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名古屋場所の見どころ

2016-07-09 10:00:00 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 1年で最も過酷な、酷暑の名古屋場所がいよいよやってくる。
 毎日こうも暑くては、いかなプロの力士とは言え立つモノも立たなくなる。大相撲の豊山に並ぶ大関在位34場所、年内に朝潮の36場所に肩を並べそうな大関・玉椿も、この7月は大の苦手。ここ2場所14勝・12勝の26勝、大相撲で綱獲りのささやかれる稀勢の里と動成績で、こちらも今場所の成績次第では横綱の声も上がりうる場所ではあるが、関係者の予想は厳しい。夏の暑さに弱い玉椿は、場所前の稽古でもほとんど勝てず、調整不足のまま土俵に上がることになりそう。ここ3年間は7勝8敗、3勝12敗、3勝12敗と惨憺たるありさま。そもそも玉椿の不成績は名古屋場所に集中しており、長いキャリアの中で勝ち越しはわずか2回、いまだ破られていない14連敗の記録を打ち立てたのもこの名古屋場所だった。先場所は限定復帰した雲虎と共闘し、毛呂乃の連覇・連勝を阻止して見せたが今場所は雲虎という援軍はなく、さらに夏と言う苦手との戦い。幕内は毛呂乃と玉椿の2人だけだが、毛呂乃独走の阻止に、今場所は多くは望めまい。

 こうなるとやはり優勝争いの最有力候補は毛呂乃で動かない。理事長昇進後初の敗戦、初めて優勝を逃した先場所。今場所はかえって恐ろしいほどの逆襲劇を見せるのではないかと関係者は戦々恐々。玉椿と異なり夏だからと言って負けたりはしない、むしろ自身のまらの熱が夏をもたらしているようなもの。しかし毛呂乃とて、夏はそこまで得意ではない、とのデータも。圧倒的な強さを見せている毛呂乃だが、7月場所は14勝どまりでいまだ全勝経験がない。毛呂乃も人の子ということか、理事長として名古屋場所初の全勝を決める、というシナリオはすんなりとは実現しないかもしれない。波乱の要素もないではない名古屋場所。毛呂乃優位は動かないが、優勝ラインは1敗ぐらいになる可能性も。

 関取衆の顔ぶれで今場所の注目は、平成23年秋場所以来、約5年ぶりの新十両誕生となった萬海。入門以来33場所を要しての十両昇進は、まらずもう界でのスロー昇進記録。40代での入門とあって当初は苦戦、番付に載って初めて勝ち越すまでに4場所を要した苦労人。だがその活動は世界規模で、スリランカ公演もしばしば敢行、東日本大震災時にも気仙沼に駆けつけ炊き出しを行うなど行動派で知られる。一進一退を繰り返しながらじわじわと力を付け、入門5年目にして幕下に定着、この1年間で負け越しは3勝4敗1場所のみで勝ち越しを重ね、先場所は自身初の幕下一桁台でこれまた自身初の全勝、新十両を一発で決めた。数場所前、関係者には年内引退も漏らしていたという萬海。引退と背中合わせの土俵が相撲ぶりを開花させたか、急激に力を付け関取の座を勝ち取った。そんな萬海だが、今場所もスリランカでの土俵を予定。先場所も報告遅れで優勝を逃しており、今場所も初日から取組結果の知らせが届くのか、微妙な情勢ではあるが、ファンの皆様も、ここは気長に待って、萬海の挑戦に声援を送っていただきたい。

 萬海の昇進に刺激を受けていないはずないのが金精山。気風のいい相撲ぶりで幕下ホープとして期待を集めてきたが、ワンチャンスをものにした萬海に先を越されてしまった形。入門は萬海に遅れること1場所でほぼ同期、今場所はちょうど先場所の萬海とほぼ同位置。自己最高位、はじめて幕下5枚目以内に顔を出した。幕下の5枚目以内は十両昇進が優先される傾向にあり、4勝でも昇進の可能性がある好位置。今場所は金精山のまらが顔を出し、十両昇進を決めてくれるのではないか。幕下上位にも注目だ。

 まらずもう名古屋場所は7月10日開幕。立ったり出たりするのは選挙の候補者だけではありません。まらずもうにもぜひ注目を。

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