福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

嫌音権2015(3) 車のノイズ(2) タイヤ走行音

2015年07月04日 03時59分44秒 | コラム、エッセイ
 市井は喧騒に満ちている。私には耐え難い。だから、ノイズキャンセリングヘッドフォンを放せない。

 中でも車から発するノイズはひどい。車のノイズはエンジン音、走行時のタイヤ音が主であるが、後者に関しても研究や対策がなされているようである。しかし、そのコンセプトは乗る立場からの静粛性の確保であり、走行時のタイヤノイズが与える環境や歩行者に対しての配慮ではない。私が知る限りにおいてそんな配慮は見られないようである。

 このタイヤノイズは大きく分けると下記の3種類がある。

(1)空洞共鳴音 
 タイヤの中の空気が共鳴して発生する。タイヤに外力が加わった時、例えば高速道路等で継ぎ目を通過した時に発生する残響感のある音で、太鼓のメカニズムに似ている。このノイズは、特殊吸音スポンジをタイヤ内部に敷くことで低減化できる。

(2)ロードノイズ
 路面の凹凸が原因のノイズで、路面の力がタイヤを物理的に振動させ車体と伝わって発生する。サスペンションの改良、車体に緩衝材、吸音材などを用いることで軽減できる。

(3)パターンノイズ
 タイヤのパターンが原因のノイズで、溝の中の空気が圧縮されて放出される時に発生する。これはゴムの質、パターンの改良で軽減させることができる。不揃いなパターンを採用してノイズを抑えている例も認められる。

 これらの(1)-(3)のロードノイズを軽減する研究や工夫はいろいろなされている。その目的は車内の静粛性を高めることが目的である。
 車が静粛で快適になることはいいことであるが、車の騒音が環境や歩行者に対してストレス源になっているはずであるが、車社会が当たり前になりすぎて、ほとんど話題にもならない。少なくとも私にとっては無視できない大問題である。

 最近のノイズ軽減策はあくまでも車のユーザーのための改良である。それでは困る。

 タイヤは車についていてスムーズに転がればいいというものではない。スタッドレスタイヤの場合は激安スタッドレスと高性能スタッドレスの性能差はJAFのデータ、メーカーのデータでも明らかである。そういう発想で昨シーズンはプリウスに高性能タイヤを装着したが自分でも制動性については納得できた。

 タイヤの性能として、安全性、長寿命は誰しもが求めるところであろうが、さらに静粛性、低燃費性も求められ、時代柄低燃費タイヤが注目されている。とくにタイヤの性能は命に関わるだけに、自分にマッチしたのを購入すべきである。

 私は一歩進めて、環境へのノイズバラマキを軽減する工夫が欲しいと思う。

 低燃費タイヤは転がり性能を改善することで燃費向上に結びつけている。さらに低ノイズ化すれば音に変換されるエネルギーの軽減を通じて熱効率を高めることになるはずである。

 市井の静けさを取り戻すためにも一層研究して欲しい。
コメント
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