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名古屋場所の見どころ

2012-07-07 07:11:38 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

1年で最も過酷な七月・名古屋場所がいよいよ幕を開ける。

体調がそのまま取組結果に影響するまらずもうでは、梅雨の不快感から夏の暑さに突入するこの7月が最大の難所。現在の大関・玉椿も幕内初めての名古屋場所では14連敗を喫し、これがいまもってまらずもう記録となっている。大関に上り詰めた今も、「先場所勝ち越したおかげで安心して負け越せる」と発言するほどで、天下の大関もおびえる名古屋場所。先場所の覇者・一人横綱摩羅の川も引越し後この2カ月で6kg痩せ、土俵に復帰する勃起サイボーグ・家満も稽古不足と不安を抱えたままの土俵。気候の問題もあって荒れる土俵になりかねない。

主軸はやはり絶対王者摩羅の川と今場所も綱獲りの大関・汚痔のラバーマッチか。両者はこの2場所、連続で決定戦にもつれ込み、優勝を分け合った好敵手。特に先場所は「横綱」とは何かを大いに考えさせる好勝負を展開した。綱をめざす汚痔は、初日から連戦連勝。一方の横綱は10日目までに2敗を喫し、いつにない不調。だが横綱は動揺を見せることなく、最後まで淡々と勝利を目指す。残り2日時点でこの2差が縮まらなかったものの、その2日で奇跡の大逆転。「少しでも優勝の可能性が残っているなら」とゼロに近い可能性に賭け、千秋楽の取組終了後、無駄に終わる可能性が高いにもかかわらず決定戦に入った姿勢はさすが横綱。その心が優勝を手繰り寄せた。一方の汚痔も、13連勝の内容も見事なら、敗れた相撲も見事。横綱たるもの、勝にも勝ち方、負けるにも負け方があるとされるが、勝ち方・負け方ともに合格点。終盤2日は、プライベートにおいてとても相撲が取れる状態ではなく、休場したい気分だったと後に明かしたが、土俵を投げ出さず、何事もなかったかのように相撲を取り続けた姿勢も評価される。この点、先場所の大相撲の大関・琴欧洲とは雲泥の差であり、大関を維持しようとする者と、大関を卒業しようとする者との差といえよう。場所前、コンディションに不安がささやかれる力士が多い中、自転車通勤を再開させ体力も向上。機は熟したとみてよいだろう。過去最多の優勝実績を誇る摩羅の川の連覇か、汚痔の賜杯奪還か。

この2人に割って入りそうなのが、平幕から復帰する家満。連勝記録も、目前だった大関の座も、先場所無念の休場という形で断ち切られ、平幕・ゼロからの再スタートとなった敗れざる敗者・家満。休場明けとあって稽古不足は否めないが、平幕としてのびのび取っていれば、あるいは復帰即優勝の可能性もないではない。アイス大好きの夏男の復活劇にも注目だ。

大関・毛呂乃が自らの快楽に殉じて引退、やや寂しくなった幕内の土俵だが、実力者は勢ぞろい。ただ、昨年九州場所以来新入幕が出ていないのが気になるところ。十両では人気力士・池男王子がいつになくやる気、怪気炎を上げている。この男の場合、やる気と勝敗は必ずしも比例しないが、魅せる相撲を取ってくれるのは確実。番付上、幕内からは少し距離があるものの、優勝して新入幕、という展開を期待したい。

頂点に君臨する横綱摩羅の川・大関汚痔を軸に、復帰の家満を交えた三つ巴が予想される幕内。これに対し底辺の序ノ口では、先場所7戦全敗と華々しいデビューを果たした茸の山に注目が集まる。今場所全敗すると、まらずもうタイ記録。勝とうと思って勝てるわけでも、負けようと思って負けられるわけでもないこの競技、底辺から頂点まで目が離さない。

この過ごしにくい時期に、鍛えぬいた自らのまらで15日を戦い抜く力士たちに、どうか生温かいご声援を。

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