イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

適格なる姜 尚中の言葉

2010-08-23 13:54:22 | テレビ番組

 22日、TV朝日(サンデーフロントライン)を見た。
姜 尚中がコメンテーター役で司会は小宮悦子(元女子アナ)で民主党と自民・みんなの党の経済財政問題の担当国会議員が出席。

一渡りの討論が終わった段階で司会の小宮悦子がフリップを出しながら大企業の手元資金(大企業が所有する預金・現金)と言う耳慣れない言葉を口にした。

居並ぶ民主党から自民・みんなの党の国会議員のセンセー方は緊張したのだろうか、白茶けた顔付きである。小宮悦子は『大企業の持っている手元資金の有効活用について議論したい』と告げた。

驚くことなかれ、なんと202兆円の膨大な資金を大企業が預貯金ないしは現金で持っていると言うのである。小宮悦子は『この資金の一部でも雇用などに有効活用出来ないのか』と皮切りの言葉を発するが議論はイマイチである。

それもその筈、主要3党の経済財政政策担当者と言えども、出時は自民党とその周辺に居た人物たちである。従ってこの種の番組をイワン・アサノヴィッチは「半密室番組」と揶揄している。

やがて姜 尚中が重い口を開けた。『これは企業の「内部留保」金と言われるものだ。』と。

大企業の「内部留保」は前の国会でも共産党が口を極めて政府を追及した問題であった。他に機関誌の赤旗でもキャンペーンが張られ、この不況のただ中で金額が異常に膨れあがっていることを指摘していた。

不況だ税収不足だリストラだ失業だとデフレスパイラルが叫ばれている最中だと言うのに大企業の「内部留保」金だけは202兆円が温存されているのである。財界の意向としては触れて欲しくない問題なのである。

「半密室番組」は「内部留保」という言葉さへ使用させまいとしているかのようである。喝破した姜 尚中の言葉は適格である。

翻って「内部留保」という言葉さへ使おうとしない主要3党の国会議員のセンセー方の”財界意向スタンス”に失望すると同時にTV局のヘッピリ腰を叱咤したい。

企業法人税の引き下げを宣う自民党の茂木は未だに「財界の男メカケ=故・青島幸男氏の指摘」、そしてみんなの党の浅井は『その前にやることがあるだろう!』と渡辺喜美代表のように豪放磊落さを出せない弱虫ぶり。

「主要3党」の何たる暗澹。