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”Трудный возраст”by МакSим
てなわけで。クソ寒いですね。こんなに寒い日々には、もうヤケですからわざとますます寒そうな北国の音楽を聴こうじゃありませんか。
寒そうな、なおかつあんまりイメージ的に楽しそうな国でない方が良い。ロシアのポップスなんかたまりませんな。・・・まあ、どうかと思う余蘊文章を書いております、それは分かっております。
というわけで、ロシアンアイドル最前線、マキシムちゃんという女の子が2006年、16歳の時に出したデビューアルバム”難しい年頃”など。
どこかのサイトに書いてありました、”ロシアで最も人気があるのは、このような別に特出したところもない普通の子で、それに続くのがアルスーみたいなキレイなネーチャン”とか。
ひどいこというもんだなあと思うんだが、マキシムちゃんデビュー当時の映像など見ますと、下手くそなダンスを踊りながら必死に清楚な乙女のか細い声をひねり出してステージを努める彼女と、それを励ますように見つめ、声を合わせてマキシムちゃんのヒット曲を歌ってあげている観客、なんて図が展開されている。
そんな具合に、ちょっと手を貸してあげねばならないような頼りなさがむしろ受けている、なんて存在なのかも知れないのですなあ。そういうパターンて、確かにある。なにしろこのアルバムには”ロリータ”なんてタイトルの曲が入っておりましてですね、その種の受け方をしている可能性、大いにありましょう。
つーか、日ごろロシア文字は知らないとか言ってるくせにそんな文字の読みだけは知ってる私もなんなんだろうと思いますがね、それはおいといて。
このアルバム自体も、スカスカの空間に冷たい打ち込みの音が響く、毎度お馴染みロシア特産のダンスポップのあの響きに乗って、陰りのあるスラブ風のメロディが、そんな少女のいたいけな愛らしさを高原の野の花のような輝きとして演出するのであります。
下に貼ったステージ風景の映像をご覧になっても、その辺のニュアンスは感じ取れることでしょう。
思い切りダンスしまくっても不自然ではない衣装に身を固めながら、ほとんど突っ立ったきりのステージ・パフォーマンスを見せるマキシムちゃんと、周りを固める”ロシア風暗黒舞踏”みたいな、何の役に立っているのか分らない男性ダンサーたち。なにやら面妖な風景ですが、観客たちはいとおしげにマキシムちゃんを見守っています。
そして、そんな少女の時はほんのつかの間。先日見かけたのですが、昨年出たマキシムちゃんの4枚目のアルバムのジャケ写真では、何年も経ったわけでもないのにすっかり成熟した女性になったマキシムちゃんがオトナの眼差しでこちらを睨んでおります。
で、私は「この辺が潮時かなあ」とか思って、「今度のアルバムは買うのやめとこう、どんな歌を聴かせているか知らないが」と、もう歌手にしてみたらやっとられんわ、みたいな事を呟きつつ南に去るのでありました。理不尽な話ですが、これも大衆音楽の真実。どうだかな。