日本版「内部告発法」はいまだ不十分だと思っている。
それでも、JAS法に関係した分野では徐々にその効果が出始めているように思われる。
ことし1年間をみても、世の中を賑わした不正企業が随分と登場した。
不二家・白い恋人・ミートホープ・マクドナルド・赤福・吉兆など枚挙にいとまなしと言う感じである。
きっとこれからも登場する不正企業や性悪老舗があるだろうと国民の誰もが予想している。
以前の私の拙いブログ(2007年2月4日付)でも記述したが「親族・同族」経営の企業や老舗で行われている不正は他に比して程度が悪いし、反省の仕方も悪い。
大企業では西武グループ・ダイエー・三洋電気などが挙げられる。
しかし、今回JAS法の関連で不正が告発された企業や老舗にはもうひとつ加えられる要素が別にある。
消費者を大事にしないということは勿論だが、従業員を大事にしていないことが挙げられる。
日頃、社長が従業員を大事にしている会社では、例えば賞味期限を1日ぐらいゴマカシても「人情」の範囲ということで従業員がいちいち内部告発などするとは思えない。
しかし永い間、会社と苦楽をともにしてきた筈の工場長をいとも簡単に首切ったり、退職金もろくに渡さず働き盛りの労働者をリストラしたり、親族独裁の恐怖政治みたいな人事権を乱用し、生き生きとした職場環境の構築を怠り、従業員を大事にしないそのしっぺ返しは「内部告発」という形で企業や老舗は痛い目に遭う。