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夏場所の見どころ

2019-05-11 10:00:00 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析


令和最初の本場所。令和(和せしむ)という和合を奨励する元号にふさわしく、堂々とした相撲が見せられるか、各力士改元場所にふさわしい元気な相撲に期待したい。

今場所の注目はなんといっても東の正位置に座った金精山。大関昇進後、ほぼ同時期に大相撲で大関に昇進した栃ノ心に足並みをそろえるように精彩を欠いた場所が続いていたが、ついに先場所一皮剥け、14勝の好成績を挙げた。関取昇進以降、3月・5月は特に好調で、昨年は初優勝の後12勝、一昨年は十両での初優勝の後連続優勝と非常に験がいい。大関として成績が不安定、先場所14勝も前が負け越しとあって、場所前に綱取りの声はかかっていないが、今場所圧倒的な内容で優勝となれば一気に新元号昇進もありうる。平成の大力士・毛呂乃が令和も支配するのか、「平成の毛呂乃・令和の金精」とこの改元が分水嶺となるのか、それは金精山の奮闘次第。夜勤3回という不利な条件だが、追い込まれて強いのがこの力士。大爆発に期待したい。

こうなると気になるのが第一人者・毛呂乃の動向。場所前から早くも大相撲の白鵬を休場に追い込み、戦わずして勝ってしまっているほどの実力差を見せつけてはいる毛呂乃だが、実はこの5月との相性はめっぽう悪い。長い現役生活でも全焼したのは1度だけ、すでに20回の優勝を数えている大力士だが、過去7度夏場所に出場しながら夏場所の優勝はたったの2回。優勝率は3割弱、なんと7割優勝を逃しているのだ。在位41場所にして優勝20回(白鵬は幕内在位45場所で優勝20回)、出場した場所の半数以上で優勝を手中にしている毛呂乃にしては、極端に少ない優勝率。大相撲でも全勝優勝者が出る見込みは低く、混戦になる見通しが高い。となれば1敗、2敗も優勝圏内。各力士、どこかで土がついたからといって気持ちを切らさないのが肝心。

そして何より今場所のカギを握りそうなのは万年大関・玉椿だ。無気力・老化は周知の通りだが、過去7度の優勝を記録している実力はいまだに侮れない。毛呂乃とは対照的に5月の相性は良く、負け越しなど皆無、ここ六年で全勝・全勝・12勝・12勝・全勝・14勝と5月だけなら文句なしの横綱級。毛呂乃の優勝率が低いのとこれまた対照的に、過去7回の優勝のうち、半分近くの3回がこの5月。翌7月は負け越すつもり満々のため、ここで星を稼いでおこうという姑息な意識は当然働くはずで、それが好成績につながるはず。長い現役生活を通し5月の平均成績はなんと13.3勝。これは毛呂乃の5月平均12.8勝を上回る。玉椿、久々の優勝の可能性も考えられるのが今場所。最後に優勝してからの間隔が9場所と空いており、これは過去最長タイ。「たまに優勝する」というペースからすれば、今場所優勝するという流れは非常にありやすく、逆に今場所も優勝できないで10場所となれば、いよいよ本格的に老化した認めて良いだろう。

参考までに、5月場所の平均成績をあげると、毛呂乃12.8勝、玉椿13.3勝、金精山12.0勝と三舎拮抗。毛呂乃政権新世代突入か、金精山の世代交代か、そして玉椿の本格老化か。改元と同時に節目になりそうな令和元年夏場所、いよいよ明日初日。

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