梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

ドライブ

2010-06-18 08:26:40 | 日記
総じて自分は異動している時間が好きな様である、車でも電車でも自転車でも、あるいは散歩でもそうなのだが20代から今までの移動手段はもっぱら車だった、最近は処々の理由により電車も増えて来たが、やはり車が多かった、山でも海でも目的地は何処でも良くて走る事自体がすきなのである、「春は曙」と言う言葉が有るが季節に関係なくこの時間帯が一番好きだ、未だ暗いうちに出て例えば中央高速に向かうと府中を過ぎる頃少し東が白み始め、八王子を過ぎて小仏峠に入る頃になると西側の空もすくし明るくなって今まで判然としていなかった山の稜線がくっきりと見えて来る、トンネルを抜けて相模湖を過ぎる頃から更に明るんで来る、やがて大月の手前から左手に富士山が見えてくるがその頂に朝日が当たり始める、笹子を過ぎると甲府盆地と左正面に南アルプス、右手に八ヶ岳が見えて来る、既にこの辺りには日が降り注いでいる、秋から冬に掛けてだと甲府盆地に蓋をするように雲の様な霞がたなびいている、「さあ、今日はこれから」と言った気持ちで一杯になる、この気分を味わう為に不必要に朝早く家を発つ事が多い。又夕方の風景も捨てがたい、好きな景色としては浜名湖の北の方を湖岸に沿って走っていると素晴らしい夕陽に出会う事がある、観光道路としてはマイナーの様でごく普通の生活道路なのだが湖面と殆ど同じ高さにあり道路脇に小船が係留された入り江もコンクリートではなく葦の中に木の杭と板が渡してあって貸しボートより一回り大きい位の小船がある程度、晩秋だとこの先湖西方向に夕陽が落ちる、空の具合もあるが真っ赤に大きな太陽が丘の様な小高い稜線に落ちて行き湖面が夕陽に染まりゆっくりと消えてゆく、此れを見ながら南下してゆくと道路は湖岸から離れて丘の上に上がってゆくと薄暮になった湖面に対岸の道路や家の明かりが映り非常に趣のある景色になる、また夕景はごく普通の地方都市の街中も好きな景色である、長くなった影が消えて町全体が夕陽の色に染まりかかる頃、仕事を終えて岐路に付いた自転車や遅い買出しを済ませ子供をつれて行き交う人達の町の風景はどこか懐かしい感じがする、自分の生きて来た中で体験した記憶はあまり無いのだが、憧れがあったのかもしれない。夜明けも夕暮れも刻々と変化し、ほんの僅かな時間なのだがそれが魅力なのだろう、(此処まで書いて漫画の三丁目の夕陽を思い出した)、都会の時間としては深夜、誰も居なくなると言うことは無いにしても幹線道路やオフィス街は殆ど人の姿が無くなる、何処か知らない町に居る様な錯覚すら覚えるこの時間帯も好きである、移動している時間は現実とは違う空間と時間を得る事が好きな理由なの家も知れない