超久々に、美容院へ行きました。
今日はどんな風に?そうですね、サザエさんみたいな感じで♪困惑する若い美容師さん。ジョークに決まってんだろ!これだから若い娘って!
変化が嫌いな私は、いつもの通り整髪程度のカットだけ...の、つもりだったですが、美容師さんの熱心な説得に負けて、秋だし、竹内ゆう子も離婚するし、思い切ってシャ・ララ~♪と変身してみよっかな...と、パーマを当ててしまいました。パーマっつっても、ごく軽めなので、寝癖にしか見えませんが...
「カポーティ」
「ティファニーで朝食を」などで知られる作家トルーマン・カポーティ。彼の自伝的ストーリーではなく、実際の事件を題材にしたノンフィクション小説「冷血」を、彼がいかにして書き上げたかを描いた映画。
カポーティの超独特なキャラ&ルックスは、ほとんど珍獣。生半可な宇宙人やモンスターより、強烈で怖いです。カン高いけどソフトな声音&しなしなした仕草&裏表ある辛らつな人柄は、もうオネエ丸出し。おすぎとピーコも真っ青です。
ただのブサキモなオカマなら、世間から爪弾きにされるだけだけど、カポーティには幸か不幸か、作家としての燦然とした才能があった。その才能と、創作への壮絶な意欲が、彼をセレブ生活と名声という天国と、精神破綻という地獄へ...
愛情よりも友情よりも、他人の命よりも、創作が大事!小説を書くためには、悪魔に魂を売ることさえ躊躇しない。作家の業って、凄まじい。
精力的に、取材に奔走するカポーティ。関係者から話を聞くため、犯人に近づくためには、手段を選ばない。手っ取り早いのが、賄賂。そして得意技は、セレブな匂いを漂わせること。小市民は、これに弱い。すぐにフラフラと幻惑魅惑されて、口が軽くなる。いとも易々と他人に付け入るカポーティの話術が、さすがは作家!と唸らされます。
取材を通して、一家皆殺しの犯人と親しくなるカポーティ。犯人の、破滅して死を待つだけの運命に魅入られたのか。まるで恋人のように、いそいそと優しく親身に接しながらも、その反面、早く彼が死刑になることを願わずにいられない、何とも複雑で黒い心!そんなカポーティの心情を、犯人が理解できるはずもない。カポーティを一縷の望みに、ひたすら生きたい!と願う犯人が、哀れです。二人の、互いに愛情を抱きながらも、全く相反する思いが、残酷なまでに皮肉です。犯人を絞首台に送ったのは、有罪判決ではなく、カポーティの一念では!?とも思える怖さです。
この映画は、やはり何といっても、カポーティ役で今年のアカデミー主演男優賞を獲った、フィリップ・シーモア・ホフマンの怪演につきる!観た後は、しばらく彼の姿&声が、目に耳に残って離れなくなります。最恐のオカマ演技です。
不幸な境遇に育って、しかもブサイクなオカマな自分が生きていくためには、他人を思いやってなんかいられない!作家であることだけが、自分の存在証明!フニャフニャな豆腐の中に秘めた、ガチガチの岩石のような悲愴感。精神世界の、踏み込んではならない領域を侵し、帰って来れなくなってしまった状態。そんな、ホフマンが見せるユニークな悲しさが、痛烈です。
でもホントに、カポーティって、あんなだったの!?いま生きてたら、キワモノタレントとしても、売れっ子になるだろうなあ。日本でいうと、誰だろう?志茂田景樹?邦画でも「志茂田 SHIMODA」とか、できたりして...
死刑囚の待遇や、死刑執行の描写も、怖いけど興味深く描かれています。
映画で知るかぎり、アメリカって日本と比べると、死刑に関してオープンなので驚かされます。死刑囚との意外と簡単にできる面会や、死刑執行にカポーティまで立ち会えたり、完全厳密主義の日本では、考えられませんよね。
日本で「冷血」的なノンフィクションといえば、佐木隆三の「復讐するは我にあり」。佐木先生は、この他にも何人かの有名な死刑囚と接触して、作品を発表していますが、彼がカポーティのように精神を病んでしまった、という話は全然聞かない。やはり「冷血」は、カポーティが自分の人生を引き換えにした、悪魔との契約から生まれた傑作だったのでしょうか。
今日はどんな風に?そうですね、サザエさんみたいな感じで♪困惑する若い美容師さん。ジョークに決まってんだろ!これだから若い娘って!
変化が嫌いな私は、いつもの通り整髪程度のカットだけ...の、つもりだったですが、美容師さんの熱心な説得に負けて、秋だし、竹内ゆう子も離婚するし、思い切ってシャ・ララ~♪と変身してみよっかな...と、パーマを当ててしまいました。パーマっつっても、ごく軽めなので、寝癖にしか見えませんが...
「カポーティ」
「ティファニーで朝食を」などで知られる作家トルーマン・カポーティ。彼の自伝的ストーリーではなく、実際の事件を題材にしたノンフィクション小説「冷血」を、彼がいかにして書き上げたかを描いた映画。
カポーティの超独特なキャラ&ルックスは、ほとんど珍獣。生半可な宇宙人やモンスターより、強烈で怖いです。カン高いけどソフトな声音&しなしなした仕草&裏表ある辛らつな人柄は、もうオネエ丸出し。おすぎとピーコも真っ青です。
ただのブサキモなオカマなら、世間から爪弾きにされるだけだけど、カポーティには幸か不幸か、作家としての燦然とした才能があった。その才能と、創作への壮絶な意欲が、彼をセレブ生活と名声という天国と、精神破綻という地獄へ...
愛情よりも友情よりも、他人の命よりも、創作が大事!小説を書くためには、悪魔に魂を売ることさえ躊躇しない。作家の業って、凄まじい。
精力的に、取材に奔走するカポーティ。関係者から話を聞くため、犯人に近づくためには、手段を選ばない。手っ取り早いのが、賄賂。そして得意技は、セレブな匂いを漂わせること。小市民は、これに弱い。すぐにフラフラと幻惑魅惑されて、口が軽くなる。いとも易々と他人に付け入るカポーティの話術が、さすがは作家!と唸らされます。
取材を通して、一家皆殺しの犯人と親しくなるカポーティ。犯人の、破滅して死を待つだけの運命に魅入られたのか。まるで恋人のように、いそいそと優しく親身に接しながらも、その反面、早く彼が死刑になることを願わずにいられない、何とも複雑で黒い心!そんなカポーティの心情を、犯人が理解できるはずもない。カポーティを一縷の望みに、ひたすら生きたい!と願う犯人が、哀れです。二人の、互いに愛情を抱きながらも、全く相反する思いが、残酷なまでに皮肉です。犯人を絞首台に送ったのは、有罪判決ではなく、カポーティの一念では!?とも思える怖さです。
この映画は、やはり何といっても、カポーティ役で今年のアカデミー主演男優賞を獲った、フィリップ・シーモア・ホフマンの怪演につきる!観た後は、しばらく彼の姿&声が、目に耳に残って離れなくなります。最恐のオカマ演技です。
不幸な境遇に育って、しかもブサイクなオカマな自分が生きていくためには、他人を思いやってなんかいられない!作家であることだけが、自分の存在証明!フニャフニャな豆腐の中に秘めた、ガチガチの岩石のような悲愴感。精神世界の、踏み込んではならない領域を侵し、帰って来れなくなってしまった状態。そんな、ホフマンが見せるユニークな悲しさが、痛烈です。
でもホントに、カポーティって、あんなだったの!?いま生きてたら、キワモノタレントとしても、売れっ子になるだろうなあ。日本でいうと、誰だろう?志茂田景樹?邦画でも「志茂田 SHIMODA」とか、できたりして...
死刑囚の待遇や、死刑執行の描写も、怖いけど興味深く描かれています。
映画で知るかぎり、アメリカって日本と比べると、死刑に関してオープンなので驚かされます。死刑囚との意外と簡単にできる面会や、死刑執行にカポーティまで立ち会えたり、完全厳密主義の日本では、考えられませんよね。
日本で「冷血」的なノンフィクションといえば、佐木隆三の「復讐するは我にあり」。佐木先生は、この他にも何人かの有名な死刑囚と接触して、作品を発表していますが、彼がカポーティのように精神を病んでしまった、という話は全然聞かない。やはり「冷血」は、カポーティが自分の人生を引き換えにした、悪魔との契約から生まれた傑作だったのでしょうか。