家庭内映画館

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「変態男」・・・(563)

2010-06-05 00:20:18 | Weblog
「変態男」ORDINARY MAN
監督:ヴィンセント・ラノー
出演:カルロ・フェランテ、クリスティーン・グルロワ、ステファン・リベルスキー、オリヴィエ・グルメ、他
2005年・ベルギー=フランス・103分<レンタル>

<STORY>
優秀なサラリーマンであり、良き父親であり、優しい夫であるジョルジュ。ある日、彼は発作的に人を殺してしまう。自分の行為に怯えながらも、被害者の恋人を監禁し、いつもの日常を過ごそうとするが...

”変態シリーズ”(笑)第二弾。
ちなみに発売元のキングレコードが勝手に付けただけで、シリーズの作品同士に関連はありません。

邦題は「変態男」ですが原題は「ORDINARY MAN」...まぁ普通の男、平凡な男といった感じでしょうか?
内容は正にそういう感じで、普通の男が家庭が上手くいってないことにムシャクシャして
カップルの男を殺し、女を監禁する、という変態的と言えば変態的なんですけど
いつ自分がそういう立場(被害者でも加害者でも)になるかわからない、そういう意味では結構社会派のスリラー作品です。

冷え切った家庭、友人と不倫している妻...そのストレスが最終的に悲劇を引き起こすという、日本なら2時間ドラマ的なストーリーではありますが(笑)、ベルギー(?)の田舎町が舞台なのでヨーロッパ的な寒々とした感じが結構良い雰囲気を醸し出しておりますね。
ただ、「変態男」というタイトルとは裏腹に結構マトモな作品ですので
「変態村」を観た時のような衝撃は正直言って無かったです。

いくつかツッコミどころがあります。まず、なぜカップルの女性だけ殺さなかったのか?
結局これが後々面倒なことになるわけですし、男の方は殺したのですからいっそ二人とも殺してしまうっていうのが話が早いと思いますけどね~...少なくとも私が犯人ならそうしてると思います。
あと、最初のシーンで犯人の車がカップルの車を煽るんですけど、結構まわりに車が走ってるんですよね~道をはずれた場所とはいえ、あんなところで人殺してバレないもんなんでしょうか?
ラストは賛否別れるところだと思いますが、今作も”愛”のドラマであると考えればまぁアリかな~と...かなり歪んでますが(笑)
そう言えば「変態村」も歪みに歪みまくった愛のドラマだったので、このシリーズはもしかすると裏テーマとして「愛」があるのかも知れません。

ちょっとネタバレになりますが(ストーリーには一切影響ないです)...もし「変態男」というタイトルが”刑事”を指しているのであれば、ちょっと深みのあるタイトルに思えてきます(笑)気になった方はご覧になってみてください。