ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

ハープの向こうの春

2012-12-19 16:50:32 | ヨーロッパ

 ”Shall We Gather”by Kim Robertson

 アメリカにおけるケルティック・ハープの第一人者のKim が、これまでリリースしたアルバムの中から、とりわけ精神性の高い楽曲を集めたものとのこと。副題に”Hyms & Inspiring Air From Kim Robertson's Collected Recordings”とある。
 収められた曲はどれも美しいメロディを持つ曲ばかりで、単なるBGMとして聴いても十分に成立してしまう。というのが良いことなのかどうか、よくわからないのだが。

 ゴージャスなクラシック音楽の世界のハープ音楽しか知らない人は、同じハープを名乗りながら、こちらのハープの素朴な音色と演奏に拍子抜けするのかもしれない。が、すぐにこの遠い古代に生きた人々の心を伝える音楽に共鳴する術を覚えることになるのではないか。

 ここでこうしてアルバムを聴いていると、なんだか部屋の中を春の風が吹き抜けて行くような気分になる。自分は緑萌える丘の上かどこかにいて、何に心を悩ませることもなく、古代人の生きた時間に、ただ身を任せているばかり。”The Water is Wide”で始まり、以後、トラッド定番曲頻出の桃源郷。どうか、一刻も早く本物の春の到来のならんことを。

 (残念ながら You-tube には、このアルバムの収録曲をみつけられなかったので、とりあえず Kim のライブ演奏などお楽しみください↓)




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