ただいま旬のブルーべリーを使って、久しぶりに大好きなマフィンを焼いてみた。
上のクラムトッピングがカリカリサクサクで、中はしっとりジューシーなブルーベリー♪
ブルーベリーマフィンは私の中ではマフィンの大様。
嵐のような1週間が過ぎ、やっと週末。
ようやく気持ちにもゆとりが出来、おやつ作りなんぞ楽しめるようになった。
今週はトビ男の人(犬だけど)生最大のピンチ!
トビ男君、死にかけました。
今、活字にするのもぞっとするくらいで、思い出すのも恐ろしい。
でも、こんな田舎町の日常だけを綴った家族日記でも、毎日たくさんの人々が訪れてくれ、ペットを飼っている方々もたくさんいると思うので、怖い気持ちを奮い立たせて書き残しておこうと思っちゃったりする。
今回色々調べて初めて知ったけど、ペットの誤飲は本当によく起こる事で、それが原因で大事な家族の一員が命を落としてしまうケースは多発している。
うちの犬は胃が丈夫でなんでも食べるから、などと過信してしまい、今回のような事態を招いてしまった事に深く反省。
どうしたら良いのかわからず、深夜ネットで情報を一生懸命探した数日間だったけど、今日の日記が将来、同じような思いで情報探しをする人の目に止まり、1匹でも多くのペット達の命を救えればと切望します。
我が家の恐怖体験がペットを飼っている方々の参考になれば。。。。。(涙)
***トビ男君と家族のファイティング日記***
土曜日
朝ごはんを普通に食べる。
その後もおやつを催促したりして、いたって普通の食いしん坊ぶり。
ケンの試合で夜8時頃帰宅。
晩御飯を与えるも食べず。バルコニーに出て、夜寝るまで中に入らず、少し元気がない。
食い意地の張ったトビ男は常に盗み食いの機会を伺い、妙なものを一緒に食べてはお腹を壊したり吐いたりして、いつでも緊急の用が足せるようバルコニーで過ごす。
今回の症状もまさしくそれと判断。
日曜日
ケンの朝8時半の決勝戦の為、母&ケン組は7時に家を出発。
父&ドリ組もボストンに向けて出発。
朝一でバルコニーに出て、なんだかまだ元気がないトビ男を中に入れる。
朝ごはんも食べず。
午前11時帰宅。
トビ男はすぐに横庭に出て、排便。
食欲はまだなく、何も食べず、バルコニーでどんより。
横庭に出てみると、吐いた後あり。
これですっきりして復活するかと少し安堵。
夕方、まだ元気がなく横庭で赤いものを吐く。
何これ?とよく見ると、なんとドリの赤いスポーツタオル!
トビ男はドリの留守中、部屋に忍び込み荒らすのが大好き。
ペーパータオルをビリビリに引き裂いたり、耳掃除用の綿棒を箱ごと噛み砕いて駄目にしたりして、しょっちゅうドリから怒られているけど、今回はタオルを盗んで、おまけに食べるとは!!!
その後も2回程細かいタオルを吐く。
日曜日で病院も開いておらず緊急を要するようには思えないので、様子を見る事に。
夜ご飯も食べず、気分悪そうにバルコニーで水を飲みながら一晩中うろうろと外で過ごす。
夜中3度程様子を見に行き、水を足したりお腹をマッサージする。
月曜日
下痢が始まる。
病院に連れて行こうかどうか迷うものの、災難続きのトビ男君、先月今月とですでに病院代は2000ドル(約20万円)超え。
おっちゃまにも文句を言われ続けているし、どうすれば良いのか判断がつかず。
夕方になっても一向に良くならないので病院に電話し、車嫌いのビ男を汗びっしょりになりながらやっとの事で乗せて行く。
いつもの院長先生がお休みで、代わりの先生が診る事になり、不安がよぎる。
レントゲン撮影。
しかしながら布やプラスチック類などはレントゲンにはほとんど写らず、医師の経験・技量によって判断がわかれる。
代休医師の話では、「よく映らないのではっきりとは言えませんが、たぶんタオルはほとんどないと思いますよ。腸内のガスも動いているので良い兆候だし、様子を見て明日まだおかしいようならバリウム検査をしましょう。」との事。
夜間誰もいなくなる病院の狭いケージに入れられて夜を過ごすより、家のほうがよっぽど居心地がいいだろうと思ったので、同意して連れて帰る。
帰宅後、バルコニーに出て横たわり、ほとんど動かなくなる。
下痢を繰り返し、水も飲まなくなり、手で飲ませてあげるとそのまま“ゴホッ”と吐くようになる。
早朝には良くなっていることを願っていたけど、様態悪化するばかり。
火曜日
開院と同時に病院に駆け込み、お休みから戻ってきた院長先生がレントゲン検査など開始。
その間パラマスににケンを迎えに行っている途中先生から電話が入る。
「発作を起こしました。レントゲンを見ましたがタオルも胃内にたくさん残っており、大変危険な状態です。私は予約が詰まっていて他に医師もいないので、緊急手術をする環境が出来ていません。すぐに大きな緊急手術センターに移送しましょう。」
恐れていたことが起こってしまった。
ここ数日下痢・嘔吐を繰り返していたので、持病の発作を抑える薬を無理やりあげても体内に吸収されておらず、発作が始まってしまった。
病院に迎えに行くと、鎮静剤を注射されたトビ男は意識朦朧状態。
先生から容態を説明され、救急手術センターへ持っていく診療記録、レントゲンなど渡される。
担架で車に運び込まれ、ケンと二人ですぐに20分程の手術センターへ。
医師の説明では、ビリビリに引き裂かれたタオルは胃内だけでなく腸内に入り込み、腸閉塞を起こしており、ショックで長い腸が胃に絡み付いてしまっているとの事。
「連続発作の可能性もあり大変危険な状態の上、4日間も絶食&極度の脱水状態で大変衰弱しています。腸がまだ元気だと良いのですが。。。開いてみて、腸がまだピンク色なら手術可能、紫に変色していてもその死んだ部分を切除して続行、万が一黒くなっていたらもう手遅れです。そのまま閉めます。」と言われ、血の気が引いた。
ケンが手術は回避出来ないんですか?と聞くと、その女性医師はとても気の毒そうに「ごめんなさいね。でも今すぐに手術をしないとあなたの犬は100%死にます。手術だけが命をつなぐ方法ですよ。」との答え。
手術前にトビ男に会わせてもらいに入る。
意識朦朧状態で横たわるトビ男を見ただけで涙が溢れた。
「トビ男、手術終わったら一緒に家に帰るんだからね。」と言いながら泣き続ける私に、手術スタッフの二人が「He'll be fine. We'll save him. Don't worry. 彼は大丈夫ですよ。私達がきっと助けますからね。」と言ってくれ、ますます涙が止まらなくなる。
帰り道。長いこと雨が降らず、水不足が心配されていたのに、嘘みたいに滝のような豪雨。
ワイパーを最速にしても前が見えにくいほど運転しずらい状況なのに、泣きに泣けてきてますます視界は悪くなり、本当に困った。
ただただ、トビ男の生命力を祈った。
ボストンから帰ってきている途中のおっちゃまとドリにも告げるとさすがに沈黙。
1時に病院を出て待つ事数時間。
夕方5時、医師から電話。
「タオルは全部取れました。胃と絡まった腸が引っ付いて大変危険でしたが、耐えてくれましたよ。ただ麻酔が覚めて意識が戻ると発作が起こる可能性があります。まだまだ危篤状態である事には変わりありません。24時間体制でスタッフが見ていますので、夜中でも早朝でも、いつでも様態確認の電話をかけてきて下さいね。」
助かった。ひとまず助かった!
結局その後、午前3時に1回、午前7時に1回発作が起こったものの、その都度適切な処置(鎮静剤投与)がされ、点滴も投与してもらい、トビ男は生き延びる許可を神様から頂いた模様。
水曜日
面会に行くも、ひどい顔つきで体全体がゼイゼイ状態。
食事も拒否するとの事で、私とケンが無理やり少し食べさせる。
木曜日、めでたく退院。
結局今回の治療費は4000ドル(約40万)近く。
先月からとあわせて6000ドル超え。
お金がないと命も救えないという現実。 何かがおかしい。
高度な治療技術と高額な治療代はセットでしか実現しないのかっ!
まだ階段が上れず水溶性の下痢もひどい状態なので、地下の部屋で一晩中看病する。
痛み止めが切れるたびに“ひゃんひゃん”泣き、薬を飲ませて添い寝すると安心して寝付くものの、ちょっと1階へ上がろうかと忍び足で立つと“ひゃんひゃん!”攻撃。
お前は新生児かぁ!
傷口を触らないように、コーン(日本ではエリザベスカラーやね)を着けて襟巻きとかげ(古っ!)状態のトビ男君。
早く降りてきてくれぇ! と地下部屋から訴えるトビ男君。
金曜日も順調に回復し、ちょっと目を離した隙にトビ男はコーンを壁に“ガタ、ゴト”とぶつけながら地下部屋から1階に上がってきてしまった。
あ~!!と驚くと、尻尾をブンブン振りながら「上がってきたど~!」と得意げ。
この日の夜も2時間おきに泣き出し、排便やら薬やら少量の病人(犬)食やらの世話でほとんど寝ていない私であります。
土曜日の今日、トビ男はコーンをあちこちにぶつけながらも動き回り、元気♪
トビ男がいなくなるかもしれない、という状態になり改めてこの犬の存在の大切さを痛感してしまった。
私のつらいつらい時期、ずっとそばにいて支えてくれたハスキー君。
まだ何の恩返しも出来てないよ。
死の淵から戻ってきてくれたトビ男に心から感謝。