明日は24番から26番を打つ。泊まりは26番の宿坊。
5時55分、宿を出発。朝食はキャンセル。
《冬遍路 朝陽の腕に 背を押され》
宍喰温泉の手前にサンクスがある。そこで朝食と昼飯を調達。地図にあるように、もしそこで手に入れなければ佐喜浜港まで何もない。自販機もだ。これはNさんから聞いて、事なきを得た。
水床トンネルを抜けると高知県。
8時25分、甲浦駅。
8時50分、生見海岸。
9時30分過ぎ、東洋町野根。ここまでは良い、実に。
野根を出ると海岸沿いを永遠かと思えるかのごとく続く。時には前にも後ろにも車一台、人っ子一人いない。しかも左手は海、右手は山。寂しい限り。そこへ津波が来たら…。
12時20分、室戸市佐喜浜入木、仏海庵の入り口。暑い!Tシャツ一枚になる。
佐喜浜港の街中で、先達のNさんと出会う。そこから2.5キロ程一緒させて頂く。
2時過ぎ、今日の宿 ロッジ尾崎に着く。30分程してお風呂。やっぱり早すぎて入れている最中。自分自身でも、8時間は想定していなかった。疲れが心地よい。適度な負荷と緊張感が全てをいい方に向けた。
早速お風呂をいただき洗濯。で、プファー。
3時過ぎ、外を見れば、Y女史とY君。飛び出していって、やぁ! Y君とは同宿。Y女史はもう少し先の民宿徳増へ。宿はバラバラでもどこかで会える。どこかで見たか読んだ、「遍路旅、まさに人生」。
宿の栄枯盛衰はすごいものがある。高齢の主人の場合、続けられないことも。継がれても、どうしたいのかで大きく違う。悲しいのは継いだ人たちがその宿のことを知らないことだ。若い世代がしっかり継承していることもある。ただ、宿に当たり外れがあるとしたら、インターネットや口コミはあてにならぬ。選んだのは自分なのだから。
「速い」「遅い」を考えてきた。数日前100キロ以上あった室戸岬がもう十数キロ先に過ぎない。理屈では速いも遅いもないのだが、まだよくわからない。
そう、四国に入る前の懸案事項の一つ、トイレの件だが。体にリズムが出来て意外に宿にいる内に済んでしまう。小さい方は男は何処でもいいが、意外に私設のがある。工事現場でも、お遍路さんどうぞ、なんてある。心配無用である。
下から夕飯の支度のいい香り。お腹と背中がくっ付くぞ!
今日の一枚:宿を出てしばらく左手の入江を見れば、太陽が昇り始めて。6時10分頃。