福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

いじめ2015(2) いじめ防止対策推進法

2015年07月16日 18時46分57秒 | 時事問題 社会問題
 2011年の大津市中2いじめ自殺事件が翌年発覚して社会問題となった。その予防のために「いじめ防止対策推進法」が2013年9月に施行された。

 法のいじめの定義は「学校(小学校、中学校、高等学校、特別支援学校)に在籍する児童生徒に対し、他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為で、対象児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」としている。
 学校が講ずべき基本的施策として、(1)道徳教育等の充実、(2)早期発見のための措置、(3)相談体制の整備、(4)インターネットを通じて行われるいじめに対する対策の推進、(5)いじめ対策等に従事する複数の教職員、心理、福祉等の専門家その他の関係者により構成される組織を置く、(6)いじめの事実確認、(7)いじめを受けた児童生徒又はその保護者に対する支援、(8)いじめを行った児童生徒に対する指導又はその保護者に対する助言、(9)犯罪行為レベルと認めるときの所轄警察署との連携、(10)いじめられている児童生徒の生命又は身体の安全が脅かされているような場合ただちに警察に通報、・・(記述は改変した)。

 「いじめ防止対策推進法」がある中で幾たびも発せられていたSOSを、なぜ矢巾中側が受け止められなかったのか?
 中学校は14、15年度ともに、いじめはなかったと町教委に報告していたが、なぜ学校がいじめを認識できなかったのか。教職員の多忙のせいだったのだろうか。感受性が鈍かったとしか言いようがない。専門家の分析が待たれる。
 
 ただし、いかに分析がまとまっても生かされない様では意味がない。大津の例も、近隣の滝沢の例の報告書は配布さえされていなかったらしい。

 「いじめ防止対策推進法」ができるきっかけとなった大津市では、12年9月から市立の小中学校に教職員らでつくる「いじめ対策委員会」を設置し、13度からは担任を持だない「いじめ対策担当教員」を置いた。多忙な教育現場で教員の増員を図ったことで、実質的な効果が生まれている。
 大津市内の13年度のいじめ把握件数は394件で、前年度より203件増えたが、小さないじめでも見つける対策が進んだためとみている。いじめ疑いのレベルで早期発見すれば大事には至らない。子どもからのいじめの訴えも、前年度より13件増えて27件になった、という。

 いじめは陰鬱に行われ、徐々にエスカレートしていく。いじめを早期に感知するために情報を吸い上げる機構、能力が求められる所以である。



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