脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

日本スポーツ村衰亡史

2012-08-21 | Weblog
昔朝鮮の王は1日3回勉強の時間をつくっていたという話しを聞いた。
朝鮮と言う国は儒教の精神の上になりたっているので、徳を積まなくては国民の信用を得ることができないという考えから朝、昼、晩と時間をつくって学問にいそしんだらしいが、朝鮮王朝は科挙システムによって、優秀な人間を官僚として登用していたため彼らをうまくつかいこなすためには王にもそれなりの教養と知識が必要だったらしい。
しかしこのことは何も朝鮮王朝に限ったことではない。
それはわれわれの現代のコミュニティのありかたについても言えるわけで、今日教育が進んでほとんどの人間が大学や専門学校に進む中ただのスポーツバカではだめだ、公平にうまく群れをまとめていくには、指導する人間にもそれなりの学が必要であると思うが、実際に言葉や教養と言うのはその群れを形成するひとつの目安にもなる。
多くの人間を相手にするのであれば、すべての人に対応できるように、指導者ができるだけ多くの知識を得ることは偏りのない公平なクラブを形成できると信じている。

今回オリンピックは日本ではかなり盛り上がったようであるが、しかしアメリカなどもそうであるが、フランスをはじめ欧州は経済不安で、それどころではないというような危機感さえも感じたが、オリンピックは年々盛り上がりにかけてきている。
そんな中日本では最近ではよくわからないアスリートたちが、テレビに出て楽しくぺちゃくちゃとオリンピックの裏話や感想などを語っているが、ヨーロッパでは経済が不安定で、今フランスから遊びに来ている大学生がフランスで就職することは大変だと言っていて、半分本気で日本に来て就職できたらと言うようなことを言っていたが、そういうことから考えると、日本の盛り上がり方は異常な感じさえもするのだ。

ギボンと言う歴史家が書いた「ローマ帝国衰亡史」という有名な歴史書がある。
これはローマ史を学ぶ上では欠かせない大作で、ローマ帝国の栄枯盛衰を書いた書物であるが、ローマ帝国がほろんだ原因は国民が平和ボケして刺激を求めて、コロッセウムでの競技やサーカスばかりを楽しんで、自国を自分たちの力で守ろうとしなかった結果こうなったということが読めばわかる。
原発や尖閣諸島、竹島などの問題が山積みになっているのに、オリンピックがどうのこうのと、アスリートをバラエティ番組に出場させて異常な盛り上がりを見せるのはおろかすぎる。
今でもそういうことをやるのかどうかはわからないが、昔メダルをとった時にコメントを求められて、メダルを噛んだバカがいたが、こういうことを外国のメディアでやれば間違いなくバカだと思われる、そういうことをやったのは一人や二人ではなくだいたい決まって噛んでいたが、おそらくイギリスを聞かれてフランスを指した人間がいるぐらいであるから、日本のアスリートというのはそういうレベルの人間が多く、そういうたぐいの人間が多いからバラエティーなどでいじられるのだと思っている。
こういう人間たちがマスコミにでて人気者になるのは、そういう山積みされた問題に目を向けない、向けささない、ローマのようにコロッセウムやサーカスに夢中になっている姿がオーヴァーラップされるのだが、こういうスポーツのイヴェントに異常に盛り上がりを見せるのは、平和ボケしているからで、もう少し日本の置かれている現状や自分たちが考えなくてはならないことに目をむけたら、中高生が部室で話すようなアスリートの雑談がそれほど重要なことなのか分かるのではないかと思うのだが。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする