ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

スローラジオな夜

2010-02-05 02:41:54 | 奄美の音楽
 毎度ミーハー反応を示して申し訳ないが奄美の歌手、城南海ちゃんが昨年秋からラジオのニッポン放送で”城南海のスローラジオ”なる番組をやっている。彼女が気ままなおしゃべりをし、三線を弾きながら島唄を歌う、リスナーからの葉書を読んで質問に答えたりする、まあそんなよくある番組なのだが。

 この番組、なにしろ放送時間帯が毎水曜日の夜9時半から20分というものなので、夕食を終えてテレビを見ながら寝転んだりしようものなら、うたた寝しているうちに終わってしまうという狂おしいプログラムであり、実は3回のうち2回くらいの頻度で聞き逃している次第で、なかなかもどかしい。
 それでも「まあいいや、来週があるサー」とあんまり悔しがる気にもならないのは番組の独特のペースのおかげであって。
 これは奄美のリズムなのか、それとも城南海という女の子が独自に持っているノリなのか分らないが(後者の確立が高いような気がする)ともかく悠揚迫らざるというのか番組全体を城南海ちゃんの、の~~~~~んびりした口調のもたらすゆる~い空気が流れていて、「きっちり聞き逃さずにチェックせねば」みたいな律儀な気持ちは起きては来ない。

 なんとかこの番組、放送時間をもっと深夜に持って行っていくれないものか、そして放送時間も長くしてくれないかと思う。できれば、今のノリのまま、同局で”オールナイト・ニッポン”を担当して欲しい。2時間に渡って、あののた~~~っとした語りが、この気ぜわしい日本の夜の中に広がって行くのを想像しただけでも楽しくて仕方がないのだが。
 まあ、途中でほとんどの聴取者が眠ってしまう可能性もあるのだが。

 で、この番組の冒頭で、南海ちゃんは三線の弾き語りで奄美の音楽を歌う。CDに収録されているオリジナル曲以外の、あまり聴く機会のない曲が聴けるので、これはなかなかおいしいひとときなのである。
 ことに、奄美の民謡のCDなどにも入っていないような奄美の俗謡を、これは意識的にやっているのだろうか、よく紹介してくれるので、ますますおいしい。その時の南海ちゃんの歌声は、こう言っては何だが、CDで聴けるそれよりラフな魅力に溢れていて、かなり良い感じなのだ。
 発声法は、より民謡色が強くなり、その響きが振りまく泥臭い”島の女”の色気のイメージに、ちょいヤバい気分になったりもするのである。あの感じを生かしたオリジナルを作ったらいいんだがなあ。
 というか、あれら俗謡を集めたアルバムを作ったらいいと思う。正統派の奄美の民謡を集めたものではなく、あの番組で歌っているようなものばかりを。

 なかでも、なんとも微妙な野趣に溢れて心地良いのが、奄美原産ではなく沖縄方面の島唄に奄美なりの歌詞が付けられた、奄美=沖縄系というか琉球弧路線というのか、その辺の曲である。さっきからグシャグシャな表現をしているが、正式な呼び名は多分ないので、しょうがないじゃないか。
 先日の放送でも”ヤエマ”と南海ちゃんは呼んでいたか、八重山諸島の民謡に奄美の歌詞が付けられた労働歌が歌われ、あれは聴いていて相当に血の騒ぐものがあったので、ぜひとも、あの三線の弾き語りのままでディスクに収めて欲しいと願っているのだが。

 以上、思いつくままダラダラ書いてきたが、城南海ちゃんの”スローラジオ”を聴きましょう皆さん、と呼びかけておきます。





最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは (nanmo2)
2010-02-11 23:28:31
マリーナ号さん、こんばんは。

どーーーも、ミーハーなnanmo2です。
城南海ちゃんのラジオ番組があったなんて、
しかも三線の弾き語りがあったなんて、
全然知りませんでした。
普段全くラジオを聴かないもんで。

これは是非聴かねば、、、
でも微妙な時間ですね。
自分も聴き逃してしまいそうですな。 (笑)

ではでは。
返信する
nanmo2さんへ (マリーナ号)
2010-02-13 03:07:20
どうも~。
なかなかに困難な時間帯ですが、是非聞いてみてください。
番組アタマの三線弾き語りは毎回良い感じだし、彼女のあのノタノタした喋りは愛さずにはおられませんので。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。