福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

人口減・少子化2020(1) 人口減問題は不可逆的レベルまで進展した

2020年01月04日 16時48分12秒 | 時事問題 社会問題
 厚生労働省が6月に人口動態調査を発表した。
 それによると、2018年に国内で生まれた日本人の子どもの数は91万8397人で、統計がある1899年以降で最少であった。出生数から死亡数を引いた自然減は44万4085人で過去最大の減少となった。

 2019年の見通しを2019年12月に発表したが、ついに出生数は90万人にも達しない見込みとなった。加えて、2020年1月1日時点で20歳を迎える予定の新成人は122万人になることが分かった。

 この出生数見込みと新成人の数は年末年始の新聞の社会面を大きく占拠した。

 私は医療関係者として日本の人口問題には早くから関心を持ってフォローしてきたが、その立場から見てその出生数の減少、新成人の減少は予てから予想されていた通りで何ら新しいニュースではない。

 何を今更、昔からわかり切っていたことを騒ぐのか??というのが感想である。

 日本の人口の推移は1960年代(昭和40年代)に予測された曲線の上を見事に辿って減少している。わが国の人口問題は、有志の中では戦後間もなくから指摘されてきたが、政府として何ら対策して来なかったから、推定どおりの経過をたどるのは当然である。

 出生率低下問題、人口減問題は個々人を含む社会全体の問題であるが、個々人には関心があっても対策のしようが無い。これは政治家と、学者の仕事である。

 政治家は自分の当選の事とか派閥の立場でしかモノを考えず、日本の将来を論じる程の力は無い。この一年の政治活動、野党の動きをみれば、一体彼らは大きな意味での日本の将来を何としようとしていたのか?と疑問をもつ。人口問題こそが最重要課題だったのだ。もう間に合わない。

 学者は理屈だけは述べている。学者にはかなりの経費を払っているはずだが、こんなに役立たないものなのか??我が国の国民は長いものには巻かれろ的で発想で、観覧席の客と同じで当事者感覚に欠ける。それをいいことに政治家は的がズレた政策しか出してこない。

 我が国の人口維持の分岐点は出生率2.07。今は1.43。積極的回復の為には2.5-3.0が必要。
 この出生率はどんなにガンバっても達成不可能である。

 私は辛いことであるが、日本の人口問題を解決方法として、日本人だけで解決は無理の段階に至った、と思う。それを本当に解決しようとするなら、学費無償化とかイクメン養成とかの小手先きの手段では無理。極言すれば若い女性の子宮を大量に輸入する・・・・しかない。換言すれば、大規模な移民に頼ることしかないと思う。

 人口減は国力の低下に直結する。日本の主権を守る国防を例に取っても、税収が少なくなれば先進的兵器を準備することもできないし、若い精鋭を養成することもできない。旧式の兵器を、視力の弱った、歯が欠けた高齢の操縦士が担うようになるかも。
コメント
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