ラウル・セルヴェ Nachtvlinders
ベルギーのアニメーション作家 ラウル・セルヴェの『夜の蝶』をみました。
す、す、すごいっ!!
この作品はベルギーの画家 ポール・デルヴォーの絵の世界を表現したものらしいのですが、まさに! たしかに見覚えのあるイメージが多数あります。まず、暗い大きな瞳の美女。それから夜汽車。幻想的で艶かしく美しい世界。
それが動いてる! 大きな瞳のふたりの美女、紫色のカーテン、夜の列車、鏡から出てきた自分とダンス、ゆったりと流れる音楽の響き。美しい。実に美しい。うっとりするではありませんか。はぁ~。参ったなあ。ハマるな、これは。
とにかく信じられないほどに綺麗です。もうだめ!
それから、とても官能的。登場するふたりの美女は、胸を大胆に露出したドレスを着ているのですが、エロいのはそこではなく、途中で登場する男が、美女の片方がドレスの裾からのぞかせている黒い革の編み上げ靴を「じっ」と見つめるところ。で、それに気付いたもう片方の美女が、扇子で「さっ」とそれを隠すのです。わ、わぁ~~~~! なぜか私の心拍数は急上昇。なぜだか刺激的。
ついでに、同じくラウル・セルヴェ氏の「ハーピア」という作品もみましたが、そちらはものすっごく怖かった……。恐怖…。女の顔を持つ貪欲な鳥、あれですよ。白い鷲のような大きな翼の鳥の頭が、スキンヘッドの美女。これだけでも怖いのに、これがガツガツとすべてを食い散らかすところなどはもう見ていられません。こえー!
たいそう怖かったですが、ストーリーは良かったな。ああいうのは好きです。
ラウル・セルヴェ作品集のDVDが出ています。欲しいな。
ついでに、ポール・デルヴォーの絵ももっとみたくなった。