内閣府が発表した2010年4~6月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.1%増、年率換算では0.4%増となりました。
1~3月期の4.4%より大幅に鈍化したことになります。
景気が下降局面にあることが鮮明となり、長期金利の低下が加速しました。景気や国際経済の流れをみるときに、長期金利の動きにこそ注目しなければならない。
この日本のGDPの成長率は、3.9%のユーロ圏や2.4%の米国を下回る水準です。
生活実感に近いとされる名目GDPは前期比0.9%減、年率換算では3.7%減で、3期ぶりのマイナス成長に転じました。
この結果、日本の名目GDPはドル換算で中国を下回り、長く続いた世界第二の経済大国の位置をついにゆずりました。
米国だけでなく、中国やインドの減速も鮮明になるなかで、日本経済のいっそうの低迷が目立ちます。すでに各国とも、国家財政は疲弊しており、追加経済対策の余力がほとんどないなかでの、景気下降局面です。