お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

冬の京都を楽しむ。

2013年01月16日 16時01分58秒 | 京都観光
初詣の翌日は久しぶりに大原へ足を延ばしました。昔元気なころは(今も元気ですが・・)自転車で上賀茂神社から静原を抜け、江文峠の急坂を登り、大原の寂光院を訪ねて八瀬から市内へ戻るなんてこともしましたが、今回はクルマです。冬の大原は本当に人がいません。国道沿いにある駐車場も係員がいません。箱が置いてあって¥500を入れてくださいと書いてあります。駐車して、あたりを見回しても誰もいません。でも僕たちはちゃんと¥500硬貨を箱の中に入れます。すると遠くのお家からおばちゃんが出てきて「ありがとう」と言って蜜柑を2個いただきました。「ちゃんとお金入れてよかったね」とうちの奥さん。さてほとんど人通りがない三千院への参道のお土産屋さんは開店休業状態です。



三千院の前もほとんど誰もいません。三千院の前を通り過ぎ(ここまで来て三千院に入らない人は僕たちだけです)目指す「宝泉院」に向かいます。そこここの日の当たらないところには雪が残っています。市内に比べてかなり寒いです。実は三千院の奥にある宝泉院を訪ねるのは初めてです。僕が学生の頃は(かなり昔ですが・・)三千院の隣の勝林院までは拝観出来ましたが、紅葉で最近は有名になったこのお寺の存在は知りませんでした。布屋を始めて、秋に来られるお客さんが口々に宝泉院が良かったと言われるので、一度訪ねたかったわけです。しかし僕たちが来られるのはこの寒い時期になってしまいます。玄関で拝観料¥800を納め(お抹茶付きです)山内へ。



なるほどここに坐って見事なもみじを眺めたらきっと美しいでしょうね。



窓を開け放った「額縁庭園」の本堂に坐り「お抹茶」をいただきます。幸い一瞬晴れ間がでて救われましたが、正直かなり寒いです。でも誰もいないこの凛とした空間は新年にあたり、心が洗われます。
秋はかなりの人が訪ねるのでお抹茶を出すのもたいへんだなあといらぬ心配をしながら宝泉院をあとにします。



大原の冬を感じた後は市内へ戻ります。さてどこへ行こうか。新しいお店情報はいろいろ雑誌に出ていますが、いざとなると雑誌を持ってきてなくて「どこに行くの?」と険悪な雰囲気になります。が、ここでうちの奥さんから珍しく提案が出ます。吉田山にある「茂庵」です。ここも随分久しぶりです。うちがオープンする前に(かれこれ10年前)に一度行ったきりです。(定休日が一緒だったためです。)吉田山の神楽坂通りにはなんと3台分の駐車場もあります。



しかしこんなに解りにくい場所にあるのに人気が衰えていません。



住宅街(ここがまたいい感じです)の階段を上がり、坂道をたどってゆくと



茂庵です。



こんな冬の平日にここまで来る人がいるのかと扉を開けて、靴を脱いで、2階へ上がると、数組のお客様が楽しそうに談笑中です。秋や手作り市の日は行列ができる筈です。ゆったり設えられた席に座り、



ミニピザセット珈琲付きをオーダーします。テーブルから眺める京都の夕景と落ち着いた接客、良心的な価格にみなさんのんびり過ごされています。以前は1階にあったギャラリーと物販のコーナーが今は待合室的に使われているのに納得です。「かふぇ」をやってた頃に作っていた「抹茶ミルク」とかのメニューを見て、もう一度店やる?と尋ねる僕に、うちの奥さんの答えは「絶対しない」だそうです。そりゃそうですよね。店をやってたらここにも来れないのだから。帰り道に



大文字山を真近に眺めて帰途につきます。


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