股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

筋力トレーニング①

2006-01-25 23:58:23 | Weblog
株を買う人が増えていますね。
私も朝デニ中に新聞を見ていて、「買いだ!」と言う銘柄をいくつか見つけます。
しかしその度に「金が無かったんだ・・・」と思うんですよね。
これは冗談ではなく、いつもそうなんだよね・・・。
原因を追究しなくては・・・・トホホ。


気を取り直して・・・。

すべての人に筋力トレーニングが効果的ではないということはすでに説明しました。筋肉の状態(正常なのか異常なのか)によって筋力トレーニングが効果的だったり逆効果だったりするってことでしたよね。

脚が“重い”は黄色信号、脚が“痛い”は赤信号でしたよね。脚が重いときの筋力トレーニングは注意が必要です。脚が痛いときの筋力トレーニングは逆効果になる時が多いです。
また、薬で痛みを抑えて筋力トレーニングをすることは逆効果になる時が多いです。

あまり“筋力トレーニング不安症”にならないでくださいね。
皆さんは“日常生活”という筋力トレーニングを毎日行っているのですから。

これから、筋力トレーニングの考え方を説明しますが、上記のことを原則として考えください。

以下に私が説明する筋力トレーニングとは、筋肉が正常に近い状態の時に行ううえでの考え方であると言うことを前提にしています。

筋力トレーニングについて理解するには、2種類の筋肉について理解しておく必要があります。

筋肉には2種類の筋線維があります。



①赤筋(せっきん)=遅筋(ちきん) =タイプⅠ線維
②白筋(はっきん)=速筋(そっきん)=タイプⅡ線維

いろんな呼び方がありますが、ここでは覚え易いように赤筋、白筋と呼ぶことにします。この2種類の筋線維を理解できると筋力トレーニングの効果的な方法がご理解できると思います。


赤筋と白筋の特徴

赤筋と白筋は皆さんの筋肉の中に様々な割合で存在しています。その割合が一人ひとり異なるのです。このことが大きな個人差を生んでいる原因の一つです。

①赤筋
陸上で言うと、長距離選手向きの筋肉です。ジーと立ってる時や座っている時にも活躍します。
あまり強い筋力は出ませんが、収縮できる時間(回数)が長いのです。つまり瞬発力よりも持久力に向いた筋肉です。
この筋線維の割合が多い人は、筋肉が疲れにくいと言うことです。

この筋線維を鍛える為には、あまりきつくない負荷の運動、わかりやすく言うと長時間続けられる運動を行うことです。
マラソン選手には、筋肉の持久力が必要ですから長時間できる運動方法で鍛えているのです。長距離の走り込みがそれに当たります。

皆さんが行っている運動では、プールでのウォーキング、陸上でのウォーキング、自転車こぎ、軽い重りを使っての回数の多いトレーニングなどです。
これらの運動では、筋肉が太くなりにくく、脚が太くなりにくいのです。
従って、細くなった脚を太くする目的で、プールでのウォーキングをやってもあまり効果は期待できません。目的と効果的なトレーニング法が異なるのです。まったく効果が無いわけではありません、持久力を鍛える運動でも、瞬発力にも効果があるという研究報告はあります。しかし、脚を太くするという目的であれば、もっと効果的な方法はあるんですよ。



②白筋
陸上で言うと、短距離向きの筋肉です。動く時に活躍します。
この筋線維の割合が多い人は脚が太くなります。
強い筋力は出ますが、収縮できる時間(回数)が短くなるのです。
つまり持久力よりも瞬発力に向いた筋肉です。
この筋線維の割合が多い人は、筋肉が疲れ易くなります。
この筋線維を鍛える為には、強い負荷の運動、わかりやすく言うと短時間で疲れてしまう運動を行うことです。
短距離選手は、筋肉の瞬発力が必要ですから短時間で疲れるような負荷の強い運動方法で鍛えているのです。トレーニングジムにあるような重い重りを使って鍛えることもあります。

皆さんが行っている運動では、10~15回行うと限界になるような筋力トレーニングがこれに当たります。

これらの運動では、筋肉が太くなり、脚が太くなるのです。



以上は、人間の体の中の一部である筋肉のことに関するトレーニングでしたが、
もう一つ大事なトレーニングがあります。
それは全身持久力(体力)のトレーニングです。

全身持久力(体力)を鍛えるトレーニングの目的は、筋肉の持久力も関係していますが、それよりも肺と心臓を鍛えることになります。肺活量と心臓の壁の厚さ(心筋の大きさ)を鍛えると言うことです。

これは長時間できる全身運動を疲れるまで行うというトレーニングです。カロリー消費に向いたトレーニング法ですね。
マラソン選手は、全身持久力と筋肉の持久力の状態が良好な時に良い記録が出るのです。いくら肺活量があって、心臓の壁が厚くなっていても、筋肉が疲れているとレースの途中で筋肉の持久力が限界になって走れなくなるのです。
ですから、スポーツ選手も常に筋肉を正常にしておかないと、良い記録が出ませんしケガにつながるのです。

話しがややこしくなってきましたが、大切なことはトレーニングができる状態かどうかを判断することと、トレーニングの目的を明確にすることです。

病院の先生がそこまで考えて「筋力トレーニングをしてください」と言っているのであれば、私は何も言いません。筋力トレーニングができる状態かを診察で判断しないといけないのです。

また、皆さんもトレーニングをやるのであれば、現在の身体の状態をよく把握しないといけませんし、どのような目的でトレーニングするのかを明確にしないといけないと言うことです。

個人差の大きな方々が集まって集団トレーニングすることの矛盾もご理解いただけると思います。集団トレーニングを行う時は、無理にあわせないで、限界に近づいたら動きを止めることも必要です。
皆さんが集まっていろいろ話しをしながら一緒にトレーニングを行うと良い気分転換になりますから、集団トレーニングの目的も考えないといけませんよね。良い面もあるのですが、悪い面も理解しておいたほうが良いと思いますよ。

皆さんがトレーニングを行うのは、脚を太くしたいからですか?筋力を維持したいからですか?疲れにくい筋肉にしたいからですか?減量をしたいからですか?気分転換がしたいからですか?

先生に言われたから?筋肉がどんどん弱くなっていくと考えているから?トレーニングをやらないと不安だから?・・・そのような考え方は徐々にゴミ箱にポイです。
できればですが・・・。

ちょっと難しかったですかね?トレーニングについての考え方は大切ですから、後でも触れていきましょうね。


変形性股関節症を怖がらないでね