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新大関インタビュー(玉椿)

2010-12-01 10:43:06 | 力士にきく

 九州場所において12勝3敗の成績で敢闘賞を受賞し、念願の大関をつかみとった新大関・玉椿関にお話をうかがいました。

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ー 九州場所奇跡の12勝、半年越しの大関とりを実らせ、初の敢闘賞も受賞された玉椿関にお話を伺います。敢闘賞受賞、そして大関昇進おめでとうございます。伝達式を終え、大関の実感、湧いてきましたか?

 いやあ、さいきんいろいろバタバタしちゃってさ、実感ってのはないね。やっぱり本場所がはじまんないと、大関がどんなもんかなんてわかんないんじゃないかね。


ー 最近の玉椿関と言えば敢闘精神の欠如が特徴で、この場所前にも弱気な発言が多く見られましたが、ふたを開けてみると破竹の7連勝。野宿に加え、夢精して精子をあふれさせるほどの闘志あふれる相撲でした。今場所は何が違ったのでしょうか。

 んー? なんだろね? んでも、そろそろ下のほうから摩羅の川とか月乃猫とか汚痔の山とか、強烈な連中が幕内に上がってくるからさ、「うかうかしてると埋没しちまう。今場所が最後の大関とりのチャンスだ」っていう危機感はあったよね。


ー 何といっても圧巻は中日八日目、神社での野外公演、この季節での野宿でした。この相撲、振り返ってみていかがですか。

 いやあ、とにかく寒かったね。んでも、外でまらずもうをとるとさ、五感が鋭くなるんだよね。月の引力にまらが引っ張られるかんじとか、体内の血液が暖ったまったり冷やされたりしながらぐるぐる循環してるかんじだとかさ、ふだんはわかんないものまでわかるんだよ。そういう宇宙のリズムみたいなものが見えてくるとさ、「ああ、このリズムに乗っかればいいんだな」って肩の力が自然に抜けてくるんだよね。だから前半の7連勝よりもさ、この日以降の5勝2敗のほうが相撲内容はいいと思うんだよ。前半は勢いだけで拾った相撲もあるけど、後半は負けた相撲の内容も悪くないはずだよ。3連敗したときも「結果がついてこないだけで、いい相撲はとれている」っていう自信はあったから、あんまりあせらなかったしね。


ー これでいよいよ大関です。大関ともなると協会の看板ですし、それにともなって待遇もがらりと変わってきます。一番一番の相撲がもつ意味も、今までとは自ずと変わって来ると思いますが、大関としての地位で土俵に上がる決意のほど、また目標など、お聞かせください。

 大関ってなあ、2場所に1ぺん勝ち越せば落ちねえわけだろ? だからみんなが目指すわけだ。毎場所一生懸命相撲とるのは誰だってつれえからな。さいきんまで大相撲で大関をはっていた千代大海関がさ、わしとおなじ誕生日(昭和51年4月29日)なんだよ。千代大海関ってのは『大関の地位は8勝22敗あれば維持できる』っていう偉大な発見をして、とくに平成21年なんかは8勝ー2勝ー8勝ー8勝ー2勝ー2勝と、年間6場所90戦を、たった30勝で乗り切ったすごいお相撲さんなんだよね。こういうふうにギリギリのところで綱渡りをしていく芸ってのは、強い精神力、折れない心が必要だろうし、わしも積極的に見習っていきたいね。綱取りができるタマじゃねえことは自分でもわかってるよ。だからよ、代わりに綱渡りでも楽しみにしてくれや。さっそく初場所は楽させてもらおうかね。
 

ー ・・・。ともあれ、新年を新大関で迎えます。ファンの皆様にひとことお願いいたします。

 んー、今場所は自然体でまらずもうがとれたのがよかったんで、来場所も自然体でまらずもうをとるから、そういう部分を見てほしいね。

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