『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

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『みちしるべ』**世の中は三日見ぬ間の……(斑猫独語91)**≪2024年春季号 Vol.119≫

2024年06月13日 | 斑猫独語

世の中は三日見ぬ間の……(斑猫独語91)

澤山輝彦

 現住所に引っ越して3年になる。この3年間で周辺には大きく変わったものがある。最寄りの駅のプラットフォームにほとんど接して10階建ての消防庁舎ができ、それまで見えていた風景が、ある部分みえなくなった。今、住んでいる団地の中でも古い低層棟や耐震補強のための棟の建て替えも始まっていたが、その幾棟かはこの夏には完成、入居が始まるはずだ。色々変わっていくのだ。

 つい最近、阪神電車を利用する機会があった。最寄り駅(初めに書いた駅だ)が阪急電車であることから、阪神間の移動は主に阪急電車を使うが、この用件を済ませるには阪神電車が便利だとわかったからだ。久しぶりに阪神電車に梅田駅始発から乗ることにうきうきした。そんな子供っぽいこと、と思われる方もおられるだろうが、些細なことに喜びを感じ精神を愉快に保つことが、長生きの秘訣であると私は思っている。

 さて、私が乗るのは各駅停車だ。電光案内板を見ると4番線からの発車だ。4番線ホームに行くと、4番ホームは従来の部分と板張りされ拡張されたスペースとで広くなっている。もとはレールがあって電車が入っていたところを板で覆ってしまったのだ。線路を減らすやりくりをしてプラットフォームを広げたことは、混雑を緩和し乗客へのサービスを図ったのだろう。

 プロ野球セリーグ戦が始まれば阪神タイガースフアンは阪神電車で大移動するのだから。たまに阪神電車に乗りに来た私が気付いた変化である。記憶にある場所の様子が少し間をおけば、このように変化していることに驚くことがある。それは建物が建った、消えたという大きなものに限らず、小さな商店がなくなったり、別の店に変わっていたりすることなどでも同じことだ。高齢のため閉店しますとか何とか理由の張り紙で予告があっての閉店ならまだしも、突然無くなる店舗の異様さを見たことがある。こんな極端な場合、一寸怪しい商売と見たが。無くなるも、増えるも驚きの種になる。

 目に見える物ばかりが変わっていくのではない。人体細胞など日々の変化を遂げているのだ。小腸細胞は平均1日で入れ替わる。胃の粘膜は約3日、肌は10代で約20日、20代は約28日、30代は約40日、40代は約55日、50代は約75日、60代は約100日、70代や80代は記載無し。詳しい学術文献などにあたればわかるのだろうが、もうこの年では肌細胞の入れ替わりは、ほとんど無いとあきらめた方が賢明なのではないか。血液の中の有形成分である赤血球は骨髄で作られているが1秒で約200万個作られているそうだ。即席ラーメン1杯3分間待つ間に3億6000万個作られる勘定になる。一つの赤血球は100~120日で命を終える。脳細胞も一生そのままであるはずがないと思う。変化しているはずだ。でも夢に見る昔の事、あれらの記憶は変わることなく貯蔵・記憶されている。脳は不思議だ。ゆっくりと理解したい。コンピュータを電脳という中国語が面白い。

 色々変わっていくこと、面白いことも悲しいこともあるだろうが、そうして世は進んでいく。いつまでも変わらず世に逆行しているのは今の自民党である。私たちが世の中を変えねばならない。無関心でいてはならない。変化を私達の手で引き寄せあっと驚きたいものだ。

【投稿日 2024.3.11.】

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