行雲流水

仏教をテーマとした記事を掲載しています。

浅原才市のうた

2011年09月06日 | 禅の心
わしが阿弥陀になるじゃない、
阿弥陀の方からわしになる。
わしが聞いたじゃありません
わしが聞いたなありません
こころにあたるなむあみだぶつ
いまはあなたに打たれ取られて。
ええな 世界虚空が みな仏 わしもそのなか なむあみだぶつ
わしのこころは あなたのこころ
あなたごころが わたしのこころ
わしになるのが あなたのこころ


【味わう】
 鈴木大拙先生が絶賛していた、妙好人浅原才市(あさはらさいち)は島根県大田市温泉津町で生涯を過ごしました。この歌には、極めて純粋な心が歌われています。阿弥陀仏と自分が一体であったり、宇宙と自分が一体であったりという宗教体験が歌われています。浅原才市の歌の底にあるものは、自分に対する、慚愧と、懺悔でした。自分のようなものが生かされていることに対する感謝の気持ちでした。

島根県大田市

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