Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

オーディオマニアと云っても幅が広い

2016年01月13日 | ピュアオーディオ
ブログを書いていていつも思うのが、「どんな方が読んでいるのだろうか?」と云う事。記事自体は「自分がしている事」や「考え」を書いているが、オーディオマニアと云っても幅が広い。

年齢的に10代の方もいれば70才を超えた方もいらっしゃる。オーディオ歴も数年の方から40年以上の方もいる。それぞれに経験値が違うし、世代間差も有り、生きてきた時代の流れも違う。例えば、1970年代~1980年代のオーディオ全盛時代を体験しているのか?していないのかでも「知識」や「体験」が全然違う。

オーディオ歴の長い方でも、機器の経験値やや音楽のジャンルが違えば「嗜好」が違う。「オーディオマニア」と云う事自体が曖昧でもある。最新の機器ばかり揃えたがる方もいれば、古い機器ばかり使いたがる方もいる。過去に「名機」と云われた機器ばかり揃えたがる方もいれば、雑誌のモニターシステムを揃えたがる方もいる。その方に影響を与えた方や本等のメディアも多士済々だ。

オーディオを長くやってくると「音質アップ」に気付く。気付かなければ幸いだが、どんなに良いサウンドを出していても「飽き」が来るという人間の本質が有る。個人的に10年以上「音質アップ」を仕事として自分のシステムを作って来た。その手順は、

1)SPシステムの製作・・・「音変換ロス」の大きい市販SPでは満足できなかったという点が有る。
 例えば3ウェイのSPの場合、低域・中域・高域の3つのユニットで出来ているのが一般市販SP。
 コスト的な制約やデザインの制約、ユニットの制約、大きさや音量の制約等が入っている。
 そう云った制約を自分なりに分析し、自分に合ったものに作り変えている。
 音質アップと云うより、ユニットの性能(潜在能力を)引き出すのはケーブル(配線)であると云う事。

2)SPのセッティング・・・どんなセッティングが理想なのか?その原理は?・・・と考えて、色々実践して現在のセッティングに至る。
 多点支持+異軸での多点接地が最も箱の響きに「自然さ」が有り、他所への音漏れを極小化してくれる。

3)機器の備えうる装備はどんなものが良いのか?・・・入・出力端子、SP端子、電源ケーブル等。
 メインシステムはXLRケーブルのバランス伝送が良い。
 電源ケーブルは「インレット式」で交換できるものが良い。
 電源ケーブルや電源のグレードが高くなれば機器本体の性能が上がってくる。
 ケーブル類は如何にグレードの高いものを識別するか?(伝送ロスの極小化)・・・個人の要求度の具合

4)自分の音楽ライフに合った機器を選択する・・・どんな機能と性能を持っているのか?デザインも好みが入る。

5)「鳴らし込み」・・・これが殆どの方に理解されていない。「つないで数時間でその機器やケーブルの評価が出来ると思うな!!」である。
 自分の場合、どの機器も導入から累計1200時間は「鳴らし込み」が必要だと思っている。
 実際に自分で何度も体験してきている。

「音質」を良くしたいと思うなら「自分の感性を磨く」事である。自分の耳が音質の差を「見抜く」力量を備える事が重要。力量もなく判断することは「ミステイク」を連発する事でもある。「頭」(考え方)が変わらなければ科学的な思考は難しい。

「どんな風に音楽を楽しむか?」が最も重要ではないか?と最近思い始めている。その嗜好に合ったシステムならそれで良いと思う様になって来た。「ろうを得て蜀を望まず」。やっと「中庸」でも良いかなと思えるようになって来た。40数年掛かってたどり着いた境地にいる。