裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

言葉スキル

2010年01月19日 20時34分31秒 | Weblog
どうしても「マ二ュアル言葉」に馴染めないんだよなー・・・
その「ありがとうございます」「シツレイいたしました」「ヨロコンデ~」には、気持ちが入ってるのか?
喜怒哀楽を状況に合わせてカードで選んで放り投げてるように見えてしまう。
しらじらしく、そらぞらしい(場合がある、ひとによって)。
彼ら彼女らは、言語をあやつってないよね、あやつられてるけど。
マニュアル言葉もいいけど、口先だけでなく、気持ち自体を声に乗せて発しなされ。
「礼儀があって敬意がない」ってのはオシムさんの日本人観だけど、もう少し言葉に体温がないとさー。
だけどこれを日本人の性質とは思いたくないのね。
昭和の昔の人間関係はあったかかったさ。
やはり片寄った教育がそう変貌させてしまうのか?
顔見えぬ相手と言葉を交わすネットのせいか?
ネットは便利だもんなー、なにしろ、言葉は交わしたいが顔色を見るのはめんどくさい、という状況にピッタシの夢のようなツールだもの。
表情もなくなるわな。
平田オリザという劇作家がいて、彼は自分の劇団に何人もの若手俳優さんをかかえてるんだけど、困ったことがあるらしい。
「うちの劇団員たちはそれぞれのバイト先で、正社員になってくれ、という勧誘が絶えないので、断るのが大変なのだ」という。
この大不況、就職大氷河期の昨今、の話よ。
彼らはとにかくコミュニケーションスキルが優れてるので、そうした要望は引きも切らないんだそう。
やはりひとが見てるのは、そして求めてるのは、技術でなく、人間味。
そろえてもらったセリフの中からの機械的なチョイスでなく、相手をちゃんと理解して、自分の言葉をつくりあげ、伝えるところからはじめましょ。

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