なんかこのところ、「マンマ・ミーア」とかいう外国のミュージカル映画のコマーシャルがやたらと流れておりますねえ。「世界中を幸福にしたミュージカル」とか言ってるけど、ほんとかね?
その映画の流れ過ぎのCMに、すっかりうんざりしている私をどうしてくれる。少なくとも幸福ではないぞ、そのおかげで。
そもそもが日本人にミュージカルに関わるってのは無理なんじゃないでしょうか。やるだけじゃなく、もうただ見るだけでも向いてないって気がする。
日本人がミュージカルに関わっている風景って言うのはねえ、性格の暗い人が何かの行きがかりで自分の家でホームパーティとかやる羽目になってしまって、必死になって作り笑顔を浮かべ、頬を強張らせてホスト役をあい努めている、みたいな感じで、悲痛でしょうがないのだ。
やっぱりああいうものはさ、「無神経」とカナを振るしかないようなアメリカ人の、もう嫌になるほどバカ明るいノリがあってこそ成立する世界で、日本人の手におえるものじゃありませんて。
だって、普通に生活してる筈の人がいきなり立ち上がって大声で歌い出すんだから。
で、周囲の人々もそれに和して立ち上がり、こんなに喜ばしいことがこの世にあるだろうかといわんばかりの笑顔を浮かべつつ、歌えや踊れ。ついには街中巻き込んでの大群舞の大騒ぎ。
何をやってるんだ、この人たちは?
繊細なるアジア人には、体力的にも精神的にもついて行けるものじゃあないでしょ、それは。
だから、そんなものを見てみろ見てみろと陽気な宣伝流されたって。そりゃ、うんざりするばかりだよ。いい加減にしてくれないか。
などということを書いてみました。
必要以上にバカ明るい「マンマ・ミーア」のCMを見ていて、その押し付けがましい盛り上げぶりに、すっかり閉口してしまったんでね。
あ、”本当は仲が悪い”との噂の松田聖子親子が出てくるヴァージョンは、あまりに嘘臭くて、逆に笑えます。楽しいです、ある意味。