衆議院選挙が公示され、8月30日投票でいまは総選挙まっただ中という状況であるが意外と世の中・マスコミとも静かである。
民主党への政権交代が既に織り込み済みの状況ゆえに、後はトリビアな問題だけということでマスコミも騒ぎようがないのかも知れない。
連日のTV報道を見ていて、妙に麻生首相の顔が懐かしい。
議席予想では新聞・週刊誌各社とも概ね出そろい、民主党圧勝を報じている。いつも冷静な議席予想を出し結果も概ね当たっている朝日新聞(H21年8月19日付け、朝刊面)も民主党300議席超、自民党150議席割れというように大きな与野党逆転が生じることを予想している。
どうやら自民党政権最後の首相という歴史的な位置に居ることが滅び行く者への哀惜の念を掻き立て、麻生太郎が妙に懐かしく思えてしまうのかも知れない。
我が選挙区は自・民の激突区であり当初、自民党現職のM氏は有利と思われていたが今や当落は半々という状況になってきた。
M氏は清潔な人物で利権・特権の腐臭のないリベラルな感じを持った好人物である。しかし、二大政党制のもとでは人物ではなく政党を選択することになって行くためにM氏が好人物であっても当選するとは限らないのである。
イワン・アサノヴィッチは選挙権をもって以来40年、自民党にはただの1度も投票したことがない。
今回わが選挙区にはイワン・アサノヴィッチが支持する政党からの立候補者は居ない。
総選挙は政権選択が最大の争点だと思っている。しかし、イワン・アサノヴィッチは生まれて初めて自民党のM氏に投票しようと思っている。そして、それは最後の自民党への自分にとっても歴史的な投票となる。
好人物であることもさることながら、M氏には散りゆく者の美しさがあるからである。