ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

小松シティーフィルハーモニック第16回定期演奏会@小松芸術劇場うらら

2015年02月24日 19時54分07秒 | のむOK
2月22日(日)は「2」のぞろ目の日.
そして,小松シティーフィルハーモニックの第16回定期演奏会の日.
あまり練習できなかったけれど,今年のステージに立たせていただきました.





今回のテーマは南ヨーロッパ.
イタリアとスペインにちなんだ音楽.
Benvenuti!

オープニングはチャイコフスキーのイタリア奇想曲
この曲では,チェロのピチカートでフライングしやすいところがある.
練習の時に,自分を含めて誰かが一度は,一拍はやくポンと弦をはじいていた.
こういう失敗は練習とは言え,恥ずかしいもの.
一度やらかすと,2度とやらないもの.

本番前に,みんな散々フライングしたので,本番は大丈夫だろう,と思っていたら・・・.
エキストラで練習にあまり来ていなかったベテランのチェロ弾きさんがやってしましました.
まさかの本番でのフライング.

一瞬の静寂の中,ためらうことなくポンと弦をはじく音.
それがちょっとツボにはまって,もうおかしくて,おかしくて・・・.

笑いをこらえるために,しばらく腹筋がヒクヒク.
おかげで,音程もガタガタ.
ボーイングも間違えそうでアワアワ.
(↑間違えそうになったのは,フライングだけのせいかな?)

いろいろハプニングはあったけれど,かなり必死に弾かないと難しい曲なので,あっと言う間に終わってしまいました.

2曲目はファリャの三角帽子から4曲の抜粋.
序奏のメゾソプラノは圧倒的.
会場が一気に情熱の国スペインのムードに変わりました.

2曲目のセギディッリャ(穏やかなスペイン舞曲の一つ)は理解不能.
かすみのように音符ではなく,疑問符「?」を弾いて終わりました.
脱力感.

その脱力感を吹き飛ばしたのが終曲のホタ.
ヘタではありません.
スペインの民謡や,その舞踊.
速い三拍子のリズムで,ギター・カスタネットなどを伴奏に踊るのがホタ.
陽気で華やか.
ホタを弾いたり聴いたりすると,日頃のうっぷんが雲散霧消.
ホタのフィナーレのカスタネットのガチャガチャもよかったデス.

休憩をはさんで,メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」.
休憩中にオーケストラの楽器の配置を変える.
2nd Vnが1st Vnの向かい側に座る対向配置.

ベートーベンやメンデルスゾーンの時代は,この対向配置が一般的.
当時の作曲家はこの配置を頭にいれて,曲を書いた.

と,のむ先生が解説.

たとえば,ベートーベンの第九の第2楽章のスケルツオ.
第2バイオリン,ビオラ,チェロの順に弾きだして,最後に第1バイオリンがスケルツオを踊りだす.
これは対向配置でオケの右側から音が波のように出てくることを考えたものらしい.
言われてみれば,お~っ,そうだったのか.
思わず納得.

この対向配置でのメンデルスゾーンの演奏は気合が入っていました.
坂口先生たちをはじめとするバイオリンの先生方が弦楽器全体を引っ張る.
先生方の気合の入ったオーラをオケ全体が感じ,難曲に対抗して負けじと頑張る.
これこそ対向配置で演奏した「対抗配置」(?).

メンデルスゾーンの高みはエベレストのように高く,登りつめることは容易ではない.
頂上に到達できずとも,それなりの高さまで頑張って登れば,地上からは決して見ることができない景色が広がっている.
その景色を垣間見ることができたような熱い演奏だったと思いました.
完全燃焼のイタリア.

アンコールはチャイコフスキーの白鳥の湖よりナポリの泉
交響曲第4番「イタリア」を作曲したメンデルスゾーンはイタリア中を旅行したが,ナポリだけには行かなかったらしい.
そこでこの「ナポリの泉」をアンコールに演奏してイタリア制覇(?).
トランペットの超絶技巧にあっぱれ!

来年はしっかりと練習してステージに立ちたいと思います.

Arrivederci!






最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。