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初場所のみどころ

2012-01-07 00:00:01 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 

 いよいよ「たつ年」、平成24年のまらずもうが始まる。

 大関・摩羅の川の昇進により、大相撲より一足先に東西の横綱が揃ったまらずもう。しこ名の面でも東は摩羅の川(=前)、西は雲虎(=後ろ)と、シモの前後が見事にそろう形となった。・・・と、そんな矢先の雲虎電撃引退。場所直前になって、様々な憶測が飛び交う中、迎えねばならない初場所初日。

 そんな初場所、注目はやはり新横綱だろう。昇進するなりいきなり一人横綱の重責を担うこととなった摩羅の川は、昨年6場所中3場所を制覇。優勝回数では現役最高。九州場所の全勝でまらずもう史上最年少横綱(26歳)を達成し、この初場所に連覇をかける。まらずもうではいまだ幕内を連覇した者はいない。全勝での横綱昇進、そして昇進時の年齢ともに、大相撲での大横綱・双葉山とほぼ同じ状況。双葉山は新横綱でも全勝、そのまま不滅の69連勝へと進んでいった。まらずもうでその伝説の再現なるか。

 しかし不安要素がないではない。新横綱はなにかとプレッシャーがかかるもの。大相撲でも初日につまづく例も多く、こちらまらずもうでも先輩横綱・雲虎はやはり初日敗れての黒星発進、優勝を逃している。しかも摩羅の川の幕内での3回の優勝は、ともに地方場所。東京場所での優勝は未経験だが、今場所の大相撲は東京場所。プレッシャーやジンクスに打ち勝つことができるのか。まずは初日の滑り出しに注目が集まる。

 東西に横綱が揃ったのもつかの間、ふたたび一人横綱に逆戻りしてしまったまらずもうだが、場所後には早くも一人横綱解消の可能性も。これまで陰で優勝の流れをコントロールしてきた大関・毛呂乃が先場所は自ら全勝。決定戦でこそ摩羅の川に勝ちを譲ったものの、自身もいよいよマンを持して綱取りに挑む。先場所優勝ではないものの成績上は全勝、今場所優勝すれば横綱は固い。初場所は昨年も全勝優勝した験のいい場所。そのとき最愛のダッチ、ダニー浜田を失って以来、精彩を欠く場所もあったが、1年ぶりの優勝でダニー浜田の1周忌を飾りたいところ。破壊力のある技の数々には定評のある毛呂乃、年明けの景気づけにどんな技が飛び出すか、一番一番の取り口にも注目。

 そして上位の看板に仲間入りした先場所の新大関・汚痔。大相撲の新大関・琴奨菊と同じく11勝4敗の成績をあげ、新大関としては及第点。琴奨菊が序盤連勝で飛ばし、終盤失速しての4敗に対し、汚痔は序盤苦しみ、終盤にかけて調子をあげての同成績だけに、今場所の期待は大きい。大関2場所目は横綱への試金石。現横綱の雲虎・摩羅の川は、ともに大関2場所目で大関として初優勝を決めている。勝負師としての評価も高まっており、横綱を期待する声は大きい。

 残る大関・玉椿はカド番。大関昇進時の口上でも、「大関の特権を最大限活用し、1日でも長くその座を守れるようつとめる」と述べたとおり、大関陣の中で唯一、目標は横綱とは別のところにある。昨年後半はカド番→カド番脱出→カド番、の流れで今場所に至るという見事な綱渡り。今場所負け越して関脇に落ちても、来場所10勝すれば復帰は可能で、自身そのような状況も視野に入れているが、1月に8勝するのと、3月に10勝するのとではどちらが楽か、考えてみるべきだろう。目標とする大相撲の大関・千代大海のカド番記録は14回。玉椿はまだ2度目のカド番にすぎない。カド番を繰り返すには、大関の座を維持し続けなければならない。玉椿本人が、いまごろ千代大海の偉大さをもっとも理解しているのではないだろうか。

 優勝争いという点では、大関の玉椿よりも新小結・家満に要警戒。先場所新入幕で全勝、摩羅の川の意地で優勝は阻止したものの54連勝中、今場所も全勝ならあの白鵬が挑んでも果たせなかった双葉山の69連勝に並ぶ。まらずもうにとっても特別な意味を持つ「69」。家満はこの数字に達するのか。相撲ぶりからまだまだファンへのアピールは少ないが、記録のかかる者の務めとして、先場所以上の相撲内容を期待したい。

 このほか幕内に定着した蒼狼・月乃猫は先場所の三賞受賞を励みに今場所も連続受賞、そろそろ三役への足固めといきたいところ。特に蒼狼は上位進出後2場所続けて7勝8敗と惜敗、だが裏を返せば上位でもとれる力が確実についていると見ることもできる。寒さをものともしないモンゴル出身力士ということもあり、今場所大爆発ということも、ない話ではない。

 

 十両以下も手短に見渡してみよう。

 幕内から陥落した飛埒王は今場所休場、来場所に再起をかける。となると十両の土俵は池男王子の独り相撲に。独り相撲でもふたり相撲でもともに定評のある王子、先場所久々の負け越しからの再出発となる。

 幕下で注目は十両から2度目の陥落となった明烏。限界説もささやかれるが、東幕下筆頭と有利な番付で、勝ち越しさえすれば返り咲きはほぼ確実。8勝が勝ち越しの十両以上と、4勝で勝ち越せる幕下以下の差を生かし、すぐに戻ってきてほしい。逆にこの場所も負け越すようだと、今後の十両復帰は厳しいか。明烏の今後が試される場所になる。

 三段目では金精山が一押し。ツテなし、初の一般入門の叩き上げ力士のまらは、ここのところ急上昇。今場所三段目に昇進したばかりだが、優勝して一気に幕下につきぬけていく可能性も。

 序二段ではなんといっても河豚狸。両横綱は嫁にさげすまれ(摩羅の川)、嫁に隠れて(雲虎)相撲を取っているが、河豚狸は茶柱親方との堂々の夫婦参加が話題。茶柱親方に叱咤激励され、時には縮み上がりながらも、じわじわと番付を上げている。茶柱親方の筆は今年も冴えわたるに違いない。河豚狸自身の筆はいまひとつ冴えなくとも。

 序ノ口では史上最長、6場所丸1年序ノ口に居座り続けるもっこり山。すっかり序ノ口の主的存在になってきた。勝ち越せば、場合によっては勝ち越せなくとも序二段に上がれ、全休すれば番付から消える地位・序ノ口。この難しい地位を1年にわたって、上がりもせず消えもせず維持し続けるのは並みのことではない。これもひとえに、「たまにとっては休む」というもっこり山の気まぐれのなせる業。相撲ぶり自体の評価は高く、今場所もいつ土俵に上がるのか、それ自体が注目だ。

 まらすもう初場所は、明日8日、初日を迎える。

 

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