昨秋の3週間の入院で我がフアームの段取りは大いに狂っていた。サツマイモの収穫が12月にズレ込んだ。
普通は11月の初霜で苗が一辺に枯れてしまうのだが降雨が多かったせいもあり、枯れずに頑張っていたのである。
『明日には掘ろう、来週には掘ろう』…と思っている内に12月になってしまった。収量は平年の25%ぐらいで驚くほど悪い。
3年連続の圃区なので起こさないと言われている連作障害が起きたのかも知れない。今後の大きな課題であるが、こういう問題が起きるから畑作は面白くて止められない。
やはり収穫時期が遅すぎたためであろうか、皮には少し黒い斑点が出ていた。とは言え折角の収穫である。ご近所にお裾分けしない訳にはいかない。
過日、北側に設置してある物置で貯蔵していたサツマイモを出して驚いた。殆どのイモが腐り掛けているのである。どうやら”アノ黒い斑点”が原因らしい。
当初は土壌に菌や線虫が居て、直ぐに洗ってしまえば問題がなかったのではないかと思っていたが、だんだん調べて行くとどうやら低温障害であるらしいことが分かってきた。
収穫時期が遅すぎたために冷たい土中に長い時間おかれてしまったこと。そしてまた、収穫後は寒い北側の物置にダンボール箱で保管され温度対策が殆どされていなかったことなどが原因だったらしい。
保存温度は理想的には13℃以上とのこと。兼々業農家の一般家庭ではかなり困難な条件ではあり今年の大いなる課題である。
ハッと気が付いた。ご近所にお裾分けしたイモも今頃は腐っている筈だ!
今度はサトイモを手に一軒々々謝りがてら配って歩いた。『長く置いていたイモが少しだけ腐っただけですから…』と歯切れの悪い言いにくそうなお言葉を皆さんから頂いた。