脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

Mement mori

2024-08-13 | Weblog
アップルコンピューターの共同設立者であるスティーヴンジョブズは、ある大学の演説でたいへん興味深いことを言っていた。
彼が17歳の時にあることわざというか引用句を読んだそうだが、そこにはこう書かれてあったそうだ「If you live each day as if it was last, someday youll most certanity be right(もしあなたが毎日を終わりの日として過ごしていたならば、いつしかそれは本当になる)」。彼はこの日以来、毎日をどう生きるかと言うことを考えさせられ、毎朝鏡にむかって、もしその日が最後の日ならば、自分はどう生きるか、何ができるかと言うことを自分に問うたそうである。
死は人間にとって忌むべきものである。しかし時に死を考えるというのは、ある意味人間を、何かあるものそれが真実か真実でないかはわからないが、そこに向かわせるきっかけとなるのだが、彼の場合は死を考えることによって、見事に成功者の道へとたどりつくことができたのである。彼はそのしめくくりの言葉でこう言っている。「Remember that Ill be dead soon, is important too Iv ever encountred to help me make the big choice in life(死はすぐ近いということを忘れないと言うことは、人生の最も大きな決断をする時に自分を助けてくれる重要なToolとなりました。)」
まさに成功者は、常にぎりぎりの決断をせまられることによって生まれてくるものだと感じさせられる名言である。おそらくこの緊張感と日々の決断力が今の彼を生み出したのだが、その彼の力を生み出す原因となったのが死を考えることである。少し前からポジティヴシンキングという言葉が取沙汰されているが、しかしこれとは逆に、彼のようにぎりぎりの決断を促されるような状況を考えてみるのも大事なことだということも、彼の言葉からうかがい知ることができるであろう。
今日のブログのタイトルはMement moriである。
これはラテン語で「死を覚えよ」昔中世の修道院であいさつとして使われていた言葉であるが、これはいずれ人間は死ぬんだからという半ば否定的な言葉ではなく、むしろその死を覚えて今日の日を精一杯生きろと言う肯定的な言葉であり、その積み重ねによって人間は生かされるのだという問いかけでもある。
こういうことを言えば、人生なんてただ一度きりだから「生きるか死ぬか」とか「一か八か」なんていう漫画的な発想にもつながりかねないが、しかしこの人間の究極的な問である死というものを、真摯に受けとめることが大事なことであり、またそこから生きる力と言うものが与えられることも確かである。
 



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