まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

京都:壬生寺「壬生狂言」春の大念佛会

2008年04月23日 | 京都市中京区

昨日、壬生寺(みぶでら)の「春の大念佛会」で壬生狂言を見てきました。壬生寺は、平安時代、三井寺の僧が地蔵菩薩を安置して堂を建てたのが起源といわれています。

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幕末、寺の近隣に新撰組の屯所があった場所で、境内には新撰組の墓「壬生塚」があります。(拝観料:100円 写真右下)

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壬生狂言は今から700年前の鎌倉時代、壬生寺を大いに興隆した円覚上人が始めたもので、拡声器もない昔、群衆を前にして最もわかりやすい方法で仏の教えを説こうと、身ぶり手ぶりのパントマイムに仕組んだ持斎融通(じさいゆうづう)念佛を考えついたのです。これが壬生狂言の始まりと伝えられています。

現在、壬生狂言を伝承して演じるのは「壬生大念佛講」の人達で、会社員、自営業などの本職をもち、小学生から80歳代の長老まで、おもに地元に居住する男性が狂言を演じています。昭和51年に国の重要無形民俗文化財として、京都府下では第一番に指定を受けています。

演技中、鉦の音「カン」と太鼓の音「デン デン」という効果音が流れていることから「壬生さんのカンデンデン」と愛称で呼ばれています。また、ほとんど切れ間なく流れる笛の音も心地よいです。すべての演者がお面をつけて演じ、所作だけで表現するので、動きがとても折り目正しくきれいです。残念ながら、写真撮影ができませんので、解説本(200円)で雰囲気だけでも・・・。写真は炮烙割り(ほうらくわり)」のクライマックスシーンです。「炮烙割り」は、春の壬生狂言公開中、毎日の序曲として演じられる演目です。

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京都では2月の節分に壬生寺に参詣して、素焼きの炮烙を境内で求め、家内一同の年齢、性別を書き、寺に奉納するという風習が古くからあり、これらの奉納された炮烙を各回1000枚ほど、この狂言で割ります。炮烙は、目の前で土ぼこりを舞上げ舞台から落とされ、観客からは歓声が上がります。炮烙が落ちて割られることで、奉納者は厄除開運が得られます。なお写真右上は、その炮烙をかたどったおせんべいです。(10枚500円)おせんべいは直径9センチほどですが、実際の炮烙は、26センチほどだそうです。なお、炮烙とは、もともと、豆を煎ったりお茶を焙じたりする台所用品でしたが、いつの間にか信仰と結びついたそうです。

春の大念佛会は、29日まで行われています。午後1時から5時30分までの間、5つの演目があり、大人800円で全部見ることができます。私は、炮烙割り、愛宕詣りを見てきました。愛宕詣りには、かわらけ投げのシーンがあり、その際にはおせんべいを投げます。そのおせんべいを食べると厄除けになるといわれていますすが、そのおせんべいを獲得するときは、前の方の席じゃないと無理だと思います。席によっては、舞台がほとんど見れない席もありますが、すべての人が5演目を見るわけでもないので、適当に席を移動すればいいと思います。ただし、再入場はできません。

壬生寺のそばには、「新撰組屯所跡」やお土産屋さんが少しだけあります。

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壬生寺 http://www.mibudera.com/

壬生狂言:鑑賞料 大人800円 中学・高校生600円 小学生400円 当日券・自由席のみです。小さな子には少し難しいと思います・・・。

駐車場:20分100円(8台)一方通行細い道なので気を付けてください。公共交通機関がお勧めです。四条大宮から歩いて10分ほどです。