さかいほういち@遠望楽観

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小山寺 Syouzanji-temple パワースポット

2017年12月10日 11時16分12秒 | 動画

小山寺 Syouzanji-temple パワースポット


日龍峰寺 Nichiryubuji-Temple パワースポット

2017年12月10日 11時15分34秒 | 動画

日龍峰寺 Nichiryubuji-Temple パワースポット


永保寺(国宝) Eihouji-Temple

2017年12月10日 11時15分00秒 | 動画

永保寺(国宝) Eihouji-Temple


おちょぼ稲荷猫 しろまる Ocyobo Shrine Cats "Shiromaru"

2017年12月08日 15時11分40秒 | 動画

おちょぼ稲荷猫 しろまる Ocyobo Shrine Cats "Shiromaru"


さらまんサンたろう in 桃太郎神社 SAN-Dance No.3

2017年12月06日 17時23分16秒 | 動画

さらまんサンたろう in 桃太郎神社 SAN-Dance No.3


さらまんサンたろう in 東白川 つちのこ館 SAN-Dance with Tuchinoko

2017年12月06日 17時22分47秒 | 動画

さらまんサンたろう in 東白川 つちのこ館 SAN-Dance with Tuchinoko


ゆるダンス&太ったアライグマ&鳩吹弁財天 SAN-Dance with Japanese Venus and Raccoon

2017年12月06日 17時22分24秒 | 動画

ゆるダンス&太ったアライグマ&鳩吹弁財天 SAN-Dance with Japanese Venus and Raccoon


昭和猫町五丁目 ダイハードはつらいよ!昭和猫町人情篇

2017年12月06日 11時14分44秒 | 動画

昭和猫町五丁目
ダイハードはつらいよ!昭和猫町人情篇

ペンキ絵作家の狐の権座エ門さんはゴンザさんと呼ばれている。
映画館の看板や銭湯の富士山などを描くのが仕事である。
青空さんという絵描きさんに飼われていた狐で、今はもう十年以上生きて人間に化けれるようになった。
飼い主の見よう見まねでゴンザさんも絵が描けるようになった。
青空さんは、空の絵を描くのが上手い絵描きさんで、ゴンザも空の絵を描くのが好きなのだ
しかし、空の絵を描くチャンスは少なく、富士山の絵を描くときぐらいしか腕を発揮できないのを残念がっている。

今日の仕事の依頼は、町で唯一の映画館”猫町シネマ館”の映画の看板だった。
シネマ館の映画は1週間ごとに変わるので、ゴンザさんの仕事はけっこう忙しい。
映画はたいてい2本立てでやっていた。
昭和の古い映画と新しい映画との2本立て、と言う場合もあった。
たとえば”男はつらいよ”と”ブルース・ウィリスのダイハード4.0”とかの抱き合わせである。
”男はつらいよ”などは48作もある昭和の映画なので、ほとんど毎週のように上映されていた。

「僕が描く映画の看板は特別なので、満月の夜は気をつけないといけないなぁ・・」
独り言を言いながら、ゴンザさんは映画の看板を描いている。
「楽しい映画ならいいんだけど、悪者なんか出る映画だと危険なんだよねぇ」
渥美清の顔を描き終えて、次はブルース・ウィリスの顔を描きはじめた。

この町は化け猫や狐や狸の妖気の漂う町である。
妖気といっても”陽気な妖気”なので、恐くも無く怪しくもなく楽しくなってしまう陽気な妖気である。
狐のゴンザも化け狐の仲間なので、特別な力を持っていた。
ゴンザが描いた絵は、満月の夜になると絵から浮き出て、一時的に本物の人間にように動いてしまうのだった。

「そーいえば、飛騨の匠の左甚五郎の彫った眠り猫も、夜になると起き出すっていうらしいね」
後ろで看板を眺めていたシネマ館のタマオがゴンザさんに言った。
「そーいえば、今日は満月だね・・・大丈夫かな?」
ゴンザがチョイト心配しながら言う。
「まぁ、ゴンザさんの妖力はランダムだから、出たり出なかったりですよ」
タマオが呑気に言う。
「青い山脈と男はつらいよの2本立てにしないかい?一番安全そうな映画だよ!」
とゴンザが言ったが、予定どうりの上映をしないと観客がうるさいのだ。
そうして、不安なまま男はつらいよとダイハードの看板が出来上がってしまった。

猫町シネマ館も、土曜の夜はオールナイト上映である。
満月の夜、男はつらいよとダイハードの2本立てに、観客は満員だった。
あのシガラキさんとタマ子さんも2度目のデートで、映画館に来ていた。

パァァ~~ン!パァァ~~ン!
突然、映画館の外で銃声の音が数発鳴り響いた!
「ガブリエル!動くな!」
ジョン・マクレーンがテロリストに向かって、銃を向けている。
「お前みたいなアナログ人間に、俺は捕まえられん!」
そう叫びながらテロリストのガブリエルは、シネマ館の中は逃げていく!
ジョン・マクレーンは、パァァ~~ン!パァァ~~ン!と数発拳銃を撃った。
その一発が車寅次郎の鞄をかすめた。
「マクレーンさん、そんなに拳銃撃ちまくっちゃあぶねえよぉ!」
寅さんがジョン・マクレーンに言った。
「寅さん、危ないぜっ!どいててくれ!」
ジョン・マクレーンがテロリストを追ってシネマ館の中に入っていく。
寅さんもつられて館内に入っていった。

シネマ館の中は大騒ぎになっていた。
テロリストのガブリエルに、シガラキさんとタマ子さんが人質になってしまっていたのだ!
「ジョン・マクレーン!近づくとこいつらの命は無いぞっ!」
銃口をシガラキさんに向かってテロリストが叫ぶ。
ジョン・マクレーンは拳銃を両手で持ち、狙いをガブリエルに向けたまま沈黙している。

「僕は殺されてもいい!タマ子さんは離してくれっ!」
シガラキさんがテロリストに言う。
「いいえ!あなただけ一人にはしないわ!」
タマ子さんも言った。
「うるさい!お前ら、黙ってろ!!」
テロリストが人質に向かって言った。

そこへ、にこやかに現れた車寅次郎が、テロリストに向かって諭すように言った。
「ガブリエルさん・・・そんなことしたって、世の中良くならないよ。
まぁ、ピストルなんか物騒なものはやめにして、一杯やらないかい?」
「お前は誰なんだ!」ガブリエルが言う。
「俺かい?今日の2本立てのもう一本の映画の主人公よっ!」と寅さん。
「虎屋の風来坊だなっ!」ガブリエルが言う。
「こんなことやってちゃ、草葉の陰でおっかさんが泣いてるよ・・・」寅さんが言う。
「母親の顔なんか忘れたぜっ!」ガブリエルが吐き捨てるように言った。
「そんあこたぁねぇよ!あんたのおっかさんは今でもきっとあの世であんたのこと心配してるぜっ!」寅さんが言う。
「・・・・・」ガブリエルの目に涙が一筋こぼれたように見えた。
ジョン・マクレーンが言う。
「今なら、まだ間に合う、人質を放せ!」
「わかったよ、寅さんには負けたよ・・・」ガブリエルが人質を解放し、持っていた拳銃をジョン・マクレーンに渡した。

ジョン・マクレーンに手錠をかけられたテロリストが、寅さんに肩を抱きかかえられて映画館の外に出て行く。
シガラキさんとタマ子さんは、抱き合って泣いている。

満月の夜も終わりかけ、白々と夜が明けるころ、寅さんとジョン・マクレーンとガブリエルは映画館の看板の中へ吸い込まれるように消えていった。
  


パラレル濃姫子ちゃんストーリーズ エピソード3

2017年12月06日 06時38分17秒 | 小説

その邪悪な生物は宇宙からやってきたのでした。
そうです、この生物も異次元黒魔女が魔法で呼んだのでした。
最初はゴルフボールくらいのゼリー状の生き物でしたが、人間のネガティブな感情を餌にして成長する悪の”マインドイーター”の亜種なのでした。
マインドイーターは人々が気づかない無臭の邪悪ガスを放出して人間同士を争わせ、憎しみや嫉妬や怒りを餌にしてどんどん成長していきます。
商店街は、おじさんやおばさんの喧嘩や争いごとでパニック状態になってしまいました。
その間にもマインドイーターは巨大化し、今では2階建てのビルくらいの大きさになっています。

濃姫子はと濃濃姫子と淡姫子は、マインドイーターと戦おうとしますが、手に負えません。
濃姫子ゴージャスに変身しましたが、マインドイーターの邪悪なガスにやられてラメラメのドレスがボロボロにされてしまいました。
ハイブリッコ濃姫子に変身してブリッコしましたが、マインドイーターのせせら笑いをされてしまいスッゴク落ち込みました。
三段腹ではなく、三段変身のサンシャイン濃姫子に変身しましたが、光りよりも邪悪なパワーにに負けて、すぐにへたれてしまいました。
「どーせ私なんか何の役にもたたないのよ・・・」
濃姫子は厭世的な気分にさせられ、マインドイーターの思う壺にはまっています。
淡姫子も邪悪なガスを吸い込み、路上に唾を吐いたりペットボトルを分別しないで普通のゴミ箱に放り込んだり、ダーク濃姫子に戻ってしまいました。
濃濃姫子もやる気をなくし、昼間から酒をあおって飲んだくれています。
商店街の救世主も、もはやこれまでかもしれません。
マインドイーターはそれほど邪悪な宇宙生物だったのです。

みんながあきらめかけていたそののとき!!
空のかなたから銀色のスーツを着た、スペース濃姫子が現れました。
「この世に悪があるかぎり、濃姫子は宇宙のどこにでも現れるのよ!
私はスペース濃姫子!この邪悪なマインドイーターを追っかけてアンドロメダ星雲からやってきました!
このマインドイーターは闘争心も餌にします、だから戦えば戦うほど大きく成長してしまうのです!
この生き物と戦ってはいけません・・・」
そう言うとスペース濃姫子は濃姫子はと濃濃姫子と淡姫子を強く抱きしめました。
濃姫子たちに愛の力がよみがえってきました。
「そうよ!私たちはみんな地球の仲間!ウィ・ア・ザ・ワールドよ!!!」
濃姫子がそう叫ぶと、商店街の人々はハイタッチをしてハグし始めました。
「さあ皆さん!怪物の周りを囲んでフォークダンスを踊りましょう!マイムマイムを踊りましょう~~~!」
商店街にマイムマイムの曲が響き流れました。
宇宙怪物マインドイーターの回りを手をつなぎながら、商店街のおじさんやおばさん、おにいーさん・おねーさんが踊ります。
「楽しい気分を盛り上げて!愛し合うのよ!」
だんだん楽しい気分が盛り上がり、マインドイーターは少しずつ小さくなっていきます。
「もっともっとテンションあげて!!」
商店街はお祭り気分で、楽しさ一杯です!

そして、とうとうマインドイーターは消滅しました。
「やったのね!濃姫子ちゃん!」
スペース濃姫子は言いました。
「どうもありがとう!スペース濃姫子ちゃん!」
「唐突だけどお願いがあるの・・・」
スペース濃姫子が言います。
「実は・・・宇宙船の燃料切れで宇宙に帰れなくなってしまったの・・濃姫子ちゃんの所へ下宿させてくれない?」
「いいわよ!」
濃姫子は快くOKしました。

「オーッホッホッホッ!!!深イイ話で終ろうったってそうはイカ飯よ!」
黒魔女がどこからともなく現れて叫びました。
「魔法でダメなら科学の力よ~ん!見なさい!全財産を使い込んで作った”メカ濃姫子ちゃん”よ!!」
メカ濃姫子は全長10メートルはあろうかと思われる、超合金製のロボットです!
メカ濃姫子は勝利の喜びに浸っている商店街を再び阿鼻叫喚の世界に落とし込んだのでした!
ビルを破壊しゴミ箱を蹴飛ばし、黒魔女が操縦するメカ濃姫子が暴れまくっています。
「今度こそ、だ、だめだわ・・・・!」
濃姫子たちはドヨヨ~ンと落ち込みました。
もうパワーも使い切ってしまったし、メカ濃姫子の攻撃になすすべもありません。

ドヨン状態の濃姫子たちの前に唐突に大山椒魚のさらまんくんがやってきkました。
「みなさん何を落ち込んでいるんですか!こんなことで負けては駄目ですよ~!」
「だって、あのメカ濃姫子ちゃんにはかないっこないわ!」
「そんなことはありません、伝説のからくり大仏をご存じないですか?」
「伝説のからくり大仏??聞いたことないわ・・・・」
「飛騨の匠・左甚五郎が作ったといわれる、伝説の巨大からくり人形ですよ!」
「どこにそんなものがあるっていうの?」
「なんでも、岐阜公園の近くにあるっていう噂ですよ!」
「そういえば・・・あそこに大きな大仏が・・・」
「行ってたしかめましょう!」
「そうしましょう・・・メカ濃姫子ちゃんが地球征服を終わらせる前に!!」

濃姫子ご一行様とさらまんくんは岐阜公園の近所に寺にある大きな大仏を見つけたのでした。
「ひょっとして、この大仏が伝説のからくり大仏・・?」
そう言いながらや農姫子は大仏の背中の部分の操縦席を探しました。
「在ったわ!」
濃姫子は観音開きの入り口を見つけ、扉を開けました。
大仏の中は、色々な歯車や計器があって今にも動きそうです。
「ずいぶんと昔のロボットなので、動くのかしら・・・?」
濃姫子は中に入り椅子の横にあるレバーをガチャンと押してみました。
ゴゴゴゴゴッ~~~!と音を立てながら大仏は動き始めました。

暴れながら悪行三昧のメカ濃姫子の前に、巨大からくり大仏が立ちはだかります!
「もう暴れるのは止めなさい!黒魔女にもお仕置きよ!!」
「そんな骨董品のからくりで、この超合金のメカ濃姫子ちゃんが倒せるもんですか!」
黒魔女が操縦するメカ濃姫子が右手からパンチを出した!
からくり大仏はそのパンチをバシッと、無傷で受け止めました。
「なんですとぉぉ~~!?」
からくり大仏の体は、実は江戸時代に不時着したアンドロメダ星人の宇宙船の一部からできていたのです。
大仏のメカも左甚五郎が宇宙人から伝授されたものだったのです。
「ご先祖様のご加護ちゃんですわ!!」
スペース濃姫子が叫びました!
「大仏ビーム!大仏パァ~ンチ!大仏スペッシャルロ~リングアタック!!!」
からくり大仏のスペシャル攻撃にメカ濃姫子は機能停止してしまいました。
「えぇ~い!おぼえてらっしゃい!!」
黒魔女はそそくさと逃げていってしまいました。

「やった~!濃姫子ちゃんたちの勝利だぁ!」
長良温泉商店街の人たちは大喜びです。
そこへ突然、光の白魔女が現れました。
「濃姫子ちゃんよくやったわ!えらいわ!感動したわ!」
「みんな白魔女さまのパワーのおかげです!」
「いえいえ・・不思議パワーだけではここまで勝利できません!みんなの愛と勇気と友情の力よ!
愛の戦士・濃姫子!希望の戦士・淡姫子!勇気の戦士・濃濃姫子!友情の戦士・スペース濃姫子!
戦隊ヒーローにはもう一人足りないわね・・・」
そう言うと白魔女は倒れていたメカ濃姫子に光の呪文を唱えました。
「アナクタラサンミャクサンボダイ!!」
すると、メカ濃姫子はみるみる小さくなり、人間くらいのサイズに変化しました。
そして起き上がりながら言いました。
「ここはどこ?私は誰?」
「あなたは、心を持った郷土愛の戦士・メカ濃姫子となったの!
さぁ!行きなさい!5人の娘たちよ!美濃戦隊濃姫子レンジャ~~~!
これからもみんなと力を合わせて商店街と地球を守るのよ!!」


さっき逃げ帰ったと思われた黒魔女が電柱の影から、このいきさつを見ていました。
「くっそぉ~~~!白魔女め~!自分だけカッコつけちゃって!!くやしいったらないわ!」
「あ~、お前悪い黒魔女だべ!」
「誰よ、あんた!」
「通りすがりのパンダだべ」
「なんで、こんな所にパンダがいるのよ~!」
「あんまり深く考えないほうがいいっぺよ!」
「パンダは笹食ってりゃいいのよっ!」
「あ~!パンダを馬鹿にしたな!」
そういうとパンダは黒魔女をぶっ飛ばしました。
黒魔女は、どこか遠くへふっとんでいきました。


パラレル濃姫子ちゃんストーリーズ エピソード2 

2017年12月06日 06時37分14秒 | 小説

ある日唐突に異次元の黒魔女から挑戦状が濃姫子の下宿に送られてきました。
「呼ばれず!飛び出ず!ドンドロド~~~ン!
濃姫子をつくる前に、実験的に濃姫子Ver.0を作ってみたよ。
濃姫子Ver.0は、お前のお姉さんにあたる姉妹だよ。
金華山の麓の洞窟の信長ダンジョンの中に隠れているはずよ。
くやしかったらさがしてみな!」
挑戦状は物凄くへたくそな文字でそう書かれてありました。
「私にお姉さんがいたのね!探しに行かなくては!」
「でも信長ダンジョンってどこにあるの?」
淡姫子がいいました。
「金華山の麓にあるらしいわ」
「じゃあ、今すぐに金華山へ行きましょう!」
2人は金華山へ直行しました。

信長ダンジョンは織田信長が部下を訓練するためにどこかの洞窟の中に作られたらしいのです。
金華山麓の信長住居跡を探していると、おおきな穴が見つかりました。
「濃姫子ちゃん!ここに大きな穴があるわ!」
「ここが信長ダンジョンにちがいないわ!」
そういうと2人は穴の中へ入っていきました。
穴の中は真っ暗で何も見えません。
でも何かの気配がします。
穴の中を歩いていく2人の周りで何かがウロチョロしています。
「何かいるわね!」
濃姫子が手探りで何か生き物のようなものに触ってしまいました。

「はじめまして、ボクは大山椒魚のさらまんサンたろうです。ここのダンジョンの中に住んでいます、さらまんくんと呼んでね!」
さらまんくんは松明に火をつけ、真っ暗な洞窟を明るく照らしました。
「私たちは、濃姫子と淡姫子よ!お姉さんの濃姫子Ver.0を探しているのよ!」
「それなら僕がこのダンジョンの中を案内しましょう!」
「お姉さんは私たちと同じ顔をしているの、見たこと無い?」
「その顔には見覚えが・・・・・」
さらまんくんが言いました。
3人が暗闇を歩いていくと祠のようなものがあり、中に戒壇巡りがありました。
谷汲山華厳寺にあるような戒壇巡りでした。
卍形の真っ暗な通路を歩いていくと御本尊につながる極楽の錠前があって、触ると極楽にいけるというものです。
もし触ることができないと犬になってしまうとも言われています。

「こんな真っ暗な中を、また歩くのは怖いわ!」
「大丈夫ですよ、僕がついていますから!右手を壁につけて歩いていけばたどりつけます」
と、さらまんくんが元気づけます。
3人は卍形の通路を歩いていくと、濃姫子の手が極楽の錠前に触れました。
「やったわ!極楽の錠前に触ったわ!」
「えっ?どこどこ??」
淡姫子があわてています。
長い通路の終わりには、出口の小さな明かりが見えました。
濃姫子とさらまんくんが出口へ出ると、足の下を一匹の犬が走っていきました。
極楽の錠前に触れなかった淡姫子が犬になってしまったのでした。
「心配ありません、時間がたてば元に戻りますよ!」
さらまんくんが濃姫子に言いました。

戒壇巡りの出口には江戸時代の美濃の街並みが現れました。
その町はダンジョンをクリアできなかった人々が、昔から住み着いてしまった異次元の町だったのです。
大きな城下町の真ん中に大きなお城が建っています。
町はいろんな店があってにぎわっていました。
でもなんだか騒がしいのです。
毎年ナマハゲのような鬼が現れて、町一番の美人の娘をさらっていくのでした。
それが今日だったのです。
「まぁ!私が一番狙われるわね!」
濃姫子が言いましたが、みんなは聞いてないふりをしました。

「町一番の器量よしといえば蕎麦屋のおみっちゃんが、今年は狙われているそうだ!」
「おみっちゃんも災難だな・・・」
「しかし鬼には誰も勝てないよ!」
それを聞いていた濃姫子が言いました。
「その鬼を私が退治てくれよう桃太郎、ポポポポポ~~ン!」
いきなり大阪弁のおっさんが言いました。
「あんたは桃太郎侍でっか?」
「違いまぁ~す!濃姫子ちゃんでえぇ~す!」
「あんさんみたいな女の人が、鬼を退治できるんでっか?」
「鳴かせてみよう!ホトトギス!!」

草木も眠る丑三つ時、犬になってしまった淡姫子が遠吠えしています。
蕎麦屋のおみっちゃんの所へ、ナマハゲ鬼がやってきました。
「悪い子はいねがぁ~~!!」
そう叫ぶとナマハゲ鬼はおみっちゃんを連れ去っていきました。
「さぁ!匂いを嗅いで鬼を追跡するのよ!」
濃姫子は犬になった淡姫子に言いました。
「わんわん!」と吠えながら、淡姫子犬は鬼を追跡します。

鬼のアジトへつきました。
鬼はナマハゲのお面ををはずしました。
なんと、そのナマハゲのお面のしたの顔は濃姫子そっくりの顔だったのです!
「お姉さん?!」
濃姫子は影から飛び出して叫びました。
「そうよ!私は濃姫子Ver.0よ!濃姫子のお姉さんだから”濃濃姫子”と呼んでね!」
濃濃姫子はそう名乗ると濃姫子を抱きしめました。
「お姉さん!」
「妹よ!」
「でも、なんでナマハゲの格好なんかしているの?」
「これには深い訳があるのよ!」
「どんな深い桶?」
「桶じゃなくって、訳よ!」

濃濃姫子はナマハゲになったわけを話ます。
「ここの城主はすごくスケベでエロイの!毎年町一番の美人が手篭めにされてしまうの、だからナマハゲになって美女たちをすくっているのよ!
つれてきた娘たちは、裏山の隠れ里で平和に楽しくやってるわ!」
それを聞いて濃姫子は言いました。
「じゃあ、悪いのは城主なのね!では、城主にお仕置きしてやりましょう!」
濃姫子ちゃんは鮎菓子1個を食べ、濃姫子ゴージャスに変身!
町の真ん中のお城へ行き、城主に懇々とお説教を10時間もしました。
城主は、濃姫子のお説教にうんざりして改心しました。
そしてエロ城主を返上して、真面目で民思いの名君になることを人々に誓いました。

お城の裏には、岐阜の町へと続く大きな門があります。
「さらまんくん!ありがとう!おかげでお姉さんに会えたわ!」
濃姫子はさらまんくんにお礼をいい、そこから3人は長良温泉商店街へ帰ることにしました。
淡姫子も時間がたって犬から元の淡姫子に戻りました。

金華橋の欄干から、望遠鏡でこの様子をうかがっていた異次元黒魔女はくやしがりました。
「くそぉ!またちょっといい話で終わろうとしてるのね!くやしいわ!」
そこに欄干にへばりついていたコアラが言いました。
「あんた、なにやっとりゃーすの?悪もんとちがわへん!」
「いや・・わたしはただの通りすがりの黒魔女ですわ!オッホッホッ・・」
「でりゃー怪しいでかんわ!」
そういいながらコアラは黒魔女に頭突きをくらわせました。
黒魔女は橋から落ちて、長良川にドブンと落ちました。
「濃姫子め~!おぼえとりゃ~よ!!」