行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

命を守る

2010年03月12日 | 禅の心
○思いやりと、口で言うのは簡単。しかし、実行は難しい。

○織田信長は、英雄かもしれない。ただ、信長がたくさんの人を殺したことを、忘れてはならない。

○戦争になった場合、自分の可愛い子や孫も例外ではなく、戦死する可能性があるという視点を持っておく必要がある。常に平和を望む。

○歴史(日本史)ブームであるが、大河ドラマは、歴史ではない。あくまでも文学の世界である。

○日本人の心は武士道ではないと私は思う。農民のつくった素朴な文化が日本人の心だと思う。

○禅は、強い人になるためだけの教えではない。優しい人になるための教えである。

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茗荷の話

2010年03月09日 | 禅の心
茗荷は「みょうが」と読みます。茗荷は名札のことです。
釈尊の弟子に、シュリハンドクという、記憶力の弱い人がいました。
自分の名前すら忘れてしまうので、首から木の名札をぶら下げていたのです。
そして、シュリハンドクが亡くなったあと、墓にたくさんの茗荷が生えてきたと言います。
茗荷はシュリハンドクの名札の意味で、茗荷を食べるとものを忘れるというのは、シュリハンドクがものを忘れていたことからきています。
このシュリハンドクも、釈尊から、掃き清めよ、垢を落とせという宿題を与えられ、一生懸命掃除をしているうちに、釈尊に与えられた宿題は心を掃き清め、心の垢を落とすことだと気づき、悟りを開いて、十六羅漢の一人になりました。

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平成7年

2010年03月05日 | 禅の心
今の日本の社会が大きく変わったのは、平成5年(1993年)~7年(1995年)にかけてかなと思います。

平成5年には、55年体制が崩壊して細川内閣が誕生しました。

昨年も政権交代の年でしたが、平成5年の場合、自民党と社会党による55年体制が崩壊したことが大きなポイントです。

そして、翌年の平成6年には、松本サリン事件が、

さらに平成7年には、阪神淡路大震災が起こり、地下鉄サリン事件が発生しています。

オウム真理教の一連の事件は、人々の心に大きな影響を与えました。

「宗教は恐い、宗教は悪だ」という考え方が一部で強くなりました。

日本人は、お天道様にいつも見られている。

お地蔵様にいつも見られている。

悪いことをすれば閻魔様に舌を抜かれる。

といったようなことを背景にした倫理観がありました。

もちろん、合理的なことがらではないのですが、それらが日本人の倫理観を支えてきたのは確かです。

しかし、オウムの事件の前後から、合理的でないことは悪だとする風潮が出てきました。

物理学による超常現象の解明ブームが平成4年(1990年)頃から出てきました。

ニーチェの言うニヒリズム的な世の中になってきました。

非合理的な事の中に見いだす倫理観が崩壊して、日本人は傲慢になってきました。

自分さえよければ、結果さえよければ何をしてもいいという風潮です。

また、他人を平気で傷つけ、他人に厳しく、自分に甘い人が多くなってきました。

お天道様、お地蔵様、閻魔様などの存在がなくなり、

ある意味、恐いものなしになってきたのです。

そのはじまりが、平成7年だったと思うのですが。

かつて持っていた、日本人の優しさや、寛容さを取り戻せないものかと思います。

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和顔愛語(わげんあいご)

2010年03月02日 | 禅の心
今の時代、笑顔や優しい言葉が足りなくなってきています。

そのような余裕がなくなってきているのでしょうか。

適切な笑顔は、幸せの元です。

優しい言葉も幸せの元です。

言葉は毒にもなり薬にもなります。

言葉は時として凶器にもなります。

悪い言葉を吐き出すことは、胃の中のものを嘔吐するよりも恥ずかしいです。

常日頃から、美しく優しい言葉を出すように心がけたいものです。

笑顔や、優しい言葉は、それだけで立派な布施行になります。

布施とは、お金や品物を施すばかりではありません。

笑顔や、優しい言葉をもって生きていくことが、みんなが幸せになり、自分も幸せになる第一歩なのです。

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