣島からの距離が丁度2000kmという地図板があり、日本も長細い列島群なのだと、あらためて実感した。

イモーレ(※注)奄美大島・加計呂麻島

 今では、奄美大島は飛行機で往きは約2時間、帰りは1時間30分である。私は、うかつにも奄美が、こんなに短時間で往復できるとは知らなかった。そう言えば、徳之島在住の知人の年賀状に何時も、鹿児島県とあり、あらためてここが沖縄県でないのを再確認したことであった。

(※注)「イモーレ」とは島言葉で、「いらっしゃいませ」の意味。

 奄美へ行った目的は二つあった。一つは、尼崎へ奄美出身の人が仕事と住居を求めて多数来ているので、その人達の故郷を見ておきたかったのである。働く職場は、鉄鋼産業の下請け、二次下請けで、きつい危険な作業現場が多かった。高度経済成長の1970年代末から若者だけでなく、年配者も仕事を求めて尼崎に多くの人(出稼ぎ労働者を含め)がやってきていた。特に、尼崎市長が求人募集の一役をかい沖縄へ出かけて行ったと、尼崎市史に書かれている程である。

 私は仕事上、多くの奄美大島、徳之島、宮古島、石垣島出身の人と接触があった。これらの島(八重山諸島を中心に)出身者は、尼崎での生活が安定すると、島の知人、友人を呼び寄せ、各職場で共同作業をするグループが多くあることも知った。そのことによってか、奄美出身の人たちが県人会をつくり、一年に一回の盛大な集まりで、親睦と連帯を強めていると聞いたことがある。

 恥ずかしい話であるが、長い間、奄美は沖縄県とばかり思い込んでいた。そこは鹿児島県であり、日本の離島で一番面積も大きく、人口も6.3万人も住んでいるとガイドの説明があり、そのことを知った。

 先ず、奄美で有名な北部のあやまる岬を訪れ、奄美パークへ入った。ここは奄美の民俗資料展もあり、歴史がわかりやすく理解できるようになっていた。まあ、しかし何よりの楽しみは田中一村記念美術館に入館できることであった。私は彼の原画を見てなく名前を聞くのみであったが、美術館の建物も立派で、それにふさわしい絵画が展示されていた。栞(しおり)をみると、年4回、絵の入替を行い展示しているという。

 この展示室は、モネの睡蓮の絵を展示しているオランジュリー美術館を思い出させた。展示室の壁の中に、絵がすっぽりはめ込まれているように見えた。栞には、一村は「昭和33年、50才で奄美大島に移住し、昭和52年に69才でひっそりと誰にも看取られずに生涯を閉じた。」と書かれていた。この常設館は、もっと世に広まってもいいと感じたが、惜しいかな、ここまで来て観る人は少ないのであろう。

 次に訪れたのは、黒潮の森マングローブパークである。マングローブの森といっても、西表島ほどの規模もなく、小さい樹木なので少々がっかりしたが、それは仕方ない。しかし、ここではカヌー漕ぎをさせてもらった。私にとっては、初めての体験である。穏やかな川の流れの中なので、さして難しくなかったが、それでもカヌーの横揺れを防ぐ漕ぎ方を皆必死になっている。私にとっても、子供の頃を思い出し、面白かった。

 一日目はそれで終わり、二日目はデイゴの並木の見学、油井岳展望台より大島海峡を見渡す景勝の地を案内してくれた。当然、南に位置する加計呂麻島へ半潜水船で渡った。加計呂麻島といえば、映画『神々の深き欲望』のロケーションの地であったと、記憶にあるが、正確には思い出せなかった。(編集者【注】;今村昌平監督のこの映画のロケ地は、沖縄県の南大東島・波照間島などであると解説されている。)

 それより、作家の島尾敏雄が海軍で上級将校として派遣されていた筈である。その名残りとして旧海軍特攻隊跡のコンクリート建物が残っていた。小さい窓が海峡に向かってあり、この窓よりアメリカの軍艦の通過するのを見張る要塞になっていたという。なにより、島尾敏雄の文学碑を見たかったのを忘れ残念であった。帰宅してから、彼の『死の棘』を読みかけたが、難解(?)なのでやめてしまった。

 3日目は、大島紬の作業工程と奄美焼酎の製造工場の見学である。焼酎の工程については、宮古島で一度見学したことがあるが、ここは製造タンクもいくつかあり、大きい工場である。土産物を見学し、何回も試飲しているうちに、私の頭脳はもうろうとなり、細部の事は忘れてしまった。

 それにしても、奄美が本土のすぐ近くにあるにもかかわらず、自然が乱開発されていないのが、何より嬉しかった。

 奄美大島「ありがっさまりょーた」(ありがとうございました)

 奄美大島行きの感想が、何時のまにか離島断片記につながり、おそまつになってしまった。

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『みちしるべ』**道路全国連国交省要求書**<2017.3.&5. Vol.97>

2017年06月06日 | 道路全国連

道路全国連国交省要求書

 毎年、環境週間に合わせて、「全国公害被害者総行動」が行われます。今年は6月7~8日に第42回目の「総行動」。全国から公害被害者が集り、集会・デモ・中央省庁交渉が開催されます。「道路住民運動全国連絡会」も毎年参加しており、国交省交渉を予定しており、その要求書が取りまとめられましたので、ご紹介します。

国土交通大臣 石井啓一 殿

2017年6月7日

 道路住民運動全国連絡会 事務局長 橋本良仁

 国土交通省の2017年度の道路関係予算は「効率的物流ネットワークの強化」三大都市圏環状道路整備や拠点空港・港湾へのアクセス道路整備など(2529億円、154億円・6.5%増)に見られるように大型道路建設をさらに押し進め、29年前に計画した四全総14000キロメートル高規格幹線道路網をすべて実行しようとしている。

日本の道路の多くは建設後30年以上を経過していて、維持・管理・更新には今後50年間で250兆円が必要と試算され、新たな道路を作る財源は全くない。

本要請は、昨年と同じ中部横断自動車道(長坂~八千穂)――山梨県側(北杜市)、東京外環道、横浜環状南線を中心に行う。また、昨年の要請時に課題となった平成22年交通センサスによる将来交通量予測がいまだ公表されていない。具体的な回答を求める。

 記

 将来交通需要予測およびB/C評価の見直しについて

 道路事業のB/C(便益╱費用)評価は最新の道路交通センサスによる将来交通需要予測に基づき行うべきものである。しかるに平成22年交通センサス実施以後も、平成17年交通センサスによる将来交通需要予測が用いられ、既に平成27年交通センサスが実施された今日まで続いている。

 平成22年交通センサスによる予測では将来交通需要には明らかな減少傾向がみられていたが、平成27年交通センサスではその傾向がさらに強まっていると判断できる。平成17年交通センサスに基づくB/C評価は明らかに過大であり、それによるB/C評価が1を超えたとしても道路の必要性の根拠にはなり得ない。

  1. 全国で建設中や建設を予定している道路について早急に平成27年交通センサスに基づくB/Cの見直しを行うことを求める。 
  2. 平成17年交通センサスに基づく評価でB/Cが2.0以下の道路事業は見直しによって、確実に1を超えることが確認されるまで事業を凍結するよう求める。

 

中部横断自動車道(長坂~八千穂)――山梨県側(北杜市)

  1. 国交省は平成27年4月計画段階評価は適正に行われ終了したとしているが、その実態は旧態依然のやり方で進められ、様々な瑕疵と問題点がある。計画段階評価の「構想段階における市民参画型道路計画プロセスのガイドライン」(平成17年9月国土交通省道路局)に基づいて中部横断自動車道(長坂~八千穂)の計画段階評価が行われたとされているが、そのガイドラインには構想段階の市民参画の仕組み、住民からの指摘事項の具体的な取扱いや意見を計画に反映するための仕組みが明確にされていない。2013年に道路計画プロセスのガイドラインが改定されたが、住民から指摘された問題点や意見等はどのように反映されることになったのか説明を求める。
    このことは既に平成27年11月26日の国交省要請の際に「中部横断自動車道(長坂-八千穂)計画段階評価の問題点」とする意見書提出により指摘し、やり直しを求めている。直近では平成29年3月14日衆議院第一議員会館で開催された超党派議員連盟「公共事業チェック議員の会」の総会において引き続き追加的に指摘し要請している。

  2. 情報開示請求により、中部横断自動車道の山梨県側・長坂~野辺山の高速道路建設計画の概略(ルートの位置と建設構造等)が判明したが、国交省は未だにそのことを関係住民、別荘所有者等へ明らかにせず、説明もしていない。なぜ、中部横断自動車道新ルートに関係する住民・別荘所有者等へ広く知らせ説明をしないのか説明を求める。

  3. 国交省は中部横断自動車道の山梨県側新ルートに関し、中央道須玉ICから国道141号に沿って北上するルートを検討していたことが情報開示請求により明らかとなった。なぜ、新ルート案を発表する際に比較評価の機会をつくるべく複数案の一つとしてそれを示さなかったのか。さらに、中部横断自動車道(長坂~八千穂)の長野県側に関してはまだ3キロ幅ルート帯のままでその建設計画の概略費用も算出されていない。現在、建設計画を進めているがこのような問題についてどのように考えているのか説明を求める。

 

東京外環道(練馬~世田谷)

  1. 外環本線事業地には現在、都市計画法65条の制限がかかっている。供用後に同法53条がかかるということだが、それは確実か? その場合、53条に基づく申請が許可される条件とは何か。また、53条を適用しない同法11条3項、但し書きの適用は考えていないのか。

  2. 区分地上権契約では、提示されている契約書案は、あまりに一方的であり、契約行為が双方の対等の関係の中で協議し、取り決めるという契約の大前提が失われている。第三者の弁護士が参加するなど、公平、対等な協議を含む契約交渉の場の設定を求める。

    契約上の問題点としては、

          ●地下の不動産価値を全体の30%を前提とする。
          ●事業地に相当する敷地部分の分筆、
          ●当該部分の登記は、第一順位に記載
          ●残地に対する補償がない
          ●契約当事者に事業者の国交省が入っていない、など。

  3. 家屋に被害が発生した場合は、科学的かつ分かりやすい手法により、原因分析を行い、対策を明らかにされたい。そのためには地盤変容調査と第三者による判定機関の設置が必要である。その2点を直ちに実施することを求める。

  4. 要望  博多駅前陥没事故は、外環沿線住民の間に不安、恐怖をもたらしている。外環の地上部は住宅街である。あのような陥没事故が起これば、死傷者が発生する可能性が極めて高い。沿線住民は、速やかな緊急避難計画立案を求めているが、外環国道事務所は「初期掘進の10か月間に検討する」と回答。シールドマシンが動き出せば、万一の事態はいつ発生するか予断を許さない。一刻も早い緊急避難計画立案を求める。

 

横浜環状南線

  1. 平成29年2月20日付け公害調停は「被申請人は、環境影響評価の大気汚染予測の方法について、科学的知見に基づき最適な予測方法を用いるものとする。」と成立した。具体的にいつどのような方法を採用するかを示すことを求める。平成29年4月5日の衆議院国土交通委員会での石川道路局長の回答ではその方法、時期ともに不明である。同回答では、プルーム・パフ式が一般的手法として信頼性は確認されている、としたうえで、3次元流体モデルは問題があると云々している。しかし、パフ・プルーム式に固執し、進化したコンピューターシステム技術利用での転換を図ろうとしてこなかったことに問題があると付言する。

    公害調停の成立内容は、係る背景に基づくものであり、新たなシステム構築を早急に取り組むことを要請する。

    平成28年秋の横浜市議会の決算委員会で市当局は議員の質問に「住民の要望に応え横環環状南線も必要と思う。換気塔に脱硝装置を付けるよう事業者に伝える」と回答した。「事業を進めるに当たって住民の理解を得ながら」と言いながら同じ横浜環状北線では脱硝装置を備えた換気塔を設置し同じ環状南線では設置しないことでは同じ横浜市民の理解は得られない。NEXCO東日本に脱硝装置を設置するよう指導することを確約するよう要請する。

  2. 近年の度重なる大地震災害の度に大規模盛土造成地の問題が都市整備局を中心に宅地造成法等の法改正を行いながら、同じ国交省の道路局はこれを無視して盛土地盤を中心とした地域で横環南線などの高速道路建設を進めている。

    これは国交省の政策矛盾である。宅地造成法に基づき危険度チェックを早急に行い沿線住民に安心を与えることを強く求める。
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