福田の雑記帖

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音楽談義2015(5) オーケストラ 演奏終了後の演奏者へのしつこいねぎらいは嫌だ

2015年07月13日 05時11分16秒 | 音楽談義
 私は週末を楽しみにしている。
 自室でハードディスクに蓄積している音楽番組の録画を見るためである。実際は、土日は飯川病院の日当直当たるからそのどちらかだけである。さらに、この季節は外仕事も結構ある。だから時々は雨天であってほしい、と願う。今年は空梅雨で時間の工面が大変である。

 定期的録画としては「NHKのど自慢」、「NHKらららクラシック」、「クラシック音楽館」、「題名のない音楽会」など週4時間ほど、その他。不定期に放送される歌謡曲、オペラ、バレー、訪日の管弦楽団他の演奏会などの音楽番組も録っているから常に追っかけられている。ここでも得意な「ながら視聴」である。
 
 N響定期演奏会の8割方が放映される。居ながらにこれを楽しめるのは嬉しい。第1750回以降、最近の1807回までが蓄積されている。N響はソロコンサートマスターの堀正文氏が3月で退き、札幌交響楽団の伊藤良太郎氏が就任した。篠崎氏二人体制となり、アシスタントコンサートマスターとして大宮麟太郎氏が就任した。N響のメンバーはここ数年で大多数が入れ替わったように思う。
 最近の定期演奏会では1808回定期サラステ指揮のシベリウス交響曲No2、バルトークVn協No2、1808回定期M・ザンデルリングのブルックナーNo4、1807回定期U・フェドセーエフ指揮の組曲シェーラザード他を十二分に楽しんだ。

 ただ、最近の演奏会の傾向としてメインの曲の終了後にオーケストラの管楽器の各セクションの奏者を次々と立たせて労をねぎらう光景がよく見られる。ほとんど全員の奏者に及ぶ。これは私にとっては興ざめである。確かに美技を披露した奏者を讃える気持ちは理解できるがオーケストラの演奏面での代表者のコンサートマスターを讃えるだけでいいのではないか。
 外来オーケストラでも同じである。2012年秋に来日したM・ヤンソンス指揮ベートーヴェン交響曲連続演奏会でも同様であった。

 2012年3月県民会館で行われた小林研一郎指揮東京都交響楽団の演奏会でも同様であった。確かに見事な演奏であったが奇曲・難曲ではない。どの楽団も当たり前に演奏する「新世界」である。各パートのもとを訪れ首席演奏者から順に立たせて全員に労をねぎらった。確かに,姿に奏者をねぎらいたい気持ちが満ちあふれていたが、聴衆の前でこれ見よがしにやるのはちょっとしつこい。あえて挙げるなら2楽章導入部から見事なソロを聴かせたバスクラリネット奏者くらいで良い、と思う。控室に戻ってから十分やればいい。

 
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