Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

半田を「鉛レス化」してしまいたい

2017年03月19日 | ピュアオーディオ
2000年以降、ISO14000の環境基準認証が始まった。その関係で「鉛半田」の使用が出来なくなって来た。CDP等のデジタル機器やアンプ内のプリント基板に使われているリフロー半田(ペースト半田)も対象となった。

当時「半田付け」の工場現場にいて、各材料メーカーが「鉛レス半田」を作り出す事に死力を上げていた。当然従来の「共晶半田」が使えなくなるから、何が何でも「鉛レス」の半田材を開発しないと生き残れない・・・と云う状況にあった。また予備半田を必然的に求められる「電子部品」メーカーも死活問題であった。

主に錫と銅合金を使った「鉛レス半田」が各社から販売され、融点が上がった半田を使いこなす「電子部品」工場が出来上がって事なきを得ている。

個人的に工場内で「半田付け工程」を受け持っていた時期が有るので、半田付けの原理から勉強したのを思い出す。「共晶半田」(鉛入り半田)から「鉛レス半田」に変わって、電気特性が大きく変わった処が有る。それは「低抵抗」になったと云う事。1/10ぐらいの抵抗値に下がった。

当然この「鉛レス」半田を使ったソース機器やアンプ機器は全体の抵抗値が下がっているはずである。当然それは音の変化となって現れる。SN比が高くなり、解像度が上がってくると云った良い方向に変化している。

私のシステムでは「鉛レス」化を進めている。購入する機器は出来るだけ2005年以降(鉛レス半田が普及し始めた時期)のモノに切り替えて行っている。それ以前の機器は、「半田の入れ替え」を出来る限り実施している。

例えば、
1)自作の管球アンプは「内部配線の交換」と一緒に「半田の入れ替え」も終わっている。
2)チャンデバボード内のプリント配線部も半田の入れ替えを実施している。
3)SPユニットの内部の半田入れ替えも完了している。(コーン型・コンプレッションドライバー)
4)アンプやソース機器のIN.OUT端子の半田入れ替えも部分的に完了させている。

残るは、プリアンプ(C290)を2005年製以降のモノに交換したいと思っている。現在でもオリジナルのC290では出ないサウンドを出しているが、「鉛レス半田」に切り替わったアンプならもっと解像度も上がってくると思う。(同じグレードであることが前提・・・回路等も効いてくる。「音質」は4Mで変わって来る)

2005年以降に作成されたソース・アンプ機器やSPに交換すれば「鉛レス化」はすぐに出来ると思うが、チョッと工夫するだけで2000年以前の機器も「鉛レス化」出来、その性能を引き出す事が出来る。新しい機器だから全て良いと云うものではない処がオーディオの難しい処でも有ると思う。