ミカエルの函館散策記

美しい夜景と異国情緒溢れる町・函館。
名所・旧跡・食べ処をご紹介していましたが今や万屋。
ご訪問に謝々。

第19号 劇場映画館・巴座跡地

2006年08月26日 | 映画館、娯楽場
所在地=函館市大森町

今日も快晴、写真撮影には絶好な日和。松風町へ行ったついでに足を延ばし宝来町の肉屋へ。ここのコロッケの味は絶妙だ。
我家へ10個、お世話になっているご近所にも10個求めた。観光客らしい若いカップルも5個求め、歩きながら味わうという。
「観光パンフで紹介されていました」と、語ってくれた。

                

大森交番から函館山方向へ進むと、ホテル函館ロイヤルがあって、その手前の駐車場に巴座があった。
昭和20年代までは、花道、畳敷き升席がある実演専門館で、時代劇や歌謡ショーが盛んに行なわれていた。
巴座裏に3年ほど住んでいた時、出演者専用口で待って、花形スターの横顔を拝見したものである。
専属時代劇スターは、君島道之助さん。瀬川瑛子さんのお父さん、瀬川伸さんもよく出演していて、マドロス姿は夢の世界から抜け出たような華麗さがあった。

その後、椅子席にして映画館になったのが30年代で洋画封切館であった。
ジェームス・ディーンのジャイアンツ、007シリーズなどを見た。

35年頃、国鉄青函船舶鉄道管理局の家族慰安会が年1回、半月か、1カ月位の長期にわたり行なわれていた。
当時は、テレビの普及前だったから実演と映画を組み合わせたこの慰安会が大人気で、一日3回の公演は、入場を待つ職員、家族の列が大森交番まで続いた。
お菓子などのお土産をもらい、半日を楽しく過ごすこの会は大好評で、青函局が終わると、市役所などの慰安会が続いた。

ここの館主、経営者は代々地原さんで、映画館が斜陽化になってからも、娘さんが「映画の灯を消したくない」と頑張ったが、遂に時代の波に押し切られ、数年前永遠に幕を下ろしていた館は取り壊されてしまった。

跡地の駐車場を利用するたびに、華やいだ巴座の銀幕を見つめていた頃が思い出される。  ミカエル



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10 コメント

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Unknown (Unknown)
2007-03-17 12:40:31
娘さんのその後の消息が気になりますね。まだ函館におられるのでしょうか・・
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Unknown (ミカエル)
2007-03-17 17:01:46
アクセス、有難うございます。
娘さんの消息ですが、私は知りません。
珍しい氏ですので、電話帳を見ましたが載っていません。お役にたてなくて申し訳ありません。
          ミカエル

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Unknown (Unknown)
2007-03-30 00:45:24
そうですか。。ありがとうございます。函館をでてたなら寂しいですね。
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なにか手掛かりでも (ミカエル)
2007-03-30 20:47:52
どうしてもお知りになりたいのでしたら。
函館市松風町15番13号
テアトルシネマ 電話0138-26-3221
館主・石黒さん。
この方は以前、函館映画協会会長を務めており、巴座閉館の頃はこの協会も機能しておりましたから、手掛かりがあるかも知れません。
お問い合わせしてみて下さい。 
良い結果が得られますように。 ミカエル
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元気です (地原麻恵)
2010-08-24 06:41:09
ミカエルさん、そしてミカエルさんのブログのお友達の皆さん、初めまして。巴座トムホールの運営に携わっていた地原「娘」{/m_020です。it初心者なので手元もおぼつかないのですが・・・。巴座について紹介していただき、ありがとうございます。懐かしい思いで拝見致しました。私は転勤族と結婚して、今は東京に住んでいます。一人息子に手がかからなくなった頃から本業の画家業に励み、活動しています。来月、2010年9月21日~26日、札幌駅そばのギャラリーエッセ(℡011.708.0606)にて個展を開きます。バラ園で描いた薔薇の絵と、北大キャンパスで描いたポプラやイチョウの紅葉などの作品です。ここ数年、夏~秋の間、札幌に住んで札幌や岩見沢のバラ園に通い、現場で描いたものです。もし、お近くにお出での節などございましたら、ご高覧くださいませ。
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地原さんへ (ミカエル)
2010-08-24 12:34:25
麻恵さん、こんにちは!ようこそマイブログへ。懐かしさでいっぱいです。
叔父が国鉄の厚生課に勤務しており、慰安会の打ち合わせで館へ伺った記憶があります。
また、招待券もたびたび頂戴し、感謝しております。

麻恵さんのトムホールでの活動は新聞でも報道され存じております。

私が住んでいた建物も取り壊され、駐車場になっています。
大門界隈もシャッター通りと変化。
寂しくなりました。

妻がバラが好きで、地崎バラ園にはよく足を運びました。
展覧会開催中、出札の予定がないのが残念です。

数々の想い出を提供して下さった「巴座」に感謝します。
どうぞ、お元気でお過ごしください。 
ミカエル

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『おせんにキャラメル』思いっ切り函館巴座 (地原 嘉一(旭川))
2016-03-23 14:00:25
昭和30年代に良く遊びに行きました~。お目当てはもちろん映画!当時は、最大の娯楽でしたからね。   長谷川一夫(当時の大スター)や、美空ひばりも泊まったと聴かされてビックリした記憶があります。   泊めてもらった時の朝は、「いが~いが要らんかね~」と函館訛り丸出しの呼び声で起こされました。  透き通ったいかの刺身の美味しかったことも、忘れられない思い出です。               丸井さん(デパート)も人であふれ、大門通思りの賑わいは函館の活力を感じさせてくれました。     もうすぐやって来る新幹線に隔世の感。      青函連絡船、朝市、函館山、五稜郭、谷地頭や湯の川の温泉はもうセピア色の記憶の中に(苦笑)    『おせんにキャラメル』の館内コールを忘れ無いで、函館を思い続けますかね(笑)    
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Unknown (地原嘉一)
2021-02-13 13:04:21
巴座を愛する方々へ
個人情報に関わる事ですので住所電話番号等はお伝えする事は出来ませんが、巴座の方々は皆健在です。
身内になり替わり、厚く御礼申し上げます。
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Unknown (通りすがり)
2021-04-21 12:08:54
確か、トムホールに改装しての初演は「ローマの休日」ではなかったでしょうか。
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Unknown (地原嘉一)
2023-01-12 13:40:38
ご無沙汰しています

現在麻恵さんは、年に一度の年賀のやり取りのみですけど健在です
そうそう、北海道に私の知っているかぎり"地原"は旭川、芦別、函館だけですね
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