股関節痛は怖くない!~変形性股関節症の新しい考え方

変形性股関節症の常識には間違いが多く、怖さを抱えている人が多い。
常識の間違いを理解して人生を楽しみましょう!

診療の間違い③

2006-01-12 15:45:45 | 診療のこと
変形性股関節症に対する病院での診察と治療(診療)には間違いとして以下の4点を挙げて、①、②についてはすでに説明しました。

診療の間違い
①触診を行わず、レントゲン中心の診療であること。
②患者さんの個人差を無視したワンパターン診療であること。
③患者さんの心を無視した診療であること。
④説明内容、指導内容自体にも間違いがあること。

今回は③患者さんの心を無視した診療であること。について説明します。

堅苦しい話の前に、皆さんに質問です。
「心はどこにあるのですか?」
さぁ、どこにあるんでしょうねぇ?
胸の辺りでしょうか・・?
失恋すると「胸が痛い」もんね、そう言えば、よく失恋したなぁ・・バイクを飛ばしながらヘルメットの中で大泣きしたなぁ・・・オオオットォそんな話ではなっかですね。

おそらく心は脳の中にあるんでしょうね・・?
本当は体のどこかにいる魂の中かもしれませんが・・。
一般的に心は脳の中にあると言われています。
心は五感に不快な刺激を受けると交感神経が興奮して身体は興奮状態になります。そうなると血管が縮まって肩こりなどの筋肉の痛みを出しますし血圧も上がりますね。
また、胃腸の動きは悪くなり、便秘や消化不良が起きますね。
さらに、意識はしませんが身体が興奮しているので不眠症になりますね。
白血球の中のリンパ球が減り免疫力も落ちますね。
心の状態が悪く、身体の症状として現れることを心身症と言います。
股関節痛も心身症の一種です。

反対に、五感に快い刺激を受けると副交感神経が働いて身体はリラックスします。これが癒された状態です。
交感神経と副交感神経を合わせて自律神経と言います。
心と身体の間には自律神経が関係するんですね。
 
 つまり・・ 心→自律神経→身体  その逆も・・ 身体→自律神経→心

本来、病院は癒しを求めて行く場所なんですが・・・病院で皆さんの五感はどのような刺激を受けているのでしょうか・・・?

それでは本題に入りましょう。

③患者さんの心を無視した診療であること。

私は、患者さんが医療関係者から受ける、主に言葉による暴力をメディカル・ハラスメントと呼んでいます。

「病院に行かなきゃよかった」私の患者さんが初診時に言った涙ながらの言葉です。
その方は、初めて受診した病院で変形性股関節症の怖さについて散々聞かされたようです。
この患者さんを私が初めて診た時は、表情が暗く今にも泣きそうでした。
しかし、関節の動きも筋力も正常で、股関節に炎症も痛みもありませんでした。
現在の股関節の状態が非常に良いことを説明し、手術の必要性はまったくないことを説明しましたが、表情は益々悪化していきました。
そして、とうとう「先生、もう私の心が壊れます。手術をしようと思います。」と言ってきました。
余程のことが無い限り「手術をしたほうが良いですね。」とは言わない私も「手術をしたほうが良いですね。○○病院の○○先生と△△病院の△△先生と□□病院の□□先生の診察を受けてみて、自分が納得できる先生に手術をお願いしてみてはどうですか?」と言いました。
私の力が及ばなかったことはもちろんですが、一度心に受けた傷はなかなか癒せないこともあるのですね。
いわゆる心のトラウマですね。
メディカル・ハラスメント、無くしてほしいものです。
患者さんもそんな先生には、はっきり言っていただきたいと思います。
「先生、それはハラスメントです!」と。

患者さんはどのような気持ちで診察を受けに行くのか・・・十分配慮して言葉を選んでいただきたいと思います。
患者さんには、病気に関する認識力や理解力、心の強さに大きな個人差がありますので、その辺を良く知ってから話しても良いのではないでしょうか?
病院の初診時に、手術日まで決めようとする先生がいます。
私も多くの患者さんからそのような話を聞きました。
日本で有名な先生も多く含まれています。
私はそのような先生を名医だとは思いませんので、私の患者さんには絶対受診を勧めませんね。

患者さんは心に傷を持つと、余計な病気を抱えてしまうことになります。
診療を受けたら、患者さんが元気になるような診療をしていただきたいと思います。

うれしいことに、最近は元気になる診療を行ってくれる先生が少しずつですが増えているように思います。

皆さん、ハラスメント診療は間違っています。
ハラスメント先生の診療なんか中途でお断り、元気の出る診療のできる先生を探し続けましょう。
きっと皆さんにとっての名医はいますよ。



変形性股関節症を怖がらないでね