The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2012 モレ・サン・ドニ アラン・ミシュロ

2017-04-16 09:33:02 | ワイン
アラン・ミシュロといえばニュイ・サン・ジョルジュの造り手なのだが、わずか1haのモレ村名も生産している。
数あるニュイ・サン・ジョルジュの造り手の中で、ロベール・シュヴィヨンの次にどこが来るのか?と問われれば、ワタクシはこの造り手を挙げるだろう。

2012年という良いヴィンテージで、わずか5年のストロークで、さて飲めるのだろうか?となるけれど、ここの果実は滑らかで、なおかつ香りも馥郁として立ち昇るのだ。





造りはクラシックとされているけれど、グラスに注がれてすぐにその旨みがバクハツする。
それはタンニンがよく熟しており、更にはその果実の調和がそのことをもたらしてくれる。

今回はからずも、このワインをとある先生からお祝いのお品として頂いて、懐かしのアラン・ミシュロを再び堪能することができた。
このワインは待ちももちろんあるけれど、このタイミングで美味しいフルーツを楽しむのも一興!

ここに来てワイン界のニューウェーヴ遊びに耽溺している今日この頃、この一本でブルゴーニュへの原点回帰の着火点となりそうな気配がする。
その意味で送り主にありがとうと言いたいのだ。

2013 タン・イン・グルーヴ クレイヴィン ピノ・ノワール マールボロ NJL

2017-04-11 22:54:34 | ワイン
おそらくエティケットにもう少し美味しそうなイメージがあれば、もっと早く手が伸びたのだが・・・
なにしろこの調子なので、随分の時間を遠目で眺めて、放置状態にしていたのだ。



この造り手の醸造方法はともかく、才能のある2人の女性によるこのワインは、特別な意味で注目を浴びているらしい。
詳しいことはここでは割愛させてもらうが、ともかくワインダイヤモンズ社の注目ピノの一本とのことだ。

それにしても、このワインは開けてすぐの印象はあまり良くなかった。
香りこそ甘いベリーの香気よろしく、スパイシーで、もやっとした色気もあって、さすがのニュージーときたけれど、飲み口がボンヤリしている。
はっきり言えば、酸味のキレが良くなく、どこか篭った感じがするのだ。

このワインにブルゴーニュの村名の中堅どころの価格を払うとなれば、チョッとなあ!と感じた。
しかししかしこのワインは、待てば海路の日よりありの典型と言ってもイイのだろう。

すなわち、翌日の果実の立ち上がりが半端じゃあなくて、まるで別物!
まるでシャンボール・ミュジニを思わせる、可憐で、エレガントで、優雅な果実を見せ始めたのだ。

その日は蕪とシメジと厚切りベーコンを使って、ペペロンチーノ・パスタを合わせたけれど、何よりの食事となった。



それにしても、相当中味には自身があるのだろう。
このエティケットでいけてるのだから・・・(笑)

2012 シャンボール・ミュジニ マルシャン・グイヨ

2017-04-09 01:00:56 | ワイン
この凝縮したヴィンテージの、加えてこんな若いブルゴーニュを飲むのも久しぶりだ。
しかもマルシャン・グイヨという造り手の情報は皆無といってよい。
それにしてもマルシャンといえばモレ・サン・ドニのマルシャン家は聞き覚えがあるし、グイヨといえばさしづめジュブレイ・シャンベルタンのグイヨ家だろう。
で、調べてみればそのようだった。
すなわち両家の婚姻によってドメーヌ・マルシャン・グイヨが出来たとのことだ。



で、このワインは水曜日に開けて、木曜日に少し舐めて、金曜日に飲みきったのだけれど、最後の最後のワン・グラス、金曜日にそのワインの真価を見せたのだ。
すなわち開けたてはクローズドの状態で、押し黙ってシャンボールのシャの字もなし。
次の日はブルゴーニュの品格と果実感を見せてくれて、その翌日は落ちるのか?と思ったがシッカリとしたその姿を見せてくれた。
ということは、ブルゴーニュの何たるか?を知らない御仁は、ハタキコミを食らった取的のように、イヤイヤしながらも比較的新しいヴィンテージを開けてしまうけれど、さすれば美味しさを知らずして飲みきることも間々あるということだ。

で、ここで思うのはこの表題のワインのように、長い時間に渡って安定して飲めるこのブルゴーニュつうのも大事だなあ、ということだ。
ともすれば、リング中央でノーガードで殴りあうのような、飲み頃的瞬殺ワインが横行しているが、そうではないワインにも目を向けろと言いたい。

当方のように、それが分った上でのナチュール、ニッポンワインは免許皆伝つうことなのだから。
へへへ・・・

そこんとこヨロシク♪

2012 ル・ブラン デ・ガレンヌ VDF ドメーヌ・フォン・シプレ

2017-04-06 18:25:30 | ワイン
このエティケットだけ見ると、さてどこのワインかはもちろん不明。
さすがにフランスワインであるかは分かるけど、フランスのどこの白ワインなのだろう?となるわけだ。

自然派はわかるが、マメ臭も硫黄臭もなく、濃厚な果実のアロマとブリオッシュの香りが前面に出る。
グラスをステアーすると果実は黄桃からマンゴーやグアヴァにもなり、最後はメントールやミネラルのオマケまでつくのだ。

その味わいはまるでコンクジュースのように濃厚でオイリーに舌先に絡みつく。
そしてエキス多く、底味充分だが、その飲み口は後腐れは無い。





ふむふむと類推してみると、戻り香に僅かであるがライチっぽさを見つけ、さてはヴィオニエもあるかもよ!となって、それは正解だった。
このワインはコルビエールの白ワイン♪
ヴィオニエ40%、ルーサンヌ20%、グルナッシュブラン40%のセパージュでSO2無添加のナチュールなのだ。

レティシアという女性醸造家が2004年に立ち上げたドメーヌが、苦難の末にこんなキャラクタリスティックな白ワインを造り上げた。
唯一無二のこのお味、もう少し追い求めてみようと思う。



2008 ブレッサン スキオペッティーノ MG

2017-04-03 23:19:29 | ワイン
この造り手、この品種、飲んだら最後、土ツボにはまってしまうか如くにくせになる。
それだけこのワインはエレガントで、地場ながらも、どこかピノ的で、そしてこの香りは極めて特徴的であるのだ。



どうなのでしょう、スミレ的であり、蜜的であり、バンブー的であり、ミネラリーなのだ。
こんなことは、あるはずもないけれど、まるで竹串を削った粉でもふきかけたようなバンブー香!
何をしてこんな香気が立ち昇るのか?
なぞは深まるばかりなり。

その日はスキオペッティーノの08’物がMGで登場して、さらに深いところを感じてしまった。
濃密で風味豊かで甘気な豚肉のワイン煮込みに合わないわけは無く、当然おとっつぁんヨロコビ組となる。



しばらくこのワイン、追い求めてみることにする。



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