軌道エレベーター派

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インドのおじいさんはその後どうなった?

2010-05-26 23:47:47 | その他の雑記
 このところ、軌道エレベーターに関係ない話題ばかりで恐縮ですが、先日、70年間飲まず食わずだと主張し、実験を受けたとかいうインドのおじいさん、その後どうなったんでしょうか?

 私は以前、自分は懐疑主義者ではないと開き直ったことがありますが、こういう場合は、まずは懐疑主義的態度で臨まないといけないと思います。
 ぶっちゃけた話、本音は「まあ十中八九インチキだろうな」などと思ってます。少なくとも70年間飲まず食わずってのはとても信じられません。ですが、世の中には土を食べても腹を壊さないような、常人からすれば信じがたい体質の人がいるそうですから、驚異的な体のメカニズムを備えている可能性だって捨てきれません。ですので、まずは虚心に向き合う態度が重要ですな。

 あらましを簡単に説明すると、女神?に触られたせいで70年以上、飲食や排泄をせずに生きている(自称)、ダイバダッタのようなおじいさんがインドにいて、その謎を解明すべくインド国防省の研究機関、彼を15日間カンヅメにした。そしたら本当に飲まず食わずでトイレにも行かず生き延びたとのこと。

 このおじいさんが何かのトリックで周囲を騙していないとしたら、正体は何なのでしょうか? 遊び半分に考えてみました。

(1) 単に(だけど異常に)我慢強い
 たとえばクマなどの冬眠する動物は、その間何も飲み食いしないそうです。時々、退化したはずの尾を持った人間が生まれることがあるように、このような生理的なメカニズムが人間にも潜在的に備わっている可能性は捨てきれないのではないでしょうか。もっと極端な例を言えば、クマムシ(真空でも死なないんだぜ!)のクリプトビオシス(代謝が停止して仮死状態みたいになること)のような習性を持っているとか? ただし、この場合は、おじいさんは普段は飲み食いしているはずで、そうなると嘘つきですが。それとも拒食症とか摂食障害?

(2) 経口以外の手段でエネルギー摂取をしている
 植物は光合成してますね。また、豆類に寄生する根粒菌は、空気中の窒素を固定して宿主に与えています。人間も日光を浴びてビタミンDを作りますしねえ(基の物質が体内にあってのことだけど)。このように、おじいさんも皮膚や体毛などから、通常の飲食物以外のエネルギーを得ているのでしょうか? 一応、本人や周囲も「日光」説を主張しているらしいですが、体液から大量の葉緑素が検出されたとか、ちゃんと科学的に証明されたわけではないでしょう? 証明されたら、それはそれでなんか恐ろしいけど。それに人間1人ぶんの体細胞を維持するエネルギーを大気や日光から得るというのは、エネルギーの保存則から言って、収支が赤字になると思われ、やっぱり信じがたいです。

(3) 本当に飲み食いしないでいい
 本人の言うとおりなのでしょうか? しかし、ホントの本当に70年以上一切のエネルギー代謝をしていないのであれば、
 このおじいさん生命体ではない。
 「生命」の定義(1.外界との境界を持つ 2.外界との間でエネルギーや情報を代謝する 3.自己複製する)から外れてしまいますよ。「女神」というのは何らかの知性体で、生体改造でもされたのでしょうか。あるいはロボットかも知れませんね。

 。。。とまあ、やっぱりまともな思考では扱えないので、結局この場合、懐疑主義に立って一番に検証すべきは、実験に穴がなかったかということなんですよね。実際は、風呂に入りうがいをしていたらしく、この辺にイカサマが入る余地がないか、きちんと検証したのかなあ? まあネットで調べる限りはインチキの指摘も多いようで、本当に信用できる結果であれば、もっと大きな機関が調査に乗り出すでしょうから、推して知るべしなのかも知れません。
 個人的には興味津々なので、続報が待ち遠しいです。それにしても、仮に飲み食いする必要がないにしても、人生楽しいのかな? 15日間何して過ごしてたんでしょうね?

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