Okanagan's Twilight Days

人生の黄昏を迎え、日々の出来事を徒然のままに綴っています(*^_^*)

鯖缶と、痩せるホルモンGLP-1! 2015年7月29日

2015-07-29 23:28:12 | 日記・エッセイ・コラム

昨日28日の朝、家内がまた目まいでダウンしてベッドから起き上がれなかった、気分が悪いと云うのでトイレに連れて行くと可成りの量を嗚咽(おえつ)した、昼から少し気分が落ち着いて来たので、午後2時に黄色い予約札が並ぶ、行きつけの耳鼻科医院へジョグして取に行き、5番札を獲った、3時過ぎに家内を車に乗せてに連れて行って診て貰い、目まい止めの薬を処方して貰った、これ以上は、医療器機による精検が必要となるので、JR新長田駅近くに在る目まいを専門とする田渕クリニックに、今日9日午後5時診察の紹介状を書いてくれた!・・・

その帰り、スーパーまるアイに寄り、小生が買い物を済ませた、家内はまだ目まいで気分が悪く買い物出来る状態ではなかった、何と、店内には鯖缶(さばかん)が山と積まれたコーナーが出来ていた!?、以前から鯖缶が好きな小生も3缶入手した、そう言えば、確か7月27日月曜日のNHKあさいちで、鯖缶を健康食品として取り上げた番組をしていたっけ!?確か、ある食物を食すると、小腸下部L細胞を刺激して“痩せるホルモンGLP-1”を出すようだった!そして、そのGLP-1(Glucagon-Like Peptide、グルカゴン様ペプチド)ホルモンは、必要以上の糖分を代謝分解して腸への消化吸収を抑え、膵臓をパワーアップして血糖を下げるインスリンの分泌を促す優れもんである!・・・

その食物とは、食物繊維もそうだが、それ以上に遥かにより冴(さ)えたるのが、ななな~~~んと!“鯖缶”だったのだ!何と全国でも、山形県村山市では日常の家庭料理に鯖缶を使う風習があり、肥っている人が極端に少く、痩せの大食いが多いので有名であった、村山市住民の血を採取して調べて見とる、何と、GLP-1の含有量が多い人たちが、けた違いに多かった!それ故、GLP-1が“痩せるホルモン”と呼ばれる由縁である!・・・

今日の午前中は小生の前立腺がん治療後の経過観察日だった、いつもなら診察後、ビアン・モールで昼食を食べて帰るのだが、今日は会計しますと、急いで真っ直ぐ帰って家で昼食を食べた、因みに今日のPSA値は前回5月27日の0.564に比べると、0.822といささか上がっていた、まあ、これぐらいで落ち着いてくれたら万々歳である!3時20分過ぎ家を出て、新長田まで乗り鉄片道580円に出かけた、家内との乗り鉄は久しぶりだ、JR加古川発午後3時53分発の新快速・野洲行きに乗り込み、新快速が止まる神戸駅で下車した、それから下りの各駅停車に乗り換え二駅バックして新長田で降りた!小生、明石駅以東へ乗り鉄するのは何年振りだったろうか?・・・

南口を出ると目の前に、5,6年前に合唱団アムサテークの定期演奏会を聴きに行ったピフレのビルがそびえていた、加古川の医院で教えてもらった通りに、一つ目の通りへ南下すると、ESTA GARDEN住宅ビルの二階に、めまい/耳鳴り/難聴研究所“田渕クリニックス”があった!201と202号室をいきいきにした開業医院であった、へぇ~~、この様なこじんまりした医院に全国から患者が訪れるのか?そこには3名の名医が居るらしい!・・・涼しい冷房の効いた待合所に入ると、順番を待つ患者で溢れていた!中には小学生の幼い女の子たちが 、夏休みの宿題に取り掛かっている光景が見られた、5時26分頃、家内は中へ呼ばれ聴力検査や頭位移動目まい検査を受けた、次回、家内は8月5日に来院して、何やらスッピンで電極を両こめかみ辺りにかます精密検査を受けるらしい!・・・

       

7時20分に病院を出て、薬局で目まい止め薬を受け取ったのが7時半になっていた、ピフレ前の広場では、一人の男性ストリートミュージシャンが暑苦しいポンチョを着て“ベサメ・ムーチョ”を熱唱していた!・・・JR神戸駅まで引返し、満員の7時56分発、新快速網干(あぼし)行きへ乗り込み帰路に着いた、JR加古川駅構内にあるスーパーマルナカで夕食を買って帰った、ここのスーパーにも鯖缶コーナーが設けられていたので、この日も鯖缶3個を買った、入浴と夕食を済ますと10時を少し過ぎていた!久しぶりに時間の遅い夕食となった、これからは、せいりょう園のボランティア活動どころでは、なくなるかもしれん!?・・・昨日は夜、青女センターで加古川混声の練習が在ったし、昨日と今日と合わせて、汗だくになりながらジョグして30kmほど稼いだ!満足・・・

我が広島カープは神宮に乗り込み、昨日は黒田博樹が7回1失点と好投し、広島がヤクルトに11-2で大勝し、黒田に7勝目が着いた!しかし、今夜のヤクルト14回戦は3-8で大敗し、3回投げ4失点した先発・今井啓介に1敗目が着いた、明日のヤクルト15回戦は先発・薮田和樹で頂きたいものだ!DeNAがズルズル5位まで落ちてきて、広島が41勝46敗1分けで4位に着けている!中日とDeNAに一踏ん張りしてもらって、セ・リーグの下剋上の接戦はまだまだ続いて欲しい!(-_-)zzz・・・

 

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新・花燃ゆ、第30話“お世継ぎ騒動!~後編” 2015年7月27日

2015-07-27 15:10:08 | 日記・エッセイ・コラム

萩の杉家には、大奥からの使いが来て、美和が兄・寅之助の命日ために作った、寅兄の大好物だった羊羹の入った朱塗りの木箱が届いて居った、突然そこへ、御用!御用じゃ!と叫びながら役人が突入してきた!?何です?、「高杉晋作は居らぬか?」・・・奥の部屋にも、屋根裏部屋にも居りません!、あのう、これは一体?、「その木箱の中に密書が入って居らぬか?」、密書?、「ええい!かせ!」、武井壮似の役人は羊羹の裏を改めたが、何も出てこなかった、亀「どうでもよろしゅう御座いますが、わらじぐらいお脱ぎくださいませ!」、滝「羊羹はこちらにお返しを!」、やはり高杉は墓に?、梅太郎「寅の墓ですか?」、高杉は一体どこに居るのじゃ!?・・・

野山獄では伊之助が壁に向かって瞑想にふけっていた、そこへ旅支度をした高杉がやって来た、伊之助「生きちょったか!」、高杉「馴染の小唄の師匠の家に!今朝これが届きました!」と一通の文を伊之助に差し出した、「それによると、10月27日、椋梨がわしを狙って捜索をかける!」、伊之助「美和がお前に?」、高杉「赤子が生まれる祝いにと、銀姫様より羊羹を賜ったそうです!その箱の中に、これが!」、伊之助「銀姫様が?それは誰にも手が出せん!謀ったな、美和!うっふふふ」その文を高杉に返した、高杉「如何です?そこからの眺めは?」、そこの壁には寅次郎が書いた“至誠(まごころ)”の二文字が彫り込んであった、こないだまで高杉が入っていた牢であった!・・・

外には野山獄の住人・高須久子も顔を覗かせていた、高杉が弱音を吐いた「久坂が死んで、わしは決して迷わぬと決めました!しかし、いささか参っちょります!藩から狙われ、攘夷を唱えた仲間からも追われ、わしは一体何を為すべきか?」、伊之助「椋梨に惑わされ、大事なものを見失のうては遺憾!」、大事なもの?、「幕府は遠からず崩れ落ちる!その後、この日本を誰が率いる?我等じゃ!我等の手で、徳川の世に幕を引く!」、高杉「長州の手で!」、伊之助「雄藩を結び、日本を動かす!」、高杉「面白い!日本を狂わせよと!」、伊之助「今、わし等がここに居るのは、皆の思いを抱え、事を為すためじゃ!」・・・

その帰り、晋作は高杉家に立ち寄ろうとした、その近くまで来ると父・小忠太が待っていた、父上、何故ここに?、小忠太「そちらの道には、追手が居る!こちらへ行け!」、晋作「すべてお見通しなんですね、父上は!私の隠れ家やも、立ち寄る先も!」、小忠太「時々思う、何故、この様な辞世に、お前の父であったかと?それもまた、宿命であったのかのう?」、晋作「誇りに思うて居ります!父上を!代々続く高杉の家を、立派に守ってこられた!」、小忠太「それも、今日限りじゃ!お前とは縁を切る!何処へでも、行け!」、晋作は父に深く頭を下げ走り去って行った、行け、晋作よ!・・・

花を生ける銀姫の部屋に、両手を着いた美和が居た、銀姫『昨日、祝いの品を届けた家より、礼が参った!』、木箱の上には雅よりの書状 “奥方より、主(あるじ)は無事で御座います!” が添えられていた、誠で御座いますか?美和は銀姫を頼もしく思い、見直した、銀姫は嬉しそうに言った『さすがに、わたしの名の入った品は、誰も改めなかった様じゃのう!』、ありがとう御座います!、銀姫『わたしはお前が嫌いじゃ、一人では何も出来ぬくせに、潮を丸め込み、部屋中の者を巻き込み、挙句(あげく)に、わたしの名を使って!』、あっ、美和は何かを思い出した?、何じゃ?、「あっ、そうか、元徳様の分は!?」、銀姫『忘れて居った!あっははははは~~~!』、美和「姫様のお話をする元徳様は、楽しそうで御座いました!」・・・

その夜、白装束に身を包んだ銀姫は念入りに化粧をされた、潮がやって来て告げた『間もなく元徳様、お渡りに御座います!』、その時、鈴が鳴らされ、元徳様のお成り~~~!すると銀姫は待ちきれず喜び勇んで、小走りで元徳様をお迎えに向かった!姫様~~~!姫様~~~!お付の女中と歩いてくる白装束の元徳様と恥ずかしげに対面した、銀姫と元徳様は互いに近づき、如何した?、早う、お話がしたくて!あっははは~~~!姫らしい!誠に姫らしい!、熱々じゃった、その夜のお二人は激しく燃え上がり、夜通し中?お世継ぎづくりに励まれたことでしょう!さぞお世継ぎ誕生の手応えを感じながら、ファイトいっぱ~~~つ!・・・

その頃、萩を脱した高杉は、追手を逃れ更に西へ下ろうとしていた!ある橋に差し掛かったとき、品川弥二郎が待ち構えていた!、お前か!、「高杉さんを討つのは、わししか居らん!皆んな死んだ!久坂さんも、入江さんも、寺島さんも、何故、攘夷を棄てた?仲間を裏切った!?」火花を散らす激しい斬り合いが続いた、まだ、そげなこと言うちょるんか?ハァ~~~!、高杉「お前には斬れん!」、侮(あなど)んなあ!、高杉「わしもお前は斬れん!わし等が斬りあわならん長州は間違うとる!」、品川「行け!早う!」、高杉「俺は久坂も、稔麿も、入江も、寺島も、誰のことも忘れたりせん!必ず戻る!それまで生きちょけ!」高杉は先を急いだ!・・・

ある日、大奥に椋梨が訪ねていた、都美姫『奥に、まつりごとの邪魔立てをした者が居ると?』、園山『高杉と桂のことか?』、椋梨「その高杉が、如何いう手立てか、萩から逃げたよしに御座います!」、都美姫『奥の者が手を貸したと申すか?』、椋梨「捕える策を漏らした者が居るやもと!?」、都美姫『奥の者が疑われるとは心外の極み!』、椋梨「これは口が過ぎました、が、御前様の目の届かぬところで、砦(とりで)に綻(ほころ)びがあるやも知れず、老婆心ながら!」・・・

椋梨が帰った後、美和が都美姫の前に呼ばれた、美和「身に覚えは有りません!」、都美姫『しかし、現に高杉は追手を逃れ、萩からも脱したと云う!』・・・その時、沈黙を破って日出が「申し訳御座いません!わたくしがお役目を怠ったばかりに!」と手を着いた、園山『如何云うことじゃ!?』、「その場で羊羹の包みを、改めて居りましたなら!」、美和「違います!元々、包みの中には何も!」、日出「まさか美和殿に限って、その様な事を致すとは!」、奥御殿総取締役・園山が吼(ほ)えた『鞠!奥勤めにて、守るように言われたことを申してみよ、鞠「奥向きの事は、何事によらず、外へ漏らしてはならず!」・・・

都美姫『その戒めを破った者を、捨て置く訳にはゆかぬ!お前は奥より下がるが良い!』、美和「御前様!?」、『お待ちくださいませ!』そこに銀姫と潮が現れた、銀姫『勝手に暇に出されては困ります!』、姫!、『美和はわたくしの女中で御座います!』、都美姫『この者は奥の仕来りを破り、表のまつりごとを阻もうとした!』、銀姫『御前様、が、出来ました!』、うっ?、えっ?、潮『無事、男(おのこ)が、お生まれになれば、お世継ぎに御座います!』、都美姫『世継ぎ!?』、一斉に皆がひれ伏した!・・・

銀姫『これから先は人出が要ります、わたくしは江戸育ち故、萩育ちの者が居ると、心強う御座います!つまらぬことで、お世継ぎ誕生に触(さわ)ることが御座りませぬよう、平にお願いする次第に御座ります!』、姫様!、都美姫『御萩か!?子孫繁栄の祈りが、効いたようじゃ!奥の仕来りとは、誠に有難きものじゃ!おのこであれば、良いがのう!』、ははあ~~~!・・・この銀姫(毛利安子)は9歳にして毛利敬親の養女となり、何と15歳で、第8代周防徳山藩主・毛利広鎮(ひろしげ)の十男・元徳を婿として迎え結婚した、山口大神宮に安産祈願したのち、元治2(1865)2月7日に、見事!お世継ぎ・毛利元昭(もとあきら、毛利宗家29代当主)を授かった!一見、天然ぽいが、明治・大正を生き抜き、日本赤十字社の要職を勤め、また婦人教育に尽力したシッカリもんだった!・・・

瀬戸際のところで、美和は銀姫に助けられた、姫様!誠に!、銀姫『良い!礼を言うのは、恐らく私の方じゃ!そなた、どの様な思いも、貫けば、外を動かすと、誠に思うか?』、美和「恐れながら、奥とは、その様な場所かと!」、銀姫『は~~ん!?相変わらず、ふてぶてしいおなごじゃ!』、はっ!、『わたしは、これから戦わねばならぬ!この子の母として!』、美和「お力に成りとう存じます!」、銀姫『出来るか?お前に!』、美和「必ずや!」・・・奥に敗北した椋梨が将棋の前に座って考えていた「さ~~て、次の一手を如何致すか?」・・・椋梨藤太の影は、美和の直ぐ近くに迫っていた!・・・

 

 

 

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新・花燃ゆ、第30話“お世継ぎ騒動!~前編” 2015年7月26日

2015-07-26 19:59:21 | 日記・エッセイ・コラム

幕府に徹底謝罪した椋梨藤太ら幕府恭順派による長州改革派の粛清が始まり、次々と野山獄へ投獄されていった、小田村伊之助の兄、松島剛蔵もその一人だった、だが椋梨が必死に追う高杉晋作と桂小五郎はまだ逃げ失せていた・・・萩城大奥では都美姫が、7年間待ち続けて居る銀姫のお世継ぎ誕生!子孫繁栄!を祈願する年中行事“御萩作り”が美和らに任されて行われていた、その中でも美和は、まるでスーパティシエ・希の様に、滅法手際が良く際立って居った!・・・

都美姫と顔を合わしたくない銀姫欠席の中、その内の4つが嫡男・元徳に差し出された、その一つを食して元徳が言った『これは姫の御萩ではない、これを作ったのは誰じゃ?』、誰じゃ!!と老女取締役・園山が吼(ほ)えた!、美和が名乗りを挙げた「申し訳御座いません!姫様の御気分が優れぬと云うことで、代わりにわたくしが!」、『美味い!』、はぁ?はぁ?はぁ?、『この様に美味い御萩を食べたのは初めてじゃ!これは姫には作れない、姫の腕なら、よう存じて居る!』・・・

「お待ちくださいませ!」、美和の取次を断って、 顔を観て見舞うためじゃと、愛する銀姫のもとへ元徳は急いだ、その途中、潮が元徳を出迎え言った『恐れ多き事成れど、姫様に置かれましては、おつむりが痛く、どうしても起き上がれぬと!』、そうか!、だが、元徳は銀姫が仮病使っていることに気づいていた、美和に『御萩、美味であったぞ!じゃが、私は不味(まず)い御萩も好きなんじゃ、労(いた)わってやってくれ!』元徳は諦めて引き返して行った・・・

伊之助が椋梨らに声を荒げた、「存じませぬ!何処まで幕府の機嫌を摂れば気が済むのか!?獄に投じられたものは皆、長州のために働いた者らに御座います!」立腹した伊之助が、椋梨ら実権派の前に呼ばれ問い詰められていた、椋梨「ならば、こちらも長州のため!幕府恭順を阻むものは、一人として許すわけにはゆかぬ!高杉の居所を知るんなら、速やかに申せ!」、存じませぬ!失礼いたす!伊之助は出て行った、椋梨「小田村から目を離すな!我等のまつりごとを転覆せんとの兆し有れば、遠慮なく召し捕れ!」・・・

彼等は、松陰の命日“10月27日 ”に高杉が墓参りすると睨(にら)んでいた!なるほど、師の前で討ち取るも、また一興なりか!・・・椋梨が高杉を探して斬り捨てたいと申し、園山のところ訪れていた!何故か、お次の鞠が、美和の兄・伊之助の取り調べをしている椋梨らの企みを美和に知らした、直ぐ美和は御蔵に引きこもり、高杉の妻・雅に手紙を書いて、高杉に迫る危険を知らそうとした、もし雅が居所を知っているなら、急ぎ知りたい思いが在った、そして、表使の日出に、急ぎの手紙故、何卒と!頼んで使いを出すよう願い出た、案の定、園山様から固く禁じられておると断られた!奥勤め間(ま)もない者には、里心がつくゆえのことじゃった!・・・

そこに椋梨の妻・美鶴がやってきて、そなたの役に立ちたいと、申し出てきた?椋梨が高杉の行方を見張って居る故、美和の行方も10月27日まで見張られていると教えた、これは本の罪滅ぼしの独り言ゆえ、お聞き流してくださいませと、嫌味たらしく美和に告げて去った・・・銀姫の部屋での駒回しの御席で、『次の相手は誰じゃ?勝ったら望みのものを取らすぞ!』と銀姫が誘ってきた、美和はすかさず、その誘いに乗った「恐れながら、わたくしに是非!」、控えよ!お次風情が図々しい!、是非!、銀姫『わきまえよ!雑巾がけでもしておれ!』・・・

仕方なく、美和は御蔵の拭き掃除に掛かった、そこへ、何と『何が望みじゃ?』銀姫が入って来た 、姫様!、『何か言いたいことがあるのであろう?』、美和「高杉様が椋梨様にお命を狙われて居ります!恐らくは10月27日、兄・松陰の命日までは!何としても危険をお伝えし、命を助けたいんです!お力をお貸しください!」、銀姫『わたしはお前が嫌いじゃ、懸命になれば、必ず思いが通じると信じて居る!』、わたくしは!、『奥とは、その様な場所ではない!ここはただ、お家のため、一人でも多くの子をもうけ、育てる、そう云う場所じゃ!諦めよ!』、姫様!、『子のない、わたしは、ここでは人ではない!この中に居る限り、我等には誰一人と救うことは出来ぬ!』銀姫の目には光るものが潤んでいた・・・

ある夜、攘夷派の品川弥二郎と野村靖等が高杉家を訪ね、父・小忠太に、高杉の行くへを訊ねた、彼等には列強との交和に臨んだ晋作に、裏切り者としての恨みがあった、「何べん言うたら分かるんじゃ、晋作ならここには居らん!」と門前払いされた、ここを一歩たりとも動かん!御城下で見かけた者が居ると、食い下がったが、晋作の妻・が出てきて、椋梨の配下が近くで様子を覗って居ることを知らせた、ここで騒ぎ立てれば、面倒はむしろ攘夷派らに降りかかると、教えた!確かに人影が動いて消えた!しっかりもの~~・・・

そんな頃、小田村様が城中で、謀反の疑いありと捕えられ、投獄されたと、鞠から美和に知らされた!美和「鞠様、何故?わたくしに、そのように親切にされる?」、な~~んでか?以前、美和と鞠が下関へ、大奥の使いに行った途中で、“例え離れていても、高杉様や志しを共にする皆様はお仲間なのだと”、美和が話したことを鞠は覚えていてくれた、その時、あるアイデアが美和に浮かんだ美和は銀姫の老女・潮に、いわば、“希活(まれかつ)”の提案をした、『なに、羊羹(ようかん)をじゃと?』、「先だって、御萩をこしらえた折、元徳様より大層、お褒めの言葉を頂きました!」、そうであったな、「ですが、元徳様は、銀姫様が御作りになったものを召し上がりたいのではないかと!」・・・

美和「ここは、姫様の手で新しき菓子などを作って差し上げれば如何でしょうか?」、潮『お前がそれを志願致すと申すか?』、「僭越(せんえつ)乍ら、お力になれればと!」、『確かに、船橋屋の羊羹は、江戸暮らしの頃より、元徳様の好物であった!』、「好物なれば直の事!お話も弾み、ご夫婦の仲も一層深まりましょう!遠からず、お世継ぎも!」、お世継ぎ!、潮は美和の手を取って乗った『良くぞ申した!うん!』・・・

早速、潮は、駒に興じている銀姫に向かって言った『姫!ここが勝負時で御座います!何としても姫の手で、極上の菓子を作られ、元徳様にお召し上がり頂くのです!姫様、ご生誕の時より、守役として勤めて参りましたこの潮の今生(こんじょう)の願い!どうぞ、お聞き届け願いますよう、何卒!何卒!』、銀姫は潮の後ろに控えし美和を観て言った『お前!潮を抱き込んだか?何故そこまで?』、美和「兄を失い、夫を失い、兄を従う大勢の人を亡くしてきました!これ以上、誰も死なせとうないんです!亡き夫と共に歩んで来たお命をお守りしたいのです!」、銀姫『気に食わぬ!気に食わぬ!気に食わぬぞ!』・・・

翌日から美和の指導のもと、銀姫の“希活”が始まった、小豆を炊きながら、しっかり力を入れて、アンが焦げぬようコテコテかき混ぜて、寒天は大きさを揃えて煮溶かせます、このように!船とはこの様なもので良いのか?、「其れで充分で御座います、この中にアンを流し込みます!」、羊羹らしきなったところで、銀姫が味見を致した、如何で御座いますか?『うん!うめいのなんのって!皆もなめてみよ!』、美味しい御座います!、『お前も誰かに食べさせたのか?』、「兄が好物でした!一度だけ夫となった者にも食べてもろうと、こしらえたのですが、喧嘩を致しまして!」、『食べさせそこねたか?あ~~は!何と間の悪い!』、「食べたら何と申したでしょうね?」・・・

自宅の屋敷で、浮かぬ顔して椋梨が将棋を指していた、「如何なされました?」美鶴が熱燗を運んできて訊ねた、「高杉を取り逃した!」、美鶴「案じなされますな、危うきを知れば、必ず、動き出す者が現れます、その先を探れば良いのです!例えば、松陰の妹とか?」・・・そして10月27日となった、銀姫が括(つく)りあげた羊羹の朱塗り箱を潮が携えて、銀姫のために御前様の味見の席が設けられた、銀姫『赤子が生まれたときの祝いの品にと思い立ちまして、御前様に是非、御味見をと!』、都美姫の前のお盆には、羊羹が三切れ用意されていた、都美姫が食して言った『美味じゃ!姫がこれほどのものを作るとは!?』・・・

銀姫は嬉しそうじゃった『心得のある女中に指南を受けまして!』、銀姫は美和に向かって言った『喜べ、御前様よりお褒めを賜ったぞ!』、美和「恐悦至極に存じ上げます!」、都美姫『又お前か!』、銀姫『この者に褒美など取らせとう御居ますが、如何で御座いましょう?』、都美姫『褒美?どの様な?』、申してみよ!、美和「恐れながら、今日は兄の命日で御座いますれば、同じものを兄の墓前に供(そな)えとう御座います!」、都美姫『吉田殿の命日か?』、園山『銀姫様、それは、いささか褒美が過ぎるのでは?』、美和「お願い致します!」、・・・都美姫『相分かった!許す!』、美和『有り難う存じます!』・・・

 

 

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日本人10人目、油井宇宙飛行士、ISSへ無事到着す! 2015年7月23日

2015-07-23 20:21:41 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は、小雨の中、ジョグして西市民病院・眼科に行き、アイリーア硝子体注射の経過観察検診を受けてきたが、ミドリンP散瞳後、精密眼底検査、細隙燈(さいげきとう)顕微鏡検査(Slit-lamp Microscopy)、網膜3次元画像解析検診の結果、小生の網膜静脈閉塞(へいそく)症による出血で曇っていた右目は、スッキリ晴れ状態がより安定し、より良好な視界となり、視力も0.7まで回復していた、よって3本目のアイリーア注入は必要なくなり、来月からは1か月から1か月半の経過観察に切り替わることになった!よし!1.0まで、もう少しだ!・・・

今朝、寝床で聴いたNHK6時のニュースから、元自衛隊2等空佐・F-X(Fighter-eXperimental、次期主力戦闘機導入計画)テストパイロット・油井亀美也(ゆい かみや、45歳、長野・川上村出身、防衛大理工学部卒)JAXA宇宙飛行士が、日本時間23日朝5時に、滞在先を出て、5時半にソユーズ・ロケットに、他のロシア人船長51歳、アメリカ人飛行士42歳と共に乗り込み、そして6時2分にカザフスタン国、バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた、6時17分の続報では、その9分後、地球を回る軌道に乗り、打ち上げは成功した!まもなく切り離された宇宙船は昼頃にドッキングする模様である!☆・・・

せいりょう園のボラティア奉仕から帰ってくると、宇宙船は昼前、11時45分に国際宇宙ステーションISSにドッキングした模様だった!そこから気圧調整のため、数時間経ってから、ハッチを開け先住・宇宙飛行士3人と合流するようであった・・・あっ、2時頃だったかな?時間は定かでないが、今日の午後に油井宇宙飛行士等3人は、ハッチを開けISSに乗り込んだでいた!この後、油井宇宙飛行士は日本の実験棟“きぼう”に5か月間滞在して、無重力空間での科学実験、人工衛星放出、そして8月にISSドッキング予定の無人補給船“こうのとり”を、ロボットアームを操作して受け取る任務に携わることになっている!カザフスタン平原への落下傘帰還は12月22日頃になるようだ!ごくろうさん・・・ 

オールスター戦後、我が広島カープは20日の中日14回戦は2-3で落としたが、21日、野村先発で始まった波乱の中日15回戦は、4回まで4-5で中日にリードされていたが、7回裏に、田中広輔のタイムリーで5-5の同点に追いついた!そして8回裏には、今のってる会澤翼が1アウト、ランナー2,3塁から勝ち越しの2点タイムリー3ベースを放ち、7-5にした!また野間祥(たかよし)のタイムリーで追加点を挙げ、広島が8-5で中日を下した!8回表から継いだ大瀬良大地にラッキーな2勝目が付き、9回を締めた中崎翔太に13セーブ目が着いた、昨日22日の16回戦は雨のため流れた、明日24日からズムスタに巨人を迎え、3連戦を戦う、2勝1敗で行けば立派だ、明日15回戦はマエケンと菅野の投げ合いになるだろう!・・・

当初、基本設計時の新国立競技場建築費予算1300億円を2倍を遥か高く越え、危うく3000億円もの“負の遺産(legacy)”を日本国民に押し付けようとした文教族のドン、森喜朗会長78歳をはじめとする、東京オリンピック・パラリンピック2020競技大会組織委員会だったが、元五輪アスリートOB・OGや識者、マスコミ等、そして世論が不満の声を上げ始めて、この問題が明るみに出てきた!暫くくすぶり続けたが、7月17日、この組織の最高顧問である安倍晋三総理によって新国立メインスタジアム案は白紙撤回され振出しに戻った!しかし、これまでに係った、イラク人の建築デザイン家、ザハ・ハデッド氏64歳のデザインにまつわる経費や、大手ゼネコンに支払う、これまでに掛かった59億円もの無駄経費の責任が明らかにされず、宙に浮いたままだ!?・・・

「たかが、2520億円ごときで、白紙撤回され、こっちは、えらい迷惑をこうむっている!」と澄ましておぬかしあそばした森喜朗会長を許し難く、腹立たしく、直ちに組織委員会から外して頂きたい思いでイッパイである!小生思うに、そもそも日本の首都・東京が開催する世界アスリートの祭典のための国立競技場建築と云う国家事業に、何故、日本人以外の 建築デザインを公募して採用しなければならないのか!?東京大会は日本人の手で準備すればいい!諸悪の根源は、安藤忠雄73歳と云う世界に誇る建築の権威が、拠点をイギリスに置くあのイラク人女性のデザインを選んだ時にある!彼ほどの権威なら、あの高額なキールアーチ工法を織り込んだデザインを観れば、大まかな建設費用ははじき出すことが出来るはずだ!また、それを追求できる立場に居たはず!・・・

入選作として最期まで残った(有)SANAA/(株)日建設計とのユニット・デザインの方が、建設後の維持管理費、興行収入などのLCC(ライフサイクル・コスト)面から見ても良心的で優れていたと小生は観た!少なくても、アスリートにとって必要不可欠なサブトラックの配慮がきちっとなされていた!日本の大会は日本人で成功させればいい!他の競技場も含めてトータル2,3兆円も当初の4倍にも膨れ上がると豪語する森会長に任せられない!金銭感覚のない森会長を直ちに組織委員会から外すべきだ!僅か3か月のラグビー経験で、ラグビーW杯2019のために、新・国立競技場へのラグビー場併設をごり押しをしないで欲しい !直ぐ近くには、秩父宮ラグビー場がある ! 収容能力が少ないなら、改修して増やせばよい ! 横浜市には72000人収容の横浜国際総合競技場もある ! 是非、誰もが納得できる東京大会の競技場が整い、晴れて2020年7月24日に、開会式が迎えられんことを楽しみにしたいものだ!・・・

 

 

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新・花燃ゆ、第29話“女達の園!~後編” 2015年7月21日

2015-07-21 10:39:21 | 日記・エッセイ・コラム

益田氏の支流から代々毛利に仕えた周布家の家督を幼くして継いだ周布政之助は、長州の朝敵・幕府の征討への全ての責めを負い、己を投げ打(う)り、“はなむけの礎(いしずえ)”となって、元治元年(1864)9月、湯田温泉の近くの屋敷で、割腹・自刃(じじん)した、享年42歳の若さだった!その訃報は、伊之助の妻・寿から大奥の美和のもとにも届いた、その時、美和は人の命の虚しさを、直ぐにでも追及しとうなって、鞠と同席して病床の国島に尋ねた「どうか私をお導き下さりませ、皆様の誇りとは一体何なのか?誇りとは?死を辞さぬほどの思いとは、どの様なものか?わたくしも見詰めてみたいのです!」・・・

国島『この奥の中でか?・・・』、国島は返答に困った、はい!、その時、鞠が美和を嗜(たしな)めた「勝手はお控えください、城移りが近づいております!」、鞠様!、「誇りなど知らずとも、お役目は果たせます!呉服問屋の侍女に生まれ、武家の養女となって、奥に参りました、おなごが己の才覚で出世できるのは、奥勤めしか御座いませぬ!わたくしは、ここで出世がしたいのです!」、美和「出世なら、わたくしもしとう御座います、何時か、お殿様の前で、お尋ねしたいのです!彼等は何故?何のために?この命を生きているのかと?亡くなった者達の代わりに、必ず!そのためだけに、全てを棄て、ここへ参ったので御座います!どうか、お力を!」・・・

国島『うっふふふふふ・・・ほほほほほ・・・、相分かった!二人とも、思いは違えど、生涯を奥で暮らすその覚悟!変わりは無いな!』、はい!、はい!、・・・国島は二人を蔵へ連れて行き丁寧に案内した、『こちらが御婚礼の折、使われたお道具じゃ、日々の器やお道具は、荷の部屋や、ご善処に配されてある、よって、ここにあるお道具は、使われることは、まず、ない!使われるかどうか分からぬ道具を、展示する日々が哀れと思うか?それは真の喜びを知らぬ愚か者じゃ!時によって、これらは姿を変える!光の加減で輝き、時が経てば、触れずとも、ひびが入る!これらも生きて居るのじゃ、この蔵の中でのう!近頃よう夢を見る、幸せな夢じゃ!これらが再び、日の本で使われている、皆の手の中で、温もっている、何故だろう?何故かそこには私も居て、次に生きる命は、あっ!ここかと、ほほほ、笑っている!』、小生、人が抱く誇りより、国島が器に寄せる愛しさの深さを観た・・・

舞台は一転して京の辰路と幾松のもとに飛んだ、辰路が久坂の男の子を産んでいた、幾松が嬉しそうにそのヤヤをあやしていた、辰路「うち、この子のためやったら、何でもしてやりとうおす、何時か萩の街も見せてやりたい、久坂さんの奥さん、文さんと言いやりましたな、今頃、どうして、おいやすやろ?何や、この子に繋がるお人が他にも居るんやと思うたら、頼もしいような、懐かしいような、おうたことも無いのに?」・・・この頃、美和は鞠と共に働き、蔵で眠る愛しい調度品たちの棚卸が佳境に入っていた・・・

美和と鞠は、城移りの次第が大方整ったと、朝の惣触れで、御前様に報告した、都美姫『述べてみよ!』、美和 「はぁ、その前に、一つお願いが御座います、お納戸に御座います御前様、銀姫様のお道具、これを出来る限り、御売り払い頂きたいので御座います!」、場がざわついた、銀姫『あっははははは・・・面白いことを言う!私の道具を売れと申すか?』、何と言う無礼な!、銀姫『述べてみよ!』、美和「江戸から運ばれた箪笥、長持や多くのものが、使われないまま、ただ、お納戸にしまわれて御座います!これらを、しかるべき筋を通して、払い下げ頂きたいのです!城の物とあれば、相応の値も付き、買い手も現れましょう!」・・・

都美姫『あれらはただ悪戯(いたずら)にしまわれているのではない!城には体面も飾りもいる、権威とは欠かせざる城の宝である!』、園山『御蔵番の国島殿も許されるはずが無かろう!』、美和「国島様には既にお許しを!」、えっ、国島様が?ざわざわざわ・・・美和「次の命に生かすもまた、奥で生きた誇りであると!その為ならば、喜んで力を尽くそうと!」、売った金子(きんす)を如何する?、銀姫『皆んで商いでも始めるか?』、めめ!、美和「病いのもの、老いたもの、萩へ参るが難儀な者達に全て与え、相応の屋敷と人を配して、山口に残します!手厚く持て成された者らは、生涯お家に尽くしましょう!使われんかった品々も、日の本でまた、大勢の人の目を楽しませましょう!真心を尽し、誠を貫けば、必ずや人の心は動きます!お家の繁栄は、知性の先にあると、そう信じる者に御座います!」・・・

知性!?、(松陰が愛した知性じゃ)大奥が静まり返った、都美姫『よう、分かった!お前の算段はそれで良い!しかしながら、それでも萩の城には全ておさまるまい!その先を如何考えるか?』、美和「それは・・・」言葉に詰まった、銀姫が口火を切ってくれた『わたしの女中を下がらせましょう!皆が皆、奥勤めに満足しているわけではありませぬ!江戸から山口に参り、これ以上、鄙(ひな、田舎)へ参るのが、嫌だと申す者もおりましょう!これを機会に、その様なものを、わたくしの部屋から下がらせます!勿論、十分に手当てして!』、銀姫様!(偉い!)、都美姫『ならば、わたくしも!姫のその心がけに習い、わたくしも勤めるものを控えることに致そう!』、御前様!御前様!・・・、大儀であった!(ええ奥方ばかりじゃ(ノД`)・゜・。)・・・

ほどなく、城は山口から萩へ戻されることとなった、萩でのまつりごとの実権を握ったのは、椋梨藤太であった!伊之助、晋作等の改革派は一掃され、城は幕府恭順派一色で塗り潰された!・・・一方、幕府軍は総勢15万の兵で長州を五方から取り囲み、総攻撃の機を覗っていた!幕府の長州征討の参謀であった薩摩藩士・西郷吉之助との話し合いが、椋梨同席のもと、岩国で、岩国藩主・吉川経幹(きっかわ つねまさ)の間で行われた!西郷『毛利家が謝罪する姿勢を見せれば、幕府も攻撃を止めもんそう!』、吉川『謝罪の姿勢とは、どのような?』、西郷『三人の家老の首を差し出すちゅうとは、どげんごあんそうか?そいと、動乱を煽(あお)った他のもんの処分がごあんど!』・・・

西郷『桂小五郎!高杉晋作!そんもん等の始末も、早急に!』、椋梨「受け賜りました!」・・・この後、長州藩内に粛清(しゅくせい)の嵐が吹き荒れることになる!・・・その頃、晋作と妻・雅の間にも男の子が誕生していた、雅とややこは晋作の実家である高杉小忠太の御屋敷で暮らしていた、妻の雅は義父母の世話をしながら育児に追われていた、久しぶりに実家に戻った晋作は「わしは多くの者らに助けられ、ここまで生きてきた、お前はそれらの者の分まで、生きらにゃいかん!父も生きる!」我が子との名残りを惜しんだ後、その夜を境に、高杉晋作は姿を消した!・・・ 

萩城の大奥では、椋梨とその妻、美鶴が「お待ち申しあげて居りました!」と山口藩庁・中河原邸 “五十鈴御殿 ” から引っ越してきた大奥一行を迎えた、『大儀である!』、美鶴「新しくお仕えする女達に、皆、揃って御座いますれば!」、新しい??、障子が開けられますれば!何と!華やかなべべを着た、若くてピチピチの超美人揃いの御側室・綺麗処が敬親?と元徳のため、20名ほどが勢揃いして居った!増えとる!ここまで知恵が回らんかった!美和らが奮戦したリストラの苦労が水の泡と消えた!うぬ、国島も、鞠までグルではあるまいな?都美姫『これは華やかな!萩の紅葉が一気に訪れたような!新しい住まいで、お世継ぎの顔を観ることが出来れば、これ以上の喜びは無い!元徳のお世話を宜しく頼みまする!』と澄ました顔して去って行った!・・・

何も聞かされてなかった老女・潮(うしお)があきれ顔で言った『女中の宿下がりとは、このために!新しい女達を城に招き入れるために!』、子宝に恵まれぬ銀姫は、自分を責め、泣きながら、その場を走り去った!騙された思いの美和は都美姫と園山等の後を追った、美和「お待ちください!」、園山『無礼な!又お前か!』、「お聞かせくださいませ!御女中の方々に、暇乞いを急(せ)かしたんは、新しい女達を召しい出すためで御座いますか!?」、都美姫『そうじゃ!我等が何のために萩に参ったと思う?この長州の危機を生き延びるためじゃ!表では、この毛利家を残すために、日々まつりごとがなされ、殿や多くの家臣が身を削り働いて居る!我等もまた同じ!お世継ぎを産み、育て、毛利家を守らねばならぬ!それこそが我等の誇り!心せよ!』、誇りじゃと?大奥の誇りとはこんな、つまらんことか・・・

蚊帳の外に置かれた銀姫は『お前の所為(せい)で、とんだ恥をかいた!よもや、殿の側室を増やすために、己の女中に暇乞いまでさせるとは!何と申し開き致す!?』と美和に八つ当たりした、「申し訳御座いませぬ!この様な事になろうとは、つゆ知らず!」、『許さん!』銀姫の憎しみは誰に向けられていたのか?小生が察すれば、恐らく姑・都美姫ではなかろうか?女の恨み、いと恐るべし!・・・正直、こんなことに付き合ってられんわ!えらいことに首を突っ込んでしもた!余りにも世界が懸け離れている、理解に苦しむ・・・

 

 

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