eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

なにが隠されているのか

2011-03-26 06:56:38 | 読書/新聞/映画など
わたしたちは、報道をとおしてしか、情報をえることができない。その場合、政府や東電がただしい情報をださないとき、あるいは、報道がただしくなされないときには、どんな危険が差し迫っているのかを知ることができなくなる。

ただしい情報開示がおこなわれているのかという疑惑の一つは、12日から15日にかけて中性子が13回にわけて検出されていたことを、東電が23日まで発表しなかったことです。中性子の検出は、「臨界状態」であることを示すきわめて重大な情報です。東電は、「観測データの計算ミスで見落としていた」(!)のだそうです。

東電は、そんな決定的な情報を計算ミスで見落としていたのか?であれば、かれらは存在意義さえない。でも、本当は、かくしていたのでしょう。

このころ、海外のメディアや外国政府は、「なにかを隠している」「情報がただしくつたえられていない」という不満をさかんに書き、発言していました。すでに、臨界事故が発生しているのに隠しているのではないかとうたがっていたのです。

中性子の検出は、まちがいなく、臨界状態を示しているからです。

「臨界事故によって放出される中性子線」(Wiki)
「臨界状態とは原子炉で、原子核分裂の連鎖反応が一定の割合で継続している状態のことをいう。」「核爆発に至ることはない。」(Wiki)
「原子炉の炉心や実験施設の外で臨界事故が発生すると、発生場所から数十メートル以内にいる作業員は重傷または死亡に至る高い危険にさらされ、また発生場所の付近には放射性物質が放出される危険」(Wiki)

もうひとつ気になるのは、3号機がプルサーマル型であることだ。そのまったく異質の危険性についての情報がない。

「・事故が発生した場合には従来の軽水炉よりプルトニウム・アメリシウム・キュリウムなどの超ウラン元素の放出量が多くなり、被ばく線量が大きくなると予測される。
・原子炉の運転や停止を行う制御棒やホウ酸の効きが低下する。[4]
・燃え方にムラが生じ、よく燃えるところの燃料棒が加熱・破損しやすくなる。もっとも、これは現行の方式ではコストを下げるために一部の燃料棒のみにMOX燃料を入れるから起きる現象で、コスト面を犠牲にして全燃料棒にMOX燃料を入れるように変更すれば回避できる。
・水蒸気管破断のようなPWRの冷却水温度が低下する事故や、給水制御弁の故障のようなBWRの炉内圧力が上昇する事故が発生した場合において、出力上昇速度がより速く、出力がより高くなる。(燃料体の設計および原子炉内での配置を工夫することによって対処が可能[4])」
プルサーマルがMOX燃料(モックスねんりょう)をつかう欠点は、
「・ウラン新燃料に比べ放射能が高い(特に中性子が著しく高い)。
・ウラン中にプルトニウムを混ぜることにより、燃料の融点が下がる。これにより燃料が溶けやすくなる。燃料温度が高くなりやすくなる。
・FPガスとアルファ線(ヘリウム、ガス状)の放出が多いため、燃料棒内の圧力が高くなる。
(Wiki)

「炉心溶融(ろしんようゆう)、メルトダウン(英語: meltdown)とは、原子力発電所で使用される原子炉の炉心にある核燃料が過熱し、燃料集合体または炉心構造物が融解、破損することを指す原子力事故。最悪の場合は原子炉圧力容器や原子炉格納容器、原子炉そのものが破損され、放射性物質が周囲に拡散することも想定される。」(Wiki)