みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

Su-22用のディテールアップパーツ NeOmega

2010年09月08日 00時01分59秒 | 航空機(露・軍用機)
 先日紹介したエデュアルドの限定豪華版Su-22M3ですが、それに関連して、1/48のSu-22用ディテールアップパーツを引っ張り出してきて在庫確認をしました。作る時間もなかなかないのですが、ちょこちょこ買っているんですよ。せっかくですからここでも紹介します。フォトエッチングパーツとしてはエデュアルドやPARTからも出ていますが、ここではまずレジンパーツを採り上げることにしましょう。
 これは、NeOmegaのコクピットパーツです。これ、わりと好きなメーカーなんですよ。サイトはここ。
http://www.neomega-resin.com/
以前は自社製品だけでしたが、最近リニューアルして、ArmoryやLinden Hillなども一緒に扱うようになりました。Rus-Airの1/144の大型機なんて、なかなかよさそうですよ。
 スイッチやレバーが割と大味に見えるメーカーですが、あまり細かすぎるよりも、きちんと塗り分けやすく、その分見栄えがするわけで、これはこれでとてもよいと思うんです。このメーカーは、エッチングパーツなどを使わず、レジンパーツのみの直球勝負です。コクピットフロアの台座はそのまま首脚の収納ベイになっています。K36-DM射出座席は、ヘッドレスト左右の姿勢制御用ブームが別部品、あとはシートベルトまで一体成形です。これが実によく抜けている。
 各パネルは標準的な分割で、エデュアルドのキットに入っているものよりは少ないパーツで構成されています。やはりスイッチやレバーはやや大味なのですが、しかし丁寧に塗り分ければ効果は十分だと思います。ただ、バルクヘッドのパイプや配線はかなり細かい方ですね。キャノピーのレール近くまで出来ているのもうれしい。
 やっぱ細かい出来のよしあし以外にも、説明できない好みみたいなもの、ありますよね。このNeOmegaのパーツを見ていると、なぜかその機体を猛然と作ってみたくなる、不思議な魅力があります。

「長空雄鷹」に見るMiG-15 その10

2010年09月06日 00時00分48秒 | 映画
 もう一つ、これは空戦の機関砲発射シーンです。これを見ても、模型にしてはえらく出来がよいので、たぶん実機を使って撮影したのではないかと思います。写真右側の、機関砲周辺をアップにした2枚をご覧下さい。機関砲の発射シーンはこのように、23ミリ機関砲2門のみが交互に火を噴くようです。37ミリ機関砲は発射されません。パイロットがそのような武装の選択をした、と言うよりは、撮影の際に火薬を23ミリの方にしかセットしていなかったんじゃないかな。MiG-15の機関砲は、大口径で威力はあっても発射速度が遅かったと言われていますが、でもこの映画のはあまりに遅すぎですよ。
 それからまたまた細かいことですが、左の機首写真をご覧下さい。2門ある23ミリ機関砲の内写真上側のもの、その砲身カバーバルジの後方に丸い突起があるのにお気づきでしょうか。ちょうど砲身カバーのバルジが途切れる辺りです。これ、MiG-15の初期型の特徴ですよね。以前、当ブログでMiG-15の機首について細々論じたことがありました。23ミリ機関砲が、初期型ではNS-23KMだったのがbis型ではNR-23に変更され、そのため機首下面のパネルや薬莢排出口の形状が若干異なっている、って話です。この位置に丸い突起があるのは、初期型のNS-23KMの特徴です。
 撮影用のミニチュアを使ったのならば、ここまで詳しく再現するものかなあ、と思うんですよね。むしろ、MiG-15は余剰機がたくさんあって、子供達への軍国主義教育のため、公園や少年宮にも展示用に寄付されているくらいですから、撮影用に使える機体はいっぱいあったと思うんですよね。前回見たように、空軍の基地での撮影で実際に動いているのはバックミラーなどアップデートされたbis型で、スタジオでの撮影に使われているのが古い初期型で、と考えればつじつまは合うんです。

レベルの新製品88ミリ!

2010年09月04日 00時01分29秒 | Weblog
 例によってホビーサーチのサイトを見ていましたら、レベルの新製品「8.8cm Flak36 w/Sd.Ah202」の予告が出ていました。
http://www.1999.co.jp/10126657
写真はホビーサーチのサイトからの引用です。スケールは1/72。すげえ。88ミリのキットって、ハセガワ・フジミ以来ではなかろうか。ドラゴンやトラペは出してませんよね?
 しかも、大型測距儀がついているんではありませんか! トレーラーについても、88ミリ砲用だけではなく測距儀用も入っています。こうなると、ハーフトラックで牽引中、ってところを作りたくなりますね。フィギュアが入ってないなら、やはり牽引シーンがいいかな。88ミリ砲に使えそうなフィギュアなら、ミリキャストあたりにありそうですが。
 これも続報に期待! これ↓
http://www.ipmsdeutschland.de/FirstLook/Revell/Preview_Rev_Flak36_SdAh202/Rev_TS_Flak36_SdAh202.html
もしかしてパーツの写真でしょうか? なかなか細かそうですよ。ここのところミニスケールによいニュースが続きますね。

「長空雄鷹」に見るMiG-15 その9

2010年09月02日 00時00分16秒 | 映画
 写真はMiG-15のコクピットが大きく写っているシーンを二枚並べたものです。液晶テレビの画面を直接撮影した画像を編集すると干渉縞が大きく出て、見にくくてすみません。しかし一つずつPCでキャプチャーするのも大変なので、テレビの前に三脚立ててじゃんじゃん撮影したんです。
 写真上は空戦シーン。もちろんスタジオ撮影で、どうも機体は本物を使っているように見えます。セットにしては妙に細かいんで、実機を大きなスタジオに引っ張り込んで撮影したのではないかと思います。そして写真下は基地内をタキシング中のシーン。これは実際に基地でロケをしているように見えます。なにしろ空軍全面協力の国策映画ですからな。
 ご覧になってすぐにお分かりでしょう。両者の大きな違いは、キャノピー天井のバックミラーの有無です。本来MiG-15にはキャノピー上部のバックミラーは装備されていません。これが一般的に見られるのはMiG-17以降です。ところが写真下のMiG-15にはついている。他の場面でもこれがMiG-17ではなくMiG-15であることは確認できます。この映画にはMiG-17は出演していません。
 そうすると考えられるのは、MiG-15にも後になってバックミラーが装着されたということです。朝鮮戦争前後のMiG-15にはバックミラーは確認できません。ところがこの映画が公開されたのは1970年代。もちろんそのころも中国ではMiG-15を補助的にではありましょうが使っていました。そうするとこの時代のMiG-15はそれなりに細かいところが改修されていて、バックミラーも追加されていた、そしてその近代改修された機体がこの映画に出演していた、ってことなのでしょう。バックミラー程度が「近代改修」と言えるかどうか知りませんが(もちろん無いよりはマシでしょう)。そして、スタジオ内で撮影された空戦シーンは、既に退役した展示機か何かを使用したのか、バックミラー未装着の機体だった、ってことなんでしょうね。
 そんな細かいことばかり、とおっしゃらないで下さい。こんな細かいところを楽しむ以外に、こんな古い国策プロパガンダ映画に見所はありません…。