敷布団を干した日の富士山

2021-01-31 09:53:33 | 昔話

 雪が降り2日経過した後の昨日、 洗濯物を干し始めた妻が 「あなた布団を干しませんか?」と声を掛けて来た。 そろそろ花粉の飛び始める時期が来るから「今の内に干して置くか!」そう考えて布団をベランダに持ち出した。 そしたら富士山が綺麗に見えたので、 60mmレンズを付けたカメラを持って、 いつもの撮影ポイントに出かけて行った。



 自宅に戻ってから OLYMPUS Viewer でファイルを取り込み、 画像を確認すると、 山頂付近と左裾には強風を思わせる雪煙が見えた。 そして急に冬の富士山で滑落して命を落とした山仲間・O の事を想い出した。

 O はキャンプや集中山行の時にはギター持参で参加し、 宴の際の歌を盛り上げる人気物だった。 彼は僕より少しだけ年下で、 結婚していたが、 未だ子供は居なかった。  葬儀の際、 Oの奥さんは焼き場に向かう霊柩車に向かって泣き・叫んだ。 「(遺体を)焼き場に持って行かないで・・・」みたいな事を大きな声で。 その時には誰か親戚の人でも彼女の体を支え、押し留めていたのだったろうか? 40年も経過した今となっては細かな事は覚えていない。
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